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【イベントレポート】初潜入した「凪の夜」でもっとカレーが食べたくなりました

「凪」とは。

「凪の夜」HPより

こういったお話を専門として行われるイベント、噂の「凪の夜」に初潜入しました!
イベント運営及び語り手ユニット''なぎのよる''の青野さんに許可をいただいき、その感想文を書かせていただきます。ありがとうございます。


即完必至の凪の夜

主に都内近郊で行われているこちらのイベント。コンスタントに開催されている事もあり、遠方にいる私でもSNS上でよく告知を見かけていました。
そしてすぐにお知らせされる【満席】

予約開始後ものの10分程で即完となるんですから驚きます。そういった状況を何度も目撃してずっと気になっていました。
そして今回、イベント出演で関東遠征する翌日に凪の夜が開催される!!ということで私ももちろん予約!!!

配信などは行われないためイベントの中身はあまり明かされておらず....出演者のメンツからどういった感じか想像はできそうだけど、果たして「凪」とはどういったものなのか....そのように気になっていた事をようやく体感できたこのイベント。
クローズドであるためお話しの詳細は控えますが、私が得意とするネタバレ無しの感想で是非その空気感をお伝えできればと思います!

なぎのよるの美学

「凪の夜」といえばカレー
凪についてあまり知識がない私にもこの情報がいつの間にか刷り込まれています。青野さんがカレーを大好物とされているのでしょうか。語り手ユニットなぎのよる、もう1人の海さんも料理がお好きなイメージがあります。
でもこれは参加者としてめちゃくちゃ嬉しい!今回のイベントは特設会場で開催されていますが、フード出店もありました。 

そうない機会なんでね、カレーもフルーツサンドも珈琲も購入
放浪カレーさんは2種類の味を用意されていて、私はもちろんあいがけを頼みます。まろやかな豆乳カレーと、ピリッとあと引くもう一種のカレー。付け合わせに酸味が効いた野菜もあり、どこを食べても楽しめました。
キッサンハンタさんのフルーツサンドは悩むほど種類があったんですが、苺とシャインマスカットが挟まったものを注文。カレーの後の甘いもの、最高〜!!
音を出さなければ開演中も飲食OKとの事だったので、あたたかい珈琲も頼みホッとしながらお話を聞きました。関東遠征中、たくさんの方に会えて楽しくて嬉しかったんですがやっぱり緊張の連続で...。nanairocafeさんのマイルドで味わい深い珈琲にとても癒されました。

イベントが始まったら、それぞれの出店スタッフさんもパタパタと席に座られてしっかり楽しまれていたのも印象的。皆さんの''凪''に対する愛で作られた空間だなーと感じます。

席について目につくのは、ステージと椅子の配置
真ん中に真っ赤な布がかけられた控えめなステージが設置され、それを囲むように両隣に聞き手の椅子が置かれています。聞き手の椅子の前にはスタンドマイクがあるんですが、私これが好きだったんですよ
スタンドマイクって、高さやマイクの位置を結構自由に調整できます。この高さと、マイクを支えるバーの角度や位置が綺麗に左右対称で並べられているんですね。
もちろん聞き手の方が使いやすいように微調整はされていますが、客席から見るとステージ横に翼が生えているように見えるんです。
特別こだわられたわけではないのかもしれませんが、こういった所って意外と見える部分なのでいいなと思いました。''なぎのよるの美学''を垣間見た瞬間です。

フードにも会場作りにおいても、参加者を楽しませようという思いが感じられました。またそういった所は''凪''という事象に対して払われる敬意でもある気がします。
人気となるポイントはイベントの作り方からあるんだろうな。

新春すぺしゃる

2024年1月28日に行われた「凪の夜」は普段とは少し違った顔ぶれです。
昼の部では煙鳥さん匠平さんという怪談のスペシャリストによる会。しかし夜の部は桂南楽さんに神田鯉花さん、できたくんがご登壇される会ということでガラッと変わった雰囲気です。聞き手には昼の部に出演された匠平さんとシンガーソングライターのRihwaさん。そしてなぎのよるのお二人と、もう視覚的には豪華!
今回私は夜の部だけの参加です。

桂 南楽さん


落語芸術協会 協会員プロフィールより
桂 南樂さん

聞き手の皆さんが登場され、満を持して拍手で迎える一番手は落語家の桂南楽さん
落語家の世界について説明しながらの自己紹介をされ、現在の階級が二ツ目であるとお話しされました。この階級に昇進されるまでに、4年間みっちり休みなしで修行に励まれたのだそう。
休みなしの修行なんて聞くとすごく大変そうですし心休まらないのでは...なんて想像をしてしまいます。だけど南楽さんはそれは穏やかで愛嬌がある方で。そういった苦労を感じさせない雰囲気を持たれているから不思議です。

落語のオチでは頭を下げて終わるものが主流であるが、そうでないものもある。と説明され、見事にそれぞれのお話を聞かせていただきました。
私、落語を生で聞くの今回が初めてだったんです。ちゃんとお話を聞けるか着いていけるかが不安でしたが、そんなの全部吹き飛びました。とにかく面白い!美しい言葉の数々と、リズム良く組み立てられた文章。聞き心地も良くすぐに没入します。
話が終わると拍手に加えて歓声も湧き上がり、会場内のボルテージが高まっているのを感じました。

できたくん

ケイダッシュステージ プロフィールより
できたくん

続いて登場されたのは、できたくん
赤いハットに赤い蝶ネクタイ。大きな白いメガネをかけられた方がコミカルな音楽に合わせてステップを踏んでいます。
前情報無しで来たので、正直なところ何が起こるのか予想がつかずただならぬ不安すら感じました。
実はできたくん、発泡スチロールを使った工作アートを披露される方だったんです。子ども向けに歌や工作を展開するYouTubeチャンネルも人気で、一番再生されてるこの動画は我が家もお世話になっていたんです!!!

チャンネル内見た時に、いつも息子が見てる動画だったので驚きのあまりゾッとしました!笑
この日のパフォーマンスでは、発泡スチロールカッターを使ってその場で工作をするというもの。手元はとても繊細な動きをされているので見ていて何が起こってるか分かりません。でも仕上がりがすごい!!!!
めちゃめちゃ精巧な作品を作られるんです!!!お客さま皆さんもノリノリでした。

神田鯉花さん


落語芸術協会 協会員プロフィールより
神田鯉花さん

最後に登壇されたのは落語家および講談師の神田鯉花さん
南楽さんとの仲良し可愛いエピソードを最初にお話され、なんてチャーミングな方なんだろうと心を持ってかれます。
が!ここからのギャップが凄まじかった。講談が始まりお話に突入する際、羽織とメガネを外されエンジンがかかった事を実感。
今回は「凪の夜」に合わせ''オカルト講談''を披露くださいました。オカルト講談とは、いわゆる暗くて怖いような話。悲しいお話であったんですが人の心に訴えかけてくるようなものがあり、思わず涙が出そうになりました。
講談も初体験だったので、こんなにのめり込んでしまうのかと驚きます。知識がないから私には難しいんじゃないかと思っていましたが、そんな事はなく感動するほどに楽しめました。
落語も講談もまた聞きたい!と素直に思います。

凪を語る

その後は青野さん、海さんが凪を数話語られました。匠平さんRihawaさんも続き、なんと特別に煙鳥さんまで!豪華すぎる〜!
実際に凪を聞くのは初となったわけですが、興味深くて面白くて好奇心をくすぐられます。「これって凪かしら...?」って私もなぎのよるのお2人に聞いて欲しくなるような気持ちにさせられました。

幽霊やお化けは出てこない。確率的なものや脳の誤作動、ご縁によって起こる現象。
こういったお話って本当に身近にたくさんあると思うんですよ。その凪を見つけるのって、改めて自分の普段の生活を目を凝らして見て、面白さを発見するようなものじゃないかと思います。

やっぱり語りたい

終演後は会場での打ち上げに参加。
近い席でご一緒させていただいた気のいいとっっても親切なお客さまと怪談の語り手である山田悠さん。
気づけば自然と怪談や凪の話になります。山田さんとは初めましてだったので「怪談語ったりしてます...」と自己紹介とご挨拶。すると「怪談聞きたいです!」と言っていただきポツポツ話しました。
そうするとみんなスイッチが入ってくる〜!山田さんも収集したお話を聞かせてくださったのですが、これがめちゃくちゃ面白かった〜!
聞いてくださった時も語る時もすんごい前のめりで。本当に怪談大好きなんだというのがオーラとしてくっきり出てるような方でした。
怪談収集についての思いやどんな風に語っていきたいか...みたいな部分も聞かせてもらって、怪談談義に花が咲きます。盛り上がりすぎて何故か「昨年の私の流行語は''暗黒のキキララ''なんです!」って伝えていました。

配信でイベントを見るのもいいんですけど、現地だからこそこういった話ができるのも会場参加の醍醐味だなと感じます。
私も、もっとお話を集めて楽しんでいきたいなと高まりました。 
終演後にこんなに気持ちがワクワクしているのは「凪の夜」というイベントが私を満たしてくれたからです。
語りをずっと聞いたりパフォーマンスを集中して見るのって、体力も気力も結構消耗します。だけどそれ以上に心に潤いが流れ込んできて士気を高めてさえくれました
私にとっては怪談も凪も、日常生活を闘うために必要な潤いなんです。

これはまた絶対味わいたい中毒性高い!まさにカレーのようなイベント、凪の夜でした。

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