大学院行く?行かない?
理系の学部に入ると多くの人が大学院進学を考えるようにと大学側から勧められます。そういった話を聞くと大学院までいくと技術職への就職で有利になりそうだから進学したいとか逆に技術職以外のに就きたいから大学院は行かなくて良いやみたいに考える人もいると思います。就職を見据えて進学するしないを考えても良いと思いますが、今回は大学院で学べるもの得れるものを考えて進学したいかどうかを考えてほしいと思います。
・大学のカリキュラム
名古屋大学工学部では大学1~3年生の3年間が基礎教育、大学4年生と大学院修士1~2年生の3年間が高等教育ということでそもそも大学院に進学することが前提となっています。さらに大学院の博士課程3年間を高度専門教育ということで「3+3+3」の教育・研究カリキュラムになっています。
基礎教育の講義では数学や物理といった理系科目や言語などといった座学が中心です。それに加えて実験、プログラミングや回路作成などの演習があります。基礎教育では専門科目を学ぶ上での基本的な知識を身につける場になっています。
高等教育の講義では専門科目の授業になり、実際に現場で利用される技術の原理など実践的な内容を学ぶことができます。
・大学院と大学で感じた違い
私は今大学4年生でカリキュラムでいう高等教育に入り、これまでの3年間と比べて感じた大きな違いは主体性だと思います。今までは講義ごとに出されている課題やテストをこなしていれば大丈夫でしたが、4年生から始まる研究活動においてはそうはいきません。研究室に所属し、先生たちとも距離が近くなる分自分の実力以上に求められることが多々あります。これまでのようにスライドを見て課題を解くみたいなことはなく、自分で参考書や論文を見つけて答えのないことについて向き合うことが求められます。なので、自分で考えて自ら色々なことを挑戦してみることで自分の実力も上げ、研究活動を進めていくのが大切かなと思います。
主体性は今の社会でも求められていることでもあるので、自分が働くときの練習としても大学院は良いのかもしれません。
・大学院進学したほうが良いの?
私は今年の夏休みに大学院試を受けて来年大学院進学することにしましたが、実のところ1,2年生の時は大学院進学をするつもりはなく、4年生で就職する予定でした。
1,2年生の時は勉強ではなく学生団体の活動を頑張っていたのですが、3年生の時にコロナ蔓延があり外に出れずオンライン授業に集中する状況が続きました。そこでふと思ったのがこれまで頑張って学んだのにこのまま卒業したら何のために勉強していたのかということでした。今までは卒業するためにということで課題を提出するくらいの気持ちでしたが、3年生からは専門的な科目も増え、実際にこういう技術に学んだことが使われると言った話を聞いたりする機会や結果的に勉強に集中できる機会がありました。その分、研究に対するモチベーションも上がり大学院進学を決めることができました。
結局大学院進学するかどうかですが、個人的にはよっぽどやりたい職業やしたいことがない限りは理系の学生なら大学院進学したほうが良いと思います。大学のカリキュラム的にも今まで頑張ったことが反映されないもので、そのまま卒業し働くというのはよほどの決心がないとできないことです。せっかくなので大学院進学して自分の実力を高めて社会で活躍できるような人に成長できると良いと思うのでぜひ悩んでいる人は考えてみてください。
今回はいつもと違って大学院のことを紹介しましたがどうでしたか。興味を持ってもらえたらうれしいです。
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