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W杯に出てる次世代スター〜東欧の壁クヴァルディオル

カタールW杯、遂にベスト8まで出揃いました。
今回は今更ですが、そんなW杯で輝いている次世代スターを紹介します。
トップバッターは、我らが日本代表を苦しめたクロアチア代表のCB、ヨシュコ・クヴァルディオルです。

クヴァルディオルは、RBライプツィヒ所属の20歳です。
20歳ながら、既に6000万ユーロの市場価値があるといわれるクヴァルディオル、その凄さはどこにあるのでしょうか。
まず、挙げられるのが高い対人守備能力です。
185cm、80kgの恵まれた体躯を持ち、相手FWを封殺します。
日本代表も前田や浅野が全く仕事をさせてもらえなかったことからもわかる通り、1対1が凄まじく強いです。
グループリーグでは、ベルギーのルカクを完封しました。
ルカクは191cm、103kgの巨体に加え、その巨体に似合わぬスピードを兼ね備えている選手です。
そのルカクを完封したことからもフィジカルに圧倒的強さを持つことがわかります。
今大会ではフェイスガードをつけていることもあり、その姿は屈強なグラディエーターのようです。
さらに、現代のCBらしくボール運びにも定評があります。
推進力のあるドリブルや精度の高いロングパスを放つことができます。
また、運ぶドリブルから適切な位置にパスを出すことができ、モドリッチ、コバチッチ、ブロゾビッチの中盤をより活かすことができます。
そして、最大の長所が、これらの能力を高い次元で備えていながら、左利きであることです。
近年、CBにも左利きの選手が増えてきましたが、その理由が左サイドのCBやSBを務める場合、左利きの方が有利になるからです。
何故かというと、右サイドからボールが回ってくるときに、右足でトラップすると体が中を向いてしまうからです。
右サイドからボールが回ってくるということは、相手選手が右サイドからプレッシャーをかけてくるため、トラップの瞬間から左サイドに展開しやすい位置にボールを置く必要があります。
例えば、日本の冨安のように、右利きでも左利きと遜色なくプレーできるのなら問題は無いのですが、そうでは無い場合ビルドアップが円滑に進まなかったり、最悪ボールを奪われてしまうこともあります。
さらに、グヴァルディオルのようにロングパスが上手い場合、左足で対角のロングフィードを出すことができます。
仮に、右足で蹴る場合、中を向いて蹴らなければいけないため、ボールを奪われるリスクが高くなります。
しかし、左足ならば外を向いて蹴れるため、奪われるリスクも減りますし、外を向いているため、意表をついたタイミングでフィードを送ることができます。
この左利きでビルドアップが上手いというところは、特にビッククラブで重宝されるため、ビッククラブに移籍してもすぐに活躍できるでしょう。
伸び代があるとすれば、守備の指揮官としてプレーできるかでしょうか。
まだ、20歳ということもあり、どちらかというとストッパーのような役割をやっている印象です。
ただ、クロアチア代表では相方がロヴレンなため、敢えてそのような役割をやっている可能性もあります。
もし、守備の指揮官としても一流ならば、欠点の無いCBといえるかもしれません。
既に、マンチェスターシティやチェルシー、レアルマドリーなどのビッククラブから関心を集めているグヴァルディオル。
もしかしたら、彼が数年後の世界最高のCBかもしれません。

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