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感想文:すずめの戸締り、の3.11の映像美に敬意を評して。

 3.11の福島県出身のことねぇの地元も、津波で家を流されたり、無くしたり、親戚が半分亡くなる友人や知人がいた私には、3.11のシーンは、涙が止まらなくて。だからこそ、ラストのソウタさんがいう、台詞がとても『心に響いた』




    ━━━━━━ネタバレあり━━━━━







  新海誠監督の、世界観にあるのは『生への希望』だと思っていて、古代からの呪いのような、呪縛のような自然災害と、神々の怒りがリンクしている、という思想と思考が、とても好きです。



    この混沌とした世界に、『絶望が蔓延っていく』どうしようもない、人が死んでいくことにも、そのために『誰かの犠牲を望まれる』ことにも。


    日本には『生贄や人柱』なんてものがある。



   それを自然災害や戦争などでめの辺りにした時に、それが『生贄や人柱が好きな人』だったらどうするのか、そんな問いかけが、新海誠監督作品には、ある。





   耐えられない。大好きな息子や大好きな恋人や家族や友達が『ソウタさんのように要石』になっても、永遠の時間をその人ひとりの『犠牲の上の幸せ』だとしたら?




 誰かの犠牲の上の幸せってなんだろうか?例えば虐待を受けて、兄弟が叩かれるかもしれないからって1人で長男長女が自己犠牲になるのも、また違うと思う。


   それで幸せになったとして、どうなの?

   すずめは大好きなソウタさんを助けに戻った。ソウタを要石の人柱にしたくなくて。




     何万人が死ぬかもしれない、でも好きな人1人を犠牲にして、いや、違う。






  好きな人のいない世界は怖い、と言った。



    私も、大好きな人が居ない世界は怖いし、1人じゃ嫌だ。ずっと一緒にいたい、可能な限り、大好きな人と愛する人と傍に入れたらいいと思う。


  たとえ自然災害で明日死ぬような事態になるとしても、戦争のミサイルや核である日世界そのものが終わる瞬間があるとしても、そうだとしても1分でも1秒でも好きな人と、生きながらえたいから、だから大切に『一緒に1分1秒貴方と入れたらいい』と願い、『戸締り』をするの。




  その、見事な『世界観』は、私を感動させ、生きることは、限られた生を生きることは意味があるし、たとえその生がいつ終わるとしてもそうだとしても、1分1秒大切に好きな人と時間を過ごすことを、約束して、生きようとするソウタさんが、すずめちゃんが



  凄い、と思った。


  私も、こんな2人のような恋をしたい。こんな2人のような恋人、夫をみつけられたらいい。



   そしてこの映画をみたひとりひとりが、人が『死ぬ』よりも『生き延びれる』ように動いて行けたらいいと、思うし、願わずにいられない。そう、なりますように。この映画が世界を救う、そんな作品だった━━━━━━━━━

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