見出し画像

罰ゲーム(3️⃣3️⃣〜3️⃣6️⃣)

3️⃣3️⃣(ルナと朋也がいる部屋、朋也がルナの服を脱がせ椅子にしばりつける)


朋也「あぁ…かわいい、かわいいよ…ルナちゃん…。」


(カメラで撮りまくる朋也。)


ルナ「やだぁ…お兄さん、怖いよぉ…やめてよ…ルカくん…」(泣きじゃくるルナ)

朋也「大丈夫だよ、怖くないよ。」

ルナ「やだぁぁ…!!」

朋也「静かにしないとバレちゃうじゃないか…。」

ルナ「たすけて…!」

朋也「…静かにしろって言ってるだろ…?」


(ルナの首を強く掴み)


ルナ「ぅぅっ…や、やだっ…」


(扉がノックされる)


有咲「朋也さん、ルナちゃん…!」

朋也「…チッ…邪魔者が来た…。」

有咲「あの、朋也さん!扉開けてください…!」

朋也「…なぁ、ちょっと面白い遊びに付き合ってくれないか?」


(ニヤリと笑いルナに問いかける)


ルナ「…ぅぅ…」

朋也「最高に面白い、大人の遊び…。」




3️⃣4️⃣(悟はルカのいる部屋に向かう)

ルカ「ルナ…お兄ちゃん…」

悟「ルカくん!」

ルカ「!お兄ちゃんっ!!」(ぎゅっ)

悟「どこも怪我とかしてない?大丈夫か?」

ルカ「うんっ、僕は平気…でもルナが…。」

悟「大丈夫、どこにいるかはお姉ちゃんがもう見つけてくれているから、一緒に向かおう…。」

ルカ「うん…!」

鏡「悟!」

悟「!鏡ちゃん。」

鏡「胡桃連れてきた。ルカは平気か?」

悟「あぁ、ルカくんは無事だ…。」

鏡「よかった…。」

胡桃「朋也くんがルナちゃんをさらったってホント…?」

ルカ「きっとあのお兄ちゃんだよ…。」

悟「ルカくんは見てないのか?」

ルカ「うん…僕、あのお兄ちゃんに眠らされて…。」

胡桃「眠らされた…?」

鏡「もしかして…この瓶…。」

悟「…睡眠薬だな。」

胡桃「子供に睡眠薬だなんて…。」

鏡「やってる事はあの親と変わんねぇじゃねえか…。」

悟「ここで話してる間にもルナちゃんがなにかされているかもしれない…。みんな、急ごう…。」

鏡「おう。」

胡桃「そうね…。」

悟「ルカくん、おいで。」

ルカ「…!うん…。」

鏡「そう言えば、有咲は?」

悟「先に行ってもらってるよ。部屋はもう見つけてくれてる。」

鏡「そっか。」

胡桃「なら早くそこに向かいましょ…。」

悟「あぁ。」


(悟はルカを抱き上げ、胡桃と鏡の4人でルカを探す。)




3️⃣5️⃣(朋也たちのシーン)


有咲「朋也さん、いるならあげてください…!」

朋也「あけてくださいって言って開ける人いないと思うよ?有咲ちゃん。」

有咲「っ…!」

朋也「…あけてもいいけれど、部屋の扉の前から動いたら…どうなるか分からないよ…?」

有咲「どういう……?」

悟「有咲ちゃん!」

鏡「有咲!」

有咲「!悟さん、鏡ちゃん…!胡桃さんも…」

朋也「あぁ、全員来ちゃったかぁ。」

悟「朋也さん、開けてくれ。」

朋也「構わないよ。けれど、扉の前から動いたら、どうなるか分からないよ…。」

鏡「意味わかんねぇよ。」


(鏡が扉を開ける。朋也がルナの背後に立ち首元にナイフを近づけている。)


有咲「!ルナちゃんっ…!」

ルカ「ルナ…!」

朋也「近づかないでね。ほんとに刺しちゃうかもしれないから…。」

悟「…っ…。」

ルナ「ルカくん…!!」

ルカ「ルナ…!ルナ…!!」

朋也「大人しくしててよ、ルナちゃん。動いたら…刺すよ…?」

ルナ「ぅ……」

胡桃「…朋也くん、私と話をしない…?」

朋也「なんで胡桃さんと?僕は誰とも話すつもりなんかないんだけど…。」

胡桃「聞きたいことがあるの。」

朋也「聞きたいこと…?」

胡桃「えぇ…だから中に入ってもいいかしら…?流石に武器を持ってる貴方と1対1は怖いから、そうね…有咲ちゃんを連れてもいいかしら…?」

朋也「…女の子なら構わないよ。」

胡桃「ありがとう、朋也くん。…有咲ちゃん、一緒にいいかしら…?」

有咲「はい…!」

胡桃「悟さんと鏡ちゃん、ルカくんはここで待ってて…。」

ルカ「お姉ちゃん…。」

胡桃「大丈夫、ルナちゃんは私と有咲ちゃんで必ず助けるわ…。」

有咲「ルカくん、待っててね…。」

ルカ「…うん、約束だよ…!」

悟「何かあったらすぐ呼んで。」

有咲「分かりました…!」

胡桃「行きましょう、有咲ちゃん。」

有咲「はい。」





3️⃣6️⃣(朋也と胡桃が話し合うシーン)


(朋也はルナにナイフを突きつけている。そこに胡桃と有咲が部屋に入る。) 


朋也「…あぁ、入るのはいいって言ったけど、そこから動かないでね。」

胡桃「分かったわ。じゃあこっちからもひとつ言わせて。」

朋也「条件ってことか。どういう条件かにもよるけれど、話してよ。」

胡桃「ナイフを持ってる手を、1度下ろしてくれないかしら…?」

朋也「…わかったよ。」

胡桃「ありがとう。」

朋也「…で、話って何?」

胡桃「ちょっと待ってね。有咲ちゃんにもお願いがあるの。」

有咲「え?私も…ですか?」

胡桃「えぇ。…私が合図するまで絶対に動かないで欲しいの…。あと、口出しもしないで…。」

有咲「…なにか、考えがあるんですね…。」

胡桃「えぇ…。」

有咲「わかりました…。」

朋也「何を2人で小声で喋ってるの…。」

胡桃「あら、朋也くんは女の子同士の秘密の話に入るほどデリカシーのない男なの?」

朋也「…いや、そういう訳じゃ…。」

胡桃「さっきまでの強気な態度はどこへ行ったの?これじゃ悪さをする前のあなたみたいね。」

朋也「…そんなことは何でもいいじゃないか。早く話してくれないか…?」

胡桃「そうね。じゃあ、本題に入らせてもらうわね。ちょっとした世間話だと思ってくれていいから。」

朋也「…分かったよ。」

胡桃「ねぇ、朋也くんのお母さんって何してる人なの?」

朋也「…俺の母親のこと知ってどうするつもりなんだ…?」

胡桃「私が聞きたい。ただそれだけよ。」

朋也「…母さんはもういないよ。仕事は確か、アパレルって言ってたかな…。」

胡桃「そう、そうなのね…。」

朋也「それだけ?」

胡桃「もう少しだけ、いい?」

朋也「構わないよ…。」

胡桃「朋也くんって、将来何になりたいの?」

朋也「…特に何も無いよ…。…あ、でも…母さんに、店を継いで欲しいって言われたことあるな…。でも継ぐつもりなんてなかったけど…。」

胡桃「継ぐ気無かったんだ…。どうして?」

朋也「自分にそんなこと、出来るわけがないからね…。長続きしないと思ったから…。」

胡桃「…そう…。」

朋也「…どうしてそんなことを聞いたんだ…?」

胡桃「…そうね、確認したかった…かな。」

朋也「…確認?」

胡桃「えぇ、でもこれで確信したわ…。あなたが、桜木社長の息子だって…。」


(胡桃はコートのポケットから拳銃を取り出し朋也の左手のナイフに向けて発砲)


朋也「っ!しまった…!」

胡桃「有咲ちゃん!ルナちゃんを抱えて外に出て!!早くっ!!!!」

有咲「っ!う、うん…!」


(ルナを椅子ごと抱き上げ外に出ようとする有咲。同時に銃声が聞こえる。)


有咲「胡桃さん…?」


(振り向くと血を流し倒れる朋也がいる。)


有咲「っ…!」

ルナ「お姉ちゃん…」

有咲「ルナちゃん、見ちゃダメ…!」


(ルナの目を塞ぐが、既に見てしまったルナはパニックになる)


胡桃「…だから言ったじゃない…。早く外に出てって…。」

有咲「…胡桃さん…。」

胡桃「これで最後の忠告よ…。早くルナちゃんを連れてこの部屋から出て…。」

有咲「胡桃さんは…?出ないんですか…?」

胡桃「…出られないわ…。私はこれで最後だから…。」

有咲「え…?」

胡桃「…彼は悪くないのに…私は、彼を殺してしまった…。せめてもの償いは、これしかないのよ…。」

有咲「…まさか、ここで死ぬつもりですか…?」

胡桃「…察しがいいわね…。」

有咲「ダメですよ…!一緒にここからでましょうよ…!」

胡桃「…早くここから出なさい。」

有咲「でも…!」

胡桃「ルナちゃんが可哀想でしょう…!早く、早くここから出て…!」

有咲「…っ…!」(泣きながらルナと共に部屋を出る)

胡桃「…本当に、ごめんなさい…。」


(胡桃は自分に向けて銃を打つ。)




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?