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【怪談イベントレポート】「奇絶怪絶」福岡秘密でオオタケさんが広げる怪の輪

とっっっっっても楽しみにしていたイベントに行ってきました!

福岡ライブハウス秘密で行われた怪談イベント『奇絶怪絶』です。私の今の活動や生活の基盤ともなってきているオオタケさんの怪談イベント。その感想文をお届けします!

『奇絶怪絶』とは

奇絶怪絶
ライブハウス秘密の前にて

2024年2月4日に行われた怪談イベント『奇絶怪絶』
福岡で怪談収集家として活動されているオオタケさん主催のイベントです。今回が第三回目となるコチラ。オオタケさんが‘‘本当に大好きな人だけを集めた‘‘という想いが凝縮されたものとなっています。
今回のイベントの冒頭で、この奇絶怪絶にはそれぞれ‘‘サブコンセプト‘‘が付いている事も明かされました。

込められたサブテーマ

『奇絶怪絶』第一回目フライヤー

2023年3月開催された第一回目。漫画家の凸ノ高秀さんと怪談師/怪談作家の夜馬裕さんが出演されています。この会では「怪談活動を始めるキッカケとなった人」というサブテーマで組まれたとのこと。

『奇絶怪絶』第二回目フライヤー

2023年10月に開催された第二回目。こちらは、スリラーナイト所属の怪談師村上ロックさんと、去年の最恐戦優勝者となった怪談師の深津さくらさんが出演。この会ではオオタケさんが「怪談活動を始めて目標にしたいと思った人」というサブテーマで行われました。

奇絶怪絶フライヤー

そして第三回目となった今回は「みんなにこの方々の怪談を聞かせたい!」という強い想いで行われたそうです。
そんな聞かせたくなる程オオタケさんが好きな怪談を語るのが、東京在住の怪談語り及び怪談イベント表管理人の雅さん。もう一方も、同じく東京在住の臨床・公認心理士を普段はなさっている怪談収集家の佐伯つばささんです。

‘‘怖くてヤバイ‘‘が保証された演者

イベントの告知解禁がされた時点で「うわ~~、面白いメンツだ~~~」と私も興奮していました。

``帰り道怖すぎて「今日来なきゃ良かった……」と後悔させる怪談会‘‘。一見そこまで言っちゃうと「ハードル上げすぎじゃない?」と思っちゃいますよね。でも、オオタケさんがこう言うのも頷ける程に説得力がある2人なんです。

雅さんXプロフィールより


雅さんはもうかなり長く怪談収集をされていると聞きました。私の中では「怪談イベント表管理人」の方…という認識が実は勝っていたんです...。いや、本当にこのイベント表が見やすいんですよ!最近は怪談イベントも多くなっているため大変ありがたい。

雅さんが管理されている怪談イベント表

だけど私が過去にXのスペースで怪談凸待ちを立ち上げた際に一話語ってくださったんです。この時リスナーにオオタケさんもいらっしゃって「雅さんの怪談大好きだから聞けて嬉しい!!」と大喜びだったのもよく覚えています。
この時の話、かなり鮮明に覚えてるんですよね。おどろおどろしく、画が浮かぶような気持ち悪いお話でした。普段あまり生の怪談イベントには出演されていませんが、この時のインパクトが強すぎて‘‘絶対に恐い‘‘という期待が膨らみます!

佐伯つばささんはイベントやYouTube出演でも引っ張りだこの方。東京から遠方にお住まいでも知ってる方は多いのではないでしょうか。
島田秀平さんのYouTubeで語っている「夕焼け恐怖症」はつばささんの代名詞ともなる怪談ですね。ただ‘‘怖い‘‘というだけでない惹きつけられる光のようなものがあるからハマってしまうんだと思います。私も怪談をよく聞くようになったのはつばささんのスペース配信からでした。

専門家だから話せる‘‘心‘‘の話や、そこに絡めて語る怪談というのがとにかく面白い。そして話の振り幅が大きいので‘‘恐怖‘‘に照準を当てた話というのも絶対にヤバイとワクワクしていました。

正直だからこそ証明されるもの

そしてフライヤーを担当されているのはデザイナーのNZMさん。おばけ座の名ディレクターでもあります。
そのデザインからオオタケさんが様々に展開されてるグッズが多数あるんです!

奇絶怪絶グッズの靴下

第二回目の際もキーホルダーやバッグを購入しましたが、今回は念願の靴下があった~~!!私靴下が好きなので、これはめちゃくちゃ嬉しかったです。しかもこのド派手オレンジ。オオタケさんらしい~!最高~!

こういったグッズ展開にもオオタケさんの好きが詰まっているので、妥協を一切感じさせないこだわりがファンの心を掴んでいます。私も掴まれています。
毎回のイベントでもそうですが、好きな事やりたい事に正直に突っ走られているので周りに人が集まるしイベントも大盛況になるんですよね。オオタケさんのイベントだったら絶対に面白い!という信頼感を私も持っていて毎回鹿児島から足を運んでいますもん。

剥き出しなイベントの中身

みっちり詰まった配信パート

会場内の様子

気付けば行きまくって安心感を抱くライブハウス秘密の会場。写真にはモザイクを入れていますが、今回も中にはお客さまがびっしり!相変わらずステージ上が観やすくて助かります。

前半はそれぞれがひとりで1話ずつ語っていかれました。
一番手はオオタケさん。まばたきをする度にキラっと光る瞼のラメが怪談のアクセントにもなるな、と独自の演出をひとつ感じました。意識的なものではないかもしれませんが、いつも衣装からイベントへの親和性を出されています。つまりカッコ可愛くて視覚から雰囲気に取り込まれる。そういうところがまた好き。
最初の話は聞いていて「ああ、これオオタケさんっぽい話だ~~~」とつい思っちゃうもの。怪談を愛されているので、収集家として温かい目線による怪談を語る事が多いと感じる中で急に放り込まれるゾワッと気持ち悪い話。それが今回は初っ端から来ました。

二番手は佐伯つばささん。私これ聞いていて、思わず途中目をそらしたんですよ。想像すると怖くて辛くなった。そして最後のヤバイ部分の画を想像すると気持ち悪くてたまらない。それだけ没入していました。
いやー、相変わらず聞き心地いい語りをしてくださいます。って気を抜いたら首根っこ掴まれてブラックホールに引き摺りこまれるような恐怖を提供されるんですよね。

三番手は雅さん。雅さん節だ~~~!!と高まる語り!映像が浮かんでくるような繊細な描写で、自分でも驚くような集中力で聞き入っていました。終盤は呼吸するのを忘れていたほど。ずっしり重たく、金縛りにでもあったような時間でした。
終演後に少しお話を伺った際「緊張した」と話されていましたが、それを感じさせないような経験値による語りを披露くださいました。

後半ではクロストークからの繋がる怪談をバンバン聞かせてくださる3人。「当初決めていた構想から全く外れた」という発言もある程盛り上がっていました。
今回は普段からちょこちょこ怪談を聞かせ合っているという仲なだけあって、ラフな雰囲気でトークされていたのが印象的。こういった空気感はそれぞれの関係性ができていないと出ないものですよね。雅さんが冒頭でリクエストされた話を語ったり、思わずオオタケさんが「気持ち悪いね」とつばささんにツッコミを入れたりという。笑 怖さに慄いたり声を上げて笑ったりというレアなイベントでした。ひとつの怪異に対して「自分だったらこうする」という意見が三者三様だった話がめっちゃ面白かったな~。

会場限定秘密のクローズパート

配信終了後には、事前告知もされていたクローズパート怪談会が行われました。「これ、会場から外に出たら忘れてください!」という注意が分かり過ぎる程ヤバイ話。
客観的に参加して、配信パートも同等に大満足です!ただクローズパートはより剥き出し感が強い話ばかりでした。それぞれが普段簡単には出さない死角にある顔が出てきたような…。私はオオタケさんが話した〇〇〇〇が〇〇から出てきた話が好きだった~。残虐性があったりグロテスク要素がある怪談って引く方も多いかもしれませんが、私はそういうのを結構好んじゃうんですよ。しかも奇妙で怪しさも含んでいて…だからドストライクでした。本当に楽しかった!

配信はまだまだ楽しめるしめっちゃお得なので是非見て頂きたい!


オオタケさんが福岡で広げる怪の輪

この日、東京から見に来ていたホームタウンさんとも少し話していました。「イベントの成功率が高いとは言えない地方でやり続ける事に意義がある」と。これは、オオタケさんが福岡でコンスタントに怪談イベントを立ち上げ続けている事がまさに物語っています。
どうしても‘‘怪談‘‘という文化自体がアングラであるためイベントとしてやっていくには難しい部分もあると思います。それでも続けていくことでファンを獲得している。それが怪談ファンを増やし、広い意味で文化として未来に繋がる輪となる。そしてその活動には‘‘怪談を語りたい‘‘という私も救われ続けている。

2023年7月に行われた「秘密の怪談ナイト」という怪談イベントのレポートを書いた事をキッカケに、私のイベントレポ記は続いています。

どんな風に捉えられるか不安もあったのですが沢山の方に読んでいただき、私のレポ記が広まったキッカケになりました。
またこれをご縁に、毎月行われている「秘密の怪談BAR」に秋頃一度ゲスト出演させていただいたんです。なかなかイベント出演の機会を掴むことができなかったので、その際に初めてゲストとしての生怪談語りを体験できました。めちゃくちゃ嬉しかったし、やっぱり人前で語ることの楽しさを実感できた機会です。

ただ、語りもnoteもいつも緊張と不安がくっついてきます。語りについては練習や経験により自分の個性を捉えて楽しむことができ始めました。しかしnoteは、対象となるイベントや人物の事をこちらが好き勝手書いているわけなので公開する時はいつもめちゃくちゃ緊張します。且つ「感想を書かれる対象となる」という事に対して気乗りしないという方もいると思うので、どこまでやっていくかというのは見極めが難しいんですよね。

いつも読んでくださる方には伝わっていると思いますが、重たくウザい熱量で文章を綴るのが私の長所でもある特徴なので、相手がそれに対して気を遣ってしまうんではないかという懸念もあります。

今回はオオタケさんが「読みたい」と仰ってくださったので堂々と書きました!ひとつ認めてもらえるというのは見えないけど強いお守りになります。こういう機会があるからまた続けていこうかな、と思えるんですよね。本当にありがとうございます。

そして、同じ九州でコツコツと怪談イベントを開かれ続けている。これも私が今後怪談活動を続けていこうと思える追いかけたい背中です。楽しめる場所と機会を作ってもらっているから、また私も純粋に楽しんで前に進もうというパワーをもらえるんですね。今回も行って良かった。

怖さがパワーになる『奇絶怪絶』!ぜひ覗いてみてください!


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