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罰ゲーム(2️⃣4️⃣〜2️⃣6️⃣)
2️⃣4️⃣(3階研究室にて、殺し合いシーン)
鏡「あとは悠真が来るだけだな…。」
有咲「連れてくる…?」
鏡「いや、そのうち来るんじゃね?」
胡桃「来ないんじゃない?」
悟「!胡桃さん!」
胡桃「あの子、人は殺せないって言ってたのよ。だからお金を積んで私を協力者に選んだ。」
(ナイフを持った胡桃が来る。)
有咲「ナイフ…!」
胡桃「でも私だって鬼でもないのに殺したりなんてしたくないわ。」
悟「ならそのナイフを置いてくれないか…?」
胡桃「別にいいわよ、殺す気ないし。それに、本人がやる気みたいだからね…。」
有咲「どういう…?」
(胡桃の後ろから悠真が来る。手にはナイフを持ってる。)
悠真「…ごめん、胡桃さん…。」
胡桃「言ったでしょう?最初から協力する気はあんまりないって。やるべき事は自分でやりなさい。大人になったら、誰も手助けなんてしてくれないんだから。」
悠真「……刀斎、俺はお前の方が悪いことしてると思ってる。大量殺人…。ヤバいやつだと思って調べた。…どうりで見たことあると思ったんだよ、あんたのこと。」
鏡「奇遇だな。私もあんたのこと見たことあるやつだと思ってたんだよ。」
悟「どういうことだ…?」
有咲「知り合いだったってこと…?」
悠真「正確には、俺の親友、仲間たち、なんの罪もない同じ高校の生徒を殺した犯人ってところだよ…。」
有咲「えっ…」
鏡「自分は悪くないんですアピールか?私の大事な彼氏を殺しておいてよく言うよ。こんな私でもたくさんの愛を与えてくれた大事な彼氏だった…。それを、お前は…!平気で殺した…。私から宝物を奪った犯人…。こんな所で会うとは思ってなかった。まぁ、最初は顔みても思い出せなかったけどな。」
悠真「あんたの彼氏なんかよりも付き合いの長かった、大事な親友を殺した殺人鬼…。あんたこそ、被害者ぶるなよ…。」
(悠真が部屋に1歩踏み入る。)
鏡「悟!」
悟「わかったよ。」
(悟がなにやら液体を部屋に撒く。)
悟「有咲ちゃん!」
有咲「ごめんね、悠真くん…!」
(有咲がマッチに火をつけて部屋に落とす)
胡桃「…!」(咄嗟に部屋から出て扉を閉める)
悠真「えっ…」(炎に囲まれて出れなくなる)
鏡「悟、有咲、早く!」(ルカとルナが出入りしていたダクトに入る鏡と有咲と悟)
悠真「っ!やめろ…やめろよ…!胡桃さんっ…!」
(振り向くと胡桃は既に部屋には居ない)
悠真「なんで………」
鏡「…3、2、1…」
(ダクトの中で鏡がカウントダウン始める。タイマー音と共に部屋が大きな音を立てて爆発する)
有咲「っ…」
鏡「…女の恨みってのは何よりも怖ぇんだよ、悠真…。」
(しばらくして炎が消え、ダクトにいた3人がダクトから出る。)
2️⃣5️⃣(爆発後のシーン)
鏡「…死んだ、か…。」
有咲「…手伝っちゃったけど…ほんとにこれで良かったのかな…。」
悟「…どっちも被害者で加害者だからね…。なんとも言えないな…。」
胡桃「…爆発させるなんて思ってもなかったわ…。」
悟「でも鏡ちゃんもよく思い浮かんだね。」
鏡「1番手っ取り早いだろ。燃えやすいなんて書かれた怪しい液体が目の前にあるんだから。燃やせば1発だろ。」
胡桃「まぁ、たしかにそうだけど…。」
朋也「随分大きな音がしたと思ったら…。何したんだい、これ…。」
鏡「燃やした。」
朋也「いや一言…。わかるよ、燃やしたことくらい…。何があったの…?…あぁ、そうか、君が鬼だったのか、鏡ちゃん…。」(悠真の死体を見て)
鏡「おう。油断してるとお前も余裕で殺せるからな。気をつけろよ?」
朋也「君だけは敵に回したくないな…。」
鏡「あ?」
朋也「なんでもない…。」
(ヒールの音を鳴らして玲愛が入ってくる)
玲愛「随分と派手にやったのね。刀斎鏡…。さすが囚人はやることが違うわね。」(笑いながら)
鏡「それ褒めてんのかよ。」
玲愛「さぁ?そんなことより…。第1ラウンドは刀斎鏡、あなたの勝利よ。早速第2ラウンドの準備をさせてもらうわ。まずはこの死体処理ね…。ルカ、ルナ。」
(ダクトからルカとルナが出てくる。)
ルカ「ママ、お仕事?」
玲愛「えぇ。2人でこれの処理しなさい。」
ルカ「えっ、でも…。」
ルナ「いつもママがして…」
玲愛「なに?言い訳するつもり?」
ルナ「…ううん…。」
ルカ「なんでもないよ、ママ…。」
玲愛「早くしなさいよね。次のゲームに進められないから。」
(玲愛は行ってしまう。)
ルカ「…ルナ、大丈夫…?」
ルナ「…血が…。」(手が震えてる)
悟「…ルナちゃんは血が苦手なのかな…?」
(悟はルナの手を握って問いかける)
ルナ「…うん…。でも、おしごとだから…。」
鏡「…仕事だからとか関係なくね?」
悟「…ルナちゃん、ちょっと向こうであっちのお姉さんと遊んでてくれるかな?」
ルナ「え…?…うん…。」
悟「ルカくんも、あっちでルナちゃんとお姉さんと遊んでてくれるかな?」
ルカ「どうして…?」
悟「この人は僕たちで何とかするから、君たちは遊んでて。」
ルカ「…でも…。」
紅煉「…その死体はこちらで処理を行う。」
ルカ「…!パパ…」
悟「…!なんで…。」
玲愛「紅煉…!どうして…!その死体の処理はこの子達にさせればいいじゃない!」
紅煉「元はお前に頼んだ仕事だ。放棄したのならそれは俺の仕事だ…。子供にさせる仕事ではない。」
玲愛「っ…。そうしたら…私と紅煉の時間が無くなっちゃうじゃない…!!」
紅煉「仕事が優先だ。」
(死体を抱え去っていく)
玲愛「…こんなの理想じゃないわ…。やっぱり、こんなガキ、いなければ良かったのよ…!」
ルカ「…!」
ルナ「……ママ…ルナたちのこと、嫌いなの…?」
玲愛「大っ嫌いよ!!」
(去っていく)
ルナ「……ルナたちが悪い子だから…ママはルナたちのこと嫌いになっちゃったんだ…ぅぅ…」(泣き出す)
胡桃「酷い人たちね…。」
鏡「…こういう時、なんて声をかけたらいいんだよ…。」
朋也「本当に…こんなに可愛いのに…。そうだよね、悟さん?…悟さん?どうかした…?」
悟「…なんで、ここに…。」
有咲「悟さん…?」
悟「っ!ご、ごめん…。」
有咲「…とりあえず、どこかで休みませんか…?ルナちゃん、ルカくんは…どうする?」
ルカ「…ルナ、大丈夫だよ…。ママはちょっと疲れてただけだよ…。きっとそうだよ…。」
ルナ「…ほんとう…?ルナたちのこと嫌いになってない…?」
ルカ「うん…。お姉ちゃんお兄ちゃんたち、またね…。」
悟「…あぁ…。」
有咲「…うん、またね。」
(ルカとルナはダクトから帰っていく)
鏡「…とりあえず疲れたから自分は寝る…。」
胡桃「そうね…。私もそうするわ。」
朋也「じゃあ各自で休むってことで…。」
有咲「…わかりました。」
悟「また、あとで…。」
(各自バラバラに行動する。)
2️⃣6️⃣(ルカとルナの部屋)
ルナ「……ルカくん…。」
ルカ「ルナ…?どうしたの…?」
ルナ「……ううん、やっぱりいい…。」
ルカ「…血、怖かったね…。ルナ泣かなかったのえらいよ…。」
ルナ「…!ルカくんは、怖くなかったの…?」
ルカ「…僕は、ルナのお兄ちゃんだもん。怖くないよ…。」
ルナ「…ほんとに…?」
ルカ「…うん。」
ルナ「…そっか…。」
ルカ「…ルナ、しんどい…?」
ルナ「……ううん、へーき…!」
ルカ「…ルナ、ちゃんと答えないと分からないよ…?」
ルナ「……(苦しげな呼吸)」
ルカ「ルナ…?」(少し焦る)
ルナ「…ルカくん……」
紅煉「ルカ、ルナ。」
ルナ「…ぁ、パパ…」
紅煉「仕事の話をしに来た。」
ルカ「次は何をするの?」
紅煉「次は自由に過ごせ。」
ルカ「え?」
ルナ「…自由に、過ごす…?」
紅煉「あぁ。お前たちの好きに過ごすことが仕事だ。」
ルカ「…?」
ルナ「…なにしてもいいの…?」
紅煉「あぁ。まぁ、詳しいルールは参加者と一緒に聞くといい。」
(紅煉が去っていく)
ルカ「今までそんなお仕事なかったのに…。」
ルナ「……。」
ルカ「…ルナ、お兄ちゃんたちの所へ行こっか…。」
ルナ「…うん。」
ルカ「…歩ける?」
ルナ「…ルナ、頑張る…」
(2人も部屋を出る。)
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