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北野武「首」


 テスト期間が終わったのが数日前で、それは非常につらい3日間であった。毎日10時間くらい勉強してもなお足りなかった。気を取り直して帰省前に映画を一本見ることに、北野武映画を一度見てみたかったのでこれをガラガラの劇場内で鑑賞。そもそも上映終わりかけでこの日は1回の上映で終わりだったのです。北野武と言えば「アウトレイジ』のイメージがある。演戯は男優に大立ち回りと言った、ザ・芸能界な映画で、それは前作のテーマが任侠者だったということもあっていい方向に作用しているな、と思っていたのですが、今作ではどうでしょう。まあ、いい方向に作用しています。しかし、悪い方向にも目立つところが多い。あんな色に乱れた男色映画に監督はしたかったのでしょうか?それも西島秀俊遠藤憲一加瀬亮なんかを使って?ちなみに、史実がどうとかいうのはもちろん監督にとっては度外視なのでしょうが(だって御年80近い大先生が徳川家康よりはるかに若いはずの秀吉を演じているのですからね!それが北野映画の良いところでもあると思いますが)、史実に独自解釈を当てはめて筋の知れた物語を見させるような歴史もののフィクションですから、そこにお笑い芸人である先生のエッセンスがピリッと聞いています、しかしちょっと雑音も多かったかなと言う気がいたしますね。奇抜なスプラッター描写もあったし。しかしまあ、名監督の老後というのは自分の表現したいものをもう商売を無視してたんまりと詰め込むものだと相場が決まっています。そして僕はそういう映画が好きです。


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