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罰ゲーム(2️⃣7️⃣〜3️⃣2️⃣)

2️⃣7️⃣(参加者が集まっている部屋にて)


朋也「…次、どうなるんだろうね…。」

悟「また同じゲームなのか…それとも…。」

有咲「戻れる…わけはないか…。」

胡桃「戻してくれそうな雰囲気はなかったものね…。」

鏡「…あいつらは何が目的なのか、結局分からねぇし…。」

悟「そうだな…。帰れる保証だってどこにも無いし…。」


(ダクトからルカとルナが出てくる)


有咲「あっ、ルカくんとルナちゃん…!」

鏡「なんだ、今度は何を言われたんだよ。どうせまたこき使われてんだろ?」

ルカ「ううん…。これが次の僕たちのお仕事なんだ…。」

朋也「どういうことだい?」

ルカ「えっと…ちょっとだけ待って…。ルナを座らせてあげてもいい…?」

悟「どうかしたの…?」(すぐ近くに行く)

ルカ「…血を見てから、辛そうなんだ…。」

悟「そっか。ルナちゃん、お顔上げてくれる?」

ルナ「…お兄さん…。」

悟「辛そうだね…。どこが辛いか言える?」(そっと抱いて)

ルナ「…わからないの…。」

ルカ「…!」(泣かずに素直に答えるルナに驚く)

悟「そっか。もう少しこのまま楽にしてていいからね。」

ルナ「うん…。」

ルカ「…ルナは平気…?」(悟のズボンを引っ張り)

悟「大丈夫だよ、ルカくん。多分だけど、血を見て怖くなっちゃっただけだから。」

ルカ「…そっかぁ…。」

朋也「それで、お仕事ってどういうことなんだい?」

ルカ「えっとね…。」

玲愛「要はその2人と一緒にゲームをするってことよ。」


(階段の上から見下ろすように)


有咲「…こんな小さな子供も巻き込むの…?お姉ちゃん、一体何がしたいの…?教えてよ…!」

胡桃「お姉ちゃん…?」

鏡「どういうことだよ、有咲。」

玲愛「あら、バラしちゃっていいわけ?あんたの隠し事だったんじゃないの?」

有咲「…もう、いいの…。それより、質問に答えてよ…。それにこの子達はお姉ちゃんの子供なんでしょ…?どうして酷いことばかりするの…?ルカくんとルナちゃんの腕の痣…。気づかないと思ってたの…?」

玲愛「よく喋る駄犬だこと…。少しは黙れないの?」

有咲「…昔はそんなんじゃなかった…。」

玲愛「昔と今は違うのよ。…質問の答えが欲しいんでしょう。答えられる範囲で教えるわ。何がしたい?それは私にも分からないわよ。私は愛おしい紅煉が命令してくれるからそれに従ってるだけ。何がしたいのかは彼しか知らない。どうして自分の子供に酷いことするのか?気に入らないからよ。子供を産めば少しは変わると思った…。紅煉はもっと私を見てくれるに違いないと思った…。だけど何も変わらなかった。むしろ彼はそいつらに構うばかり。私のことは気にもしてくれなくなったわ。だから邪魔なの。いらない存在。質問には答えたわよ。」

有咲「…酷いよ…。」

鏡「てめぇはそれでも母親かよ。」

玲愛「可哀想だとおもうならあんた達が育てれば?」

有咲「…っ…。」

玲愛「さぁ、そろそろ第2ラウンドを開始するわよ。有咲、あんたが持ってるその4つの鍵から黄色の宝石の鍵を使って奥の扉を開けなさい。みんなが揃ったらゲームスタートよ。さっさとしなさいよね。」


(玲愛が去っていく。)




2️⃣8️⃣(玲愛が去った後の参加者達のシーン)


悟「…有咲ちゃん。」

有咲「皆さんごめんなさい…。内緒にしてて…。」

悟「ううん、誰にでも秘密の一つや二つあるんだ。君が気にすることじゃない。」

有咲「悟さん…。」

鏡「そうだな…。別に有咲は悪くないんだし。」

胡桃「悪いのはあの女よ…。」

朋也「子供にあんなことをするなんて…信じられないよ…。こんなにも、かわいいのに…。」

有咲「皆さん…。」

悟「…そろそろ向かおうか、早いところルナちゃんを休ませてあげないと…。」

胡桃「そうね。」

悟「有咲ちゃん、鍵はお願いしてもいいかい?」

有咲「はい…!」


(鍵を開ける有咲)


有咲「開けました…!」


(みんなで入っていく。)


玲愛「あら、意外と早いのね。それじゃ、参加者はスマホを見なさい。画面に出てくる文字の中であなた達が悪いと思う文字をタップ。まぁ、さっきと同じルールだからもう分かってるわよね?さぁ、早く選んでちょうだい。」


(それぞれが文字をタップする。)


玲愛「選び終わったみたいね。それじゃ、楽しいゲームを見せてちょうだいね。」


(玲愛が去っていく)


悟「よし…。ルナちゃんごめんな、すぐ休める場所に行こうか…。」

有咲「ルカくんもくる…?」

ルカ「…うん、行きたい…。」

有咲「おいで、ルカくん。」

ルカ「え…?」

有咲「抱っこ、いやかな…?」

ルカ「…いいの…?」

有咲「うん!いいよ、おいで!」

ルカ「…うん…!」


(有咲、ルカを抱きあげ)


悟「胡桃さん、鏡ちゃん、朋也さん、僕達はこの子達を休ませてくるよ。」

胡桃「2人で行動するつもり?」

鏡「別にいいんじゃねぇの?」

朋也「まぁ、実際休ませないといけないのは事実だからね…。」

胡桃「…まぁ、それもそうだけど…。鬼だったらどうするのよ。」

悟「…鬼だったら、むしろ都合が悪いはずなんだけど。」

胡桃「え?」

悟「鬼は鬼同士で殺し合う必要がある。なら僕が鬼なら、なんの役職もない有咲ちゃんを殺すことは出来ない。」

胡桃「有咲ちゃんが鬼じゃないとは限らないじゃない。そんな根拠ないでしょ。」

鏡「…あー…すげぇ言いにくいんだけど、有咲、画面…。電源付きっぱだから鬼じゃないこと分かっちまう…。」

有咲「え…?…あっ!ご、ごめん…!」

悟「鬼は鬼って画面が見えるからね。」

胡桃「…!」

悟「そういうことだ。有咲ちゃんとルカくんも連れていくよ。」


(有咲、悟、ルカ、ルナは別の階へ移動する)


鏡「…で?あんたら2人が鬼だろ?」

朋也「えっ、なんで…。」

鏡「悟のあの言い方だと、あいつは鬼じゃねぇ。で、私も鬼じゃない…。私は朋也のスマホから鬼の文字を見た。だから朋也が鬼なのは確実。ならあと一人…。胡桃だろ?」

胡桃「……探偵みたいね…。そうよ、私と朋也さんが鬼よ。鏡ちゃんはどっちの味方をしてくれるのかしら?」

鏡「は?しねぇーよ。てめぇらで何とかしろ。」

胡桃「薄情ね…。」

鏡「それに…」

胡桃「なに?」

鏡「「やるべき事は自分でやりなさい。大人になったら、誰も手助けなんてしてくれないんだから。」…だっけ?」

胡桃「…!」

鏡「胡桃が言ったんだろ。大人の手助けなんてしねぇよ、自分らで何とかしろ。」


(鏡もどこかへ行ってしまう。)


胡桃「…武器でも探してくるわ…。」

朋也「……僕も探してくるよ。」

胡桃「付いてこないでよね?」

朋也「行かないよ。」


(2人もバラバラに行動する。)





2️⃣9⃣(7階のゲームセンターのような部屋にいる4人のシーン)


有咲「…ゲームセンターみたいな部屋ですね…。休ませるには向いてないかもですけど…。」

悟「そうだね。でも極力彼らからは離れておきたい。…ルナちゃんもこれ以上トラウマの原因は見たくないだろうからね。」

有咲「そうですね…。」

ルカ「…お姉ちゃん、これなーに…?」


(モグラ叩きの台を見てる)


有咲「ん?あぁ、これ?モグラ叩きだね。このハンマーで出てくるモグラを叩くゲームだよ。」

ルカ「モグラ…いたくないのかな?」

有咲「おもちゃのもぐらさんだから大丈夫よ。」

ルカ「そうなんだ…。」

有咲「…悟さん、ルナちゃんのことお願いしてもいいですか?」

悟「あぁ、構わないよ。」

有咲「ありがとうございます。…ルカくんちょっとやってみる?」

ルカ「え?」

有咲「お姉ちゃんと遊んでくれない?」

ルカ「…うん、やりたい…!でも…ルナ…。」

有咲「ルナちゃんはあのお兄さんが見てくれてるから大丈夫だよ。ルナちゃんが休んでる間だけでも遊ばない?」

ルカ「うん、遊ぶ…!」


(ルカと有咲は2人で遊んでる)


悟「ルナちゃん、大丈夫かな?少しここで休もうね…。」

ルナ「お兄さん…。」

悟「もう怖いものはないよ。辛かったね、大丈夫だよ、ここで少しゆっくりしような。」

ルナ「…また、誰かがいなくなっちゃうの…?」

悟「え?」

ルナ「…だってさっき、黒い髪のお兄さん、いなくなっちゃったんでしょ…?」

悟「…あぁ、それか。…そうだね、いなくなっちゃうかもね…。」

ルナ「…ルナ、もう誰もいなくならないで欲しい…。」

悟「…そうだね、それが一番いいんだけどね…。」

ルナ「難しいの…?」

悟「そうだね、そうするには、ルナちゃんのパパやママにいっぱいお願いしないといけないね…。」

ルナ「…ママはきっと、許してくれないよ…。パパは優しいから、お願いしたら許してくれるかなぁ…。」

悟「…どうだろうね…。」


(ルカと有咲が遊んでいる)


ルカ「お姉ちゃん、モグラさん、すぐ穴に入っちゃう…」

有咲「大丈夫だよ!あ、ほらほら!目の前のモグラさん!」

ルカ「えいっ!」

有咲「ルカくん上手だね!」

ルカ「…!…もっとやりたい…!」

有咲「うんっ!いっぱい遊ぼ!」


(遊んでるルカと有咲を見つめるルナ。)


ルナ「…あのね、お兄さん…。」

悟「ん?」

ルナ「…ルナも、ルカくんがやってるの、やりたい…。」

悟「体はもう平気?」

ルナ「うん…!」

悟「わかった、遊んでおいで。」

ルナ「ちがうよ?」

悟「え?」

ルナ「お兄さんも一緒がいいの…。だめ?」

悟「…わかった、いいよ、遊ぼうか。」

ルナ「!やったぁ!」

悟「…明るくなったね。ルナちゃん。」

ルナ「?」

悟「ううん、なんでもないよ。…有咲ちゃん、ルカくん。僕達も仲間に入れてくれるかい?」

有咲「もちろんですよ!」

ルカ「ルナ、もう平気?」

ルナ「うん!」

ルカ「じゃあ、ルナも遊ぼ…!」

ルナ「遊ぶっ!」

有咲「元気になってよかった!」

悟「そうだね。」

ルカ「お兄ちゃんとお姉ちゃんもはやく遊ぼ…!」

有咲「うん!」


(みんなで遊ぶ。)




3️⃣0️⃣(一方胡桃はキッチンで殺害方法を考えている。)


胡桃「…さてと…。どうやって殺せばいいかしら…。毒殺?でも毒なんてどこで手に入れれば…。ナイフは…その後調理することがあったら…。洗ったとしても衛生的にダメよね…。」

鏡「何ひとりで言ってんだよ。」

胡桃「…!びっくりした…鏡ちゃんいたのね…。」

鏡「…そんな悩むことかよ。殺せばいいんだから、そのナイフでサッと殺しちまえよ。」

胡桃「…衛生面のこと考えないの?」

鏡「は?ナイフなんかまだいっぱいあんだろ。」

胡桃「…そうだけど…。」

鏡「…もう使えそうにないナイフとかねぇのかよ?」

胡桃「…あぁ、あるわね…。」

鏡「衛生面云々気になるならそっちで殺せば?切れ味悪そうだけどな。」

胡桃「あなたほんとになんの躊躇いもないのね…。今この立場になったら、あなたのその性格が羨ましく思うわ…。」

鏡「躊躇いがねぇ訳じゃねぇよ…。」

胡桃「え?」

鏡「1回目の時は相手が悠真だったから、躊躇いなく殺せたけど、あれが胡桃や有咲だったらちょっと躊躇したかもな。」

胡桃「…鏡ちゃん…。」

鏡「あいつは、大事な彼氏を殺したんだ…。あの日の恨みを晴らしたかった…。でも結局、あいつを殺しても恨みは晴れねぇ…。私は罪に罪を重ねただけ…。でも別に何も変わんねぇよ。元々囚人なんだからな。」

胡桃「…私もね、人を殺したのよ。」

鏡「へぇ、面白そうな話だな。胡桃みたいな真面目に生きてそうな奴でも人を殺せんのな。誰殺したんだよ、何人だよ。」

胡桃「1人。社長を殺したの。」

鏡「なんで?」

胡桃「…ムカついたのよ…。あの人、次期社長は息子が継ぐって言ってね。なんの知識もない、お洋服に愛もない人間より、今働いてる社員から引き継げばきっと安泰なのに…。」

鏡「ま、それはそうだな。その話からすると、息子は知識ねぇ奴って所か。他にねぇのかよ?」

胡桃「他…?…あぁ、あった…。」

鏡「なんだ?」

胡桃「あの社長、パワハラが多くてね…。」

鏡「パワハラか…。」

胡桃「私だけじゃなくて、他の従業員の事も虐めていたのよ…。見てられなくてね…。」

鏡「ふーん…。」

胡桃「…ぁっ…。」

鏡「あ?なんだよ。」

胡桃「…思い出した…。」

鏡「何を…?」

胡桃「…社長が溺愛していた息子の名前…。確か…ともやって…。」

鏡「…それって…まさか…。」

胡桃「社長の苗字は桜木…。」

鏡「…桜木、朋也…。同姓同名じゃねぇのかよ…。」

胡桃「同姓同名なんて確率的には少ないでしょう…。」

鏡「…写真とかあれば…。」

胡桃「写真は流石にないわ…。でも…。」

鏡「でも?」

胡桃「もし、ほんとに彼が社長の息子なら、いくつか質問すればホントかどうかくらい分かるかもしれない…。」

鏡「…なるほどな…。」

胡桃「でも流石に怪しまれそうね…。難しいかしら…。」

鏡「…それくらいなら手伝ってやるよ。直接手をかけるのは胡桃だからな。」

胡桃「…いいの?」

鏡「聞くだけだろ?」

胡桃「えぇ…。ありがとう、鏡ちゃん…。」

鏡「で?何を聞けばいいんだ?」

胡桃「そうね…。あまり多く聞いても不審がられるかもしれないから…。2つくらいがいいかもね…。母親の仕事、今母親は何しているのか…。」

鏡「分かった。ケータイは胡桃に預けたい。」

胡桃「えぇ、そうね…。協力者としてアラームが鳴ってしまっても困るものね…。」

鏡「ま、これが協力者扱いになるのかわかんねぇけどな。」

胡桃「まぁ、用心するに越したことはないわ。」

鏡「おう。」

胡桃「これが黒なら…。」

鏡「…胡桃。」

胡桃「…?」

鏡「躊躇はするな、絶対に…。殺しに躊躇いは不要だ…。」


(そう言って鏡は部屋を出る。)


胡桃「…なんだかんだ、優しい子なのよね…。あ、でももしかしたら、1番敵に回しちゃいけないタイプかもね…。でも、ありがとう、鏡ちゃん…。」




3️⃣1⃣(7階にいる有咲たちのシーン)


悟「ルカくんもルナちゃんも、ゲーム上手だな。」

有咲「私なんて全然クリア出来ないのに、ルカくんもルナちゃんもほんとに上手だよね!」

ルカ「…お兄ちゃんもお姉ちゃんもいっぱい褒めてくれる…。」

ルナ「ママもパパも褒めてくれないのに…。」

有咲「…そっか…。」

悟「…自分の子供に対する扱いじゃないだろう…。」

ルカ「お兄ちゃん怒らないで…。パパもママも、きっと本当は優しいから…。」

ルナ「ルナたちが悪い子だから…。」

有咲「違うよ…!ルナちゃんもルカくんも、悪い子じゃないよ…!」

ルナ「え…?」

悟「…そうだよ、2人はとってもいい子だ…。悪いのは…あいつらなんだよ…。」

ルカ「…お兄ちゃん…。」


(扉がノックされる。)


朋也「有咲ちゃん、悟さん、いる?」

悟「あぁ、朋也さん。何かあったのか?」

朋也「あぁ、鏡ちゃんが2人を探しててね。」

有咲「鏡ちゃんが?」

朋也「うん。なんか2人に話したいことがあるって。ちょっと深刻そうだったよ。」

悟「…わかった。向かうよ。」

朋也「その間、僕がルカくんとルナちゃんを見てるよ。」

有咲「え、でも…。」

朋也「大丈夫、面倒見るのは慣れてるから。」

悟「……。」

ルカ「…お兄ちゃん、お耳貸して…。」

悟「ん?」

ルカ「…あのお兄ちゃんは鬼さんだから、僕たちもここには残りたくない…。けど、お兄ちゃんは行かなきゃ行けないんでしょ?僕たちにもし何かあったらお兄ちゃんにすぐ伝えられるように、これをお兄ちゃんに渡すね。」


(通信機器の様なものを渡す。)


悟「これは…?」

ルカ「これでお話できるんだ。普段は僕とルナしか使えないんだけど、これお兄さんに渡して、機械の電源を付けておくんだ。そうすれば僕たちの声が聞こえるから…。」

悟「なるほど、ルカくんは本当に賢いな…。ありがとう、何かあったらすぐ伝えてくれ…。」

ルカ「うん。」

ルナ「お姉さんもお兄さんも、すぐ戻ってきてね?」

悟「あぁ、わかった。」

有咲「もちろん…!」

悟「…じゃあ、朋也さん、お願いするよ。」

朋也「うん、じゃあ入るね。」


(朋也が部屋に入る。)


悟「…行ってくるよ。有咲ちゃんも行こうか。」

有咲「はい。」

朋也「うん、行ってらっしゃい。」


(有咲と悟は部屋を出る。)


朋也「…さてと…。」

ルカ「…お兄ちゃん、鬼さんなんでしょ?」

朋也「あぁ、そうか君たち2人も主催側だもんね、誰が鬼か把握してるよね…。」

ルナ「…お兄さんは、いい人?悪い人…?」

朋也「ん?普通にいい人だよ…。だから怖がらないで?僕と一緒に、楽しいこと、しない…?」

ルカ「楽しいこと…?」

ルナ「ゲーム??」

朋也「ゲーム…かぁ…。そうだね、ゲームかな…。」


(ゆっくり2人に近づく朋也)


ルカ「…お兄ちゃん、怖いよ…。」

朋也「どうして?僕は何もしないよ…。君には、ね…。」


(ルカの口にタオルを当てる)


ルカ「んん…!!」

ルナ「ルカくんっ…!」

朋也「君には何もしないよ…。少し眠っててもらうだけだよ…。」


(不気味な笑みを浮かべ、睡眠薬の瓶を見せる。)


ルカ「…っ…」(その場で倒れ眠ってしまう)

朋也「ゆっくり休んでね…。」

ルナ「…っ…や、やだ…こわいよぉ、ルカくん、お兄さん…お姉さん…!」

朋也「あぁ、怯えた顔も可愛いね…!僕と一緒に、楽しいこと、しようね…!」


(手を掴み別の部屋に連れていく。)




3️⃣2️⃣(悟と有咲が鏡を探している。)

悟「有咲ちゃん、どう思う…?」

有咲「…朋也さん、ですか…?」

悟「あぁ…。ちょっと、怪しくてね…。まぁ、そんな気がするってだけなんだけど…。」

有咲「…悪い人じゃないって、思うんですけど、ね…。」

鏡「あ、有咲、悟…!」

有咲「あ、鏡ちゃん!」

悟「鏡ちゃん、僕らになにか話があるの?」

鏡「は?いや、ねぇけど…?」

有咲「…!ってことは…」

悟「…あの二人が危ないな…。」

鏡「あ、そうだ、朋也知らねぇか…?探してるんだけど居なくて…。」

悟「朋也くんに用があるのか…?それなら、僕らも…。」


(通信機の音が鳴る)


有咲「!悟さん…!」

悟「…ルカくんかな…?…もしもし…?」

ルカ「お兄ちゃん、助けて…!ルナが、あのお兄ちゃんに連れていかれちゃった…!どうしよう…!どこに行ったのか分からないよ…!」(泣き声に近い声で必死に訴える)

悟「ルカくん落ち着いて…。すぐ向かうから…。一緒にルナちゃんを探そう…。」

ルカ「…うん、待ってる…。」


(通信終了ボタンを押す)


鏡「…朋也がなにかしてる事には間違いねぇな…。自分も用があるんだけど、その用も無くなりそうかもな…。」

悟「早く向かおうか…。」

有咲「ルカくん…ルナちゃん…無事でいて…。」

鏡「なぁ、1つ提案なんだけど、あいつのやってる事が犯罪レベルなら、自分は許せない。多分悟も有咲も同じなんだろ…?」

有咲「…そうだね…。」

悟「…それが暴力や法に触れる行為なら、ね…。」

鏡「ならいっその事、ここで処刑してやることも出来る…。」

有咲「どういう…ぁ、そっかそういうこと…。」

悟「なるほどね。まぁ、一つの手かもしれないね。」

鏡「だろ?…ってことだ。胡桃連れてくるから、朋也の居場所が分かったら教えてくれ。」

悟「わかったよ。」


(鏡は胡桃を呼びに行く)


悟「有咲ちゃん、急ごうか。」

有咲「はい!」

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