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罰ゲーム【1⃣〜1⃣6️⃣】


1⃣(有咲の一人語りシーン)


有咲「誰しも人はみんな、隠し事の一つや二つある。それはここに集められたこの話を聞いているあなたも、私も…。性癖、大罪…色々…。私の隠し事…それは…。」




2️⃣(ルカとルナが遊んでいるシーン)


ルカ「…ルナ、赤のくまさん貸して。」

ルナ「やだ…!ルナのくまさんだもん。」

ルカ「ルナ、わがままばっかり。」

ルナ「ルカくん青いくまさん持ってるもん。」

ルカ「青はルナの色だよ。赤は僕の色。」

ルナ「ルナ赤がいい。」

ルカ「…わかったよぉ…。」


(ドアがノックされて玲愛が入ってくる)


玲愛「あんたたち、紅煉が呼んでるわ。」

ルカ「…はい。」

ルナ「ママ、今日も遊んでくれないの?」

玲愛「うるさい、そんなことしている暇はないのよ。」


(玲愛が部屋に戻っていく。)


ルカ「…ルナ、またあとで一緒に遊ぼ。」

ルナ「…うん。」

ルカ「早くパパの所へ行こう。」

ルナ「ルカくん、お手手繋いで行こう?」

ルカ「いいよ、ルナ。」


(2人は紅煉の元へ行く。)




3️⃣(ルナルカが紅煉と話をしているシーン)


ルカ「パパ、おはよう。」

紅煉「あぁ。…そこに座れ。」

ルカ「うん。ルナ先に座っていいよ。」

ルナ「うん。」


(2人がソファーに座る。)


紅煉「新しい客が来ている。いつものように、俺の指示に従え。」

ルカ「はい、パパ。」

ルナ「うん、わかったよ、パパ。」

紅煉「お前たちの仕事は6人全員を例の部屋に連れて行くことと、部屋の鍵の施錠と解錠だ。」

ルカ「うん。」

ルナ「…。」

ルカ「…?ルナ、どうしたの?」

ルナ「…ううん、なんにもない…。」

紅煉「…ルナ、こっちを向け。」

ルナ「…やだ…。」

ルカ「ルナ、わがままダメだよ。」

ルナ「やだやだやだ…」


(紅煉がルナの頬に触れる。)


紅煉「ルナ、また熱を出したのか。」

ルナ「ごめんなさい…パパ…ごめんなさい…」

紅煉「…。」

ルカ「パパ、怒らないで…。僕がルナのこと見ておくから…。」

紅煉「まぁ、なんだって構わない。ルカ、あとはお前が見ろ。ルナ、仕事はこなせ。」


(紅煉、部屋を出る。)


ルカ「ルナ、大丈夫?」

ルナ「うん、お仕事ちゃんとする…。」

ルカ「うん。頑張ろうね。」




4️⃣(悟が帰路を歩いているシーン)


悟「はぁ…今日の仕事は終わり…。…珍しく定時に上がれた…。」

ルナ「…お兄さんは、隠し事ってある?」

悟「…子供の声?…どこにいるんだ?」

ルナ「答えて。」

悟「隠し事…。…あるよ、誰にも言えない…。」

ルナ「じゃあ、こっちに来て…。」

悟「来てって言われても、君がどこにいるのかも、誰なのかも分からないのに、ついていけるわけないだろう…?」

ルナ「わかるよ、お兄さんの左のズボンのポッケを見れば…。」

悟「ポッケ…?…ぁ?なんだこれ…。招待状…?っ、なんだ、眩しい…!」


(目の前が白く光って意識を失う。)




5️⃣(有咲が下校中のシーン)


友達「有咲、明日10時待ち合わせね!」

有咲「うん。映画、楽しみだね。」

友達「ね!マジでずっと行きたかった映画なんだもん!超楽しみ!!」

有咲「その後はどこか行く?」

友達「ショッピングでしょ!駅前にできた巨大ショッピングビル!!めっちゃ好きなブランドのお店が入ったんだ!!有咲も行こ!」

有咲「ふふっ、いいよ。」

友達「やった!!」

ルカ「ねぇ、お姉ちゃん…。」

有咲「え…?」

友達「?有咲どうかした?」

有咲「今、小さい子の声が聞こえて…。」

友達「え?いないよ?そんな子…。」

ルカ「お姉ちゃんは、隠し事ってある?」

有咲「…だれ…?」

ルカ「…隠し事、ある?」


(友達がいなくなってる。)


有咲「…ねぇ、やっぱり小さい子の声…!って、あれ…?」

ルカ「早く答えて…。」

有咲「隠し事は、あるけど…。誰かに言ったら、絶対に避けられちゃう…。」

ルカ「じゃあ、僕がお姉ちゃんにプレゼントしたそのお手紙もって、こっちに来て…」

有咲「お手紙…?え、何これ…。」


(左手に握られている招待状)


有咲「…招待状…?なんの…?っ、眩しい…!」


(目の前が白く光って意識を失う。)




6️⃣(胡桃が新店舗の見学に来ているシーン)


胡桃「いいじゃない、割と大きくて。お客もたくさん入りそうね。」

従業員男「オープン初日は混みそうですね…。」

胡桃「初日どころか、暫くは忙しいわよ。覚悟して働かないとね。」

従業員男「文月店長と一緒だから心強いです…!」

胡桃「ありがとう、褒めても何も出ないけどね?」

従業員男「分かってますよ。あ、電話…。ちょっと外でますね。」


(従業員男が外に出る)


ルナ「…ねぇ、お姉さん。」

胡桃「…?……迷子かしら…?でも声だけ…?」

ルナ「お姉さんには、隠し事、ある…?」

胡桃「隠し事…?なんのこと…?」

ルナ「隠し事、あるんでしょう…?」

胡桃「…まさか…バレてるの…?」

ルナ「…私は知ってるよ…。お姉さんの隠し事…。お姉さんの黒いカバンの中に…」

胡桃「カバン…?」


(カバンを開けて招待状を確認する)


胡桃「…なにこれ。」

ルナ「……(苦しげな呼吸音)」

胡桃「…なんの音?どこにいるの…?」


(探そうと歩き出した瞬間目の前が白く光る)


胡桃「な、なに…!?」


(そこで意識を失う)




7️⃣(悠真の下校シーン)


悠真「…進路…か…。」


(進路希望調査の紙を見ながら独り言。)


悠真「…別に、夢とかないし…。そもそもこんなものを提出してなんの意味があるんだよ…。」

ルカ「退屈なら、僕と遊んでよ、お兄ちゃん…。」

悠真「え?」

ルカ「お兄ちゃんは、隠し事ってある?」

悠真「だ、誰だよ…。」

ルカ「隠し事がバレたら罰ゲームだよ。お兄ちゃんの胸のポケットにお手紙を入れたよ。読んでみてよ。」

悠真「手紙…?って、招待状…?なんだこれ。」

ルカ「…僕と沢山遊んでね。」

悠真「はぁ?…!っ、なんだ、これ…!」


(目の前が白く光り、意識を失う)




8️⃣(鏡が同室の囚人と怪しげな取引をしているシーン)


鏡「…看守はもう行ったか?」

女囚人「えぇ。」

鏡「…ほらよ。」


(注射器を渡す)


女囚人「ありがとう、これがないと吸えないのよね。」

鏡「あんたも極悪人だよな。見た目によらず。」

女囚人「極悪人じゃないとこんなところに居ないわよ。ほら、これ。報酬よ。」

鏡「お〜、たっぷりあるじゃん。ざっと数えて20か?」

女囚人「お金ならいくらでも差し出すわ。」

鏡「金持ちの女はちげぇーな。」

女囚人「行動力は人一倍よね、あなた。」

鏡「さんきゅ。」

女囚人「こんな危ないこと、誰もやらないわよ。」

鏡「これでこんだけ貰えるなら上等だろ。」

ルナ「…お姉さん、悪い人…。」

鏡「ぁ?」

ルナ「…いっぱい、隠し事してるんだね。」

鏡「誰だよ。」

女囚人「?何言ってるの?」

鏡「は?聞こえねぇの?ガキの声…。」

女囚人「こんなところに子供なんている訳ないじゃない。」

鏡「そうだけど…。」

ルナ「…お姉さん、にも……プレゼント。」

鏡「は?」


(目の前に落ちてる招待状を拾う。)


鏡「?…なんだこれ…。ってか、あいつが居なくなった…?ここ、牢屋じゃねぇな…?」


(突然目の前が白く光る)


鏡「っ、何事だよ…!」


(意識を失う)




9⃣(朋也が写真を撮っているシーン)


朋也「…やっぱり可愛いな…。」

ルカ「…お兄ちゃん、お写真撮るの上手だね…。」

朋也「…子供の声?誰かいるのかい…?」

ルカ「お兄ちゃんは、隠し事ってある?」

朋也「え?隠し事…?」

ルカ「うん。隠し事…。」

朋也「…そうだね…。無くはない…かな。…それより、お母さんやお父さんが心配しちゃうよ?もう空も暗くなるから、帰らないといけないよ。ほら、出ておいで。家まで送ってあげるから…。」

ルカ「…大丈夫だよ、帰るおうちはすぐそこだから。お兄ちゃんも一緒に僕と行こうよ…。」

朋也「え?どういうことだい…?僕が君と行くの…?」

ルカ「うん。お手紙読んでね。待ってるね。」

朋也「お手紙…?…この紙が…?」


(目の前に置かれた招待状を見る)


朋也「これは……?…!眩しい…!」


(目の前が真っ白になり意識を失う。)




1⃣0️⃣(2人1組で部屋に閉じ込められている。悟と有咲のペアのシーン)

有咲「んっ…あれ、わたし…。」

悟「いてて…腰が…」

有咲「え…?誰、ですか…?」

悟「…君は…?」

有咲「えっと…望月有咲です…。あなたは…?」

悟「僕は斎賀悟です。僕達はいったい…」

有咲「えっと、私…友達と帰っていたんですけど、知らない子供の声が聞こえて…。この手紙を貰ってからの記憶が…」

悟「僕も似たような感じだよ。仕事帰り、知らない子供の声が聞こえて、手紙を貰ってから記憶が無いんだ…。」

有咲「ここって、どこなんでしょうか…?」

悟「僕にも分からないよ…。」


(突然部屋が暗くなり、アナウンスが話し始める。)


有咲「な、なに…?」

アナウンス「今から皆様には脱出ゲームを行ってもらいます。」

悟「脱出ゲーム…?」

アナウンス「この部屋は今、鍵が閉められています。この部屋のどこかにある4つの鍵を探して、この部屋から脱出してください。」

有咲「4つの鍵…?そんなの、どこに…?」

悟「これか…?」

有咲「薔薇の飾りが着いてますね…。これなのかな?」


(正解の音が鳴る)


有咲「音が…。」

悟「これなのかもしれないね。似たようなものを4つ探そうか…。今は従うしかなさげだからね…。」

有咲「そうですね…。」




1⃣1⃣(悠真と胡桃のペアのシーン)


悠真「…なんだ、ここ…。」

胡桃「ん…ここは…?」

悠真「え?」

胡桃「…あなた、誰…?」


(突然アナウンスが話し始める。)


胡桃「な、なに…!?」

アナウンス「今からあなた達にはミッションを遂行してもらいます。」

悠真「ミッション?」

アナウンス「あなた達の目の前にある箱を指定の場所まで運んでください。」

胡桃「この箱…?」

アナウンス「中身は目的地に着くまで開けてはいけません。」

悠真「…目的地って、どこだ…。」

アナウンス「今からここの鍵を開けます。一本道ですので、まっすぐ進んだ先の部屋です。」

悠真「…とりあえず、運べばいいのか。」

胡桃「…まって。その前に、あなたは誰?」

悠真「…そんなの、後でもいいんじゃないか…?」

胡桃「誰かも分からないのに協力なんて出来るわけないじゃない…。」

悠真「名前を言うだけなら結局その人がどんな人なのか分からないままだろ。なら別に今じゃなくてもいいと思う…。」

胡桃「…分かったわ。とりあえず運びましょ…。」

悠真「あぁ。」




1⃣2️⃣(鏡と朋也のペアのシーン)


朋也「いたた…ここは…?」

鏡「……っ…いってぇなぁ…。」

朋也「…き、君は誰だい…?」

鏡「…ぁ?てめぇこそ誰だよ…。」

朋也「ひっ…ご、ごめんなさい…。えっと、その…ぼ、僕は桜木朋也です…。」

鏡「あっそ。」

朋也「き、君は…?」

鏡「てめぇみたいな芋男に名乗るほど軽い女じゃねぇよ。」

朋也「えぇ…ぼ、僕は名乗ったのに…。」

鏡「うっせぇ、ばーか。」


(アナウンスが話し始める)


朋也「わ、なんだ…?」

アナウンス「今から皆様には簡単な質問に答えていただきます。」

鏡「はぁ?質問?」

アナウンス「今から言う質問に、YESかNOで答えてください。4問の質問に答えていただけたらここの部屋の鍵を開けます。」

朋也「質問に答えるだけ…?」

鏡「きな臭。ありえねぇだろ。」

朋也「ほ、ほんとに答えるだけかい…?」

アナウンス「はい。それでは1問目…」




1⃣3️⃣(荷物を運ぶ悠真と胡桃のシーン)


胡桃「…本当にこの道でいいの…?」

悠真「まぁ、一本道って言ってたし、それが正しければ間違いないと思う。」

胡桃「…あなた、学生よね…?」

悠真「そうだけど。それが何か?」

胡桃「…随分しっかりしてるのね…。」

悠真「…そうでも無いと思う…。」

胡桃「頭良さそうよね…。」

悠真「普通だよ。」

胡桃「…テストは学年1位とか?」

悠真「なんでそんなこと聞くわけ?」

胡桃「無言でこの道進むのも気まずいじゃない。」

悠真「俺はそんなこと思わないけど。」

胡桃「私が気まずいのよ。少しくらい話してくれたっていいじゃない。」

悠真「……馴れ合うの好きじゃない。」

胡桃「友達出来なさそうね。」

悠真「うるさい。」

胡桃「で?学年1位なの?」

悠真「…そうだよ。」

胡桃「へぇ、すごいじゃない。親御さんも鼻が高いでしょうね。」

悠真「…別に、俺になんの期待もしてないよ、あいつらは…。俺がどんなに努力したって…あいつらは…」(何か言いたげに)

胡桃「…私も似たような感じだったわ。親は結局、姉ばかりを褒めて…。私の事なんてまるで居ないものかのように…。辛いことから逃れるためにアパレルの道へ進んだ。そこには私の大好きなものしかないから…。」

悠真「……そう。」

胡桃「あなたも生きたいように生きなさいよ?親のことばかり気にして生きていても、結局つまらないのだから。」

悠真「…考えておくよ。」

胡桃「…あら、行き止まり…。」

悠真「…いや、これ扉がある…。」


(悠真が壁を押すと扉が開く。)


胡桃「え、どうしてわかったの?」

悠真「そこだけ模様があった。」

胡桃「へぇ…。ほんとに凄いわね。」

悠真「行こう。」

胡桃「そうね。」




1⃣4️⃣(鏡と朋也が通路を歩いているシーン)


朋也「割と普通の質問だったね…。」

鏡「白か黒どっちが好き?知るかよ。バカじゃねぇの?質問してる奴は一体何がしたいんだよ。」

朋也「でもその割には真剣に答えていたよね。」

鏡「うるせぇ、串刺しにすんぞ。」

朋也「ひっ…ご、ごめんなさい…。」

鏡「…はぁ…。つーか、お前なんでカメラなんか持ってんの?盗撮する気か?悪趣味だな。」

朋也「僕まだ何も言ってないよ…。…まぁ、趣味、だね。写真撮るのが…。」

鏡「…カメラマンってやつか。」

朋也「趣味程度だけどね。君は?」

鏡「囚人。」

朋也「え。」

鏡「ビビったか?」(笑って)

朋也「いや、びっくりはしたけど…。君みたいな普通の女の子がどうして…?何したの?」

鏡「人を殺した。」

朋也「…なんで?」

鏡「ムカついたから。」

朋也「…親、悲しむよ?」

鏡「悲しむわけねぇだろ。むしろ、邪魔な存在が居なくなってせいぜいしてるんじゃね?」

朋也「…荒れてるね…。」

鏡「かっけーだろ?」

朋也「それは…うん、どうなのかな…分からないや…。」

鏡「ハッキリしねぇやつだな、お前。」

朋也「そう、だね…。」

鏡「…なぁ、そのカメラ貸せ。」

朋也「え、なんで…?」

鏡「いいから。」

朋也「…高いから、壊さないでね…?」

鏡「お前私をなんだと思ってんだよ。壊さねぇよ。人のもの。」


(カメラを朋也に向けてシャッターを押す。)


朋也「え、なんで僕を撮ったの?」

鏡「んー…ブスだから。」

朋也「酷くない…?」

鏡「笑えよ。」

朋也「え…?」

鏡「笑っとけばいいことだってあんだろ。」

朋也「…ほんとに、君は素敵な子だね。」

鏡「は?意味わかんねぇ。」

朋也「…あ、ここかな?」

鏡「かもな。入るか…。」


(部屋に入る2人)


朋也「…誰もいないね…。」

鏡「だな。」


(箱を持った悠真と胡桃も部屋に着く)


胡桃「…あら…?」

悠真「人…?」

朋也「君たちは…?」

鏡「芋2号とギャルか…。」

胡桃「ギャル…?」

悠真「芋…。」

朋也「あ、えっと…とりあえず、荷物重いだろうから、置いたらどうかな…?」

悠真「…あぁ…。」

胡桃「ここに来てたのって、私たち2人だけじゃなかったのね…。」

鏡「わんちゃん、他にも居そうだな。」

胡桃「もう少しまってみましょうか…。」




1⃣5️⃣(有咲と悟が鍵を見つけて部屋に行くシーン)


有咲「これで全部ですね…。」

悟「そうだね。」

アナウンス「おめでとうございます。全ての鍵が揃いましたので約束通り、この部屋の鍵を開けます。真っ直ぐ進めば扉にたどり着きます。」

有咲「鍵が開きましたね…!」

悟「行こうか。これで出られるといいね…。」

有咲「そうですね…。」

悟「ところで、有咲ちゃんは高校生だよね?」

有咲「はい、そうです。悟さんは?」

悟「僕は普通のサラリーマンだよ。」

有咲「でも、サラリーマンって凄いですよね!遅くまで頑張ってて…!安定したお仕事だってよく聞きます!」

悟「そうだね、クビにさえならなかったら安定した仕事だね。」

有咲「悟さんも、いつも頑張ってるんですよね。凄いです!」

悟「ありがとう、有咲ちゃんは褒め上手だね。」

有咲「そうですか?」

悟「うん。もしかして、兄弟がいたりするのかな?」

有咲「姉が居ます。でも…。」

悟「でも…?」

有咲「…なんでもないです!悟さんは?ご兄弟とかはいるんですか?」

悟「僕にも弟がいるよ。」

有咲「弟さんがいらっしゃるんですね!きっと悟さんに似てていい人なんだろうなぁ〜…」

悟「…いや、そうでもないよ…。」

有咲「え?」

悟「あ、着いたね。ここかな?」

有咲「え、あっ…それっぽいですね…!開けてみますか?」

悟「うん。」


(2人で扉を開ける)


胡桃「あっ、来たみたいね。」

悠真「やっぱりいたか。」

鏡「間違えればロリコンで逮捕されそうなペアだな。」

朋也「こらこら…。」

有咲「えっと…皆さんは…?」

悟「僕達2人以外にもいたんだ…。」

悠真「扉は3つしかなくて、それぞれ別の扉から来た…。だとしたらこの2人で最後って事か…。」

胡桃「でもみんな初めましてよね…?何の接点もない私たちがこうやって集められて…ここに私たちを集めた人は何が目的なのかしら…。」

鏡「しるかよ。さっさと用を済ませて帰らせろよな…。」

朋也「犯人はまだ見てないね…。」

悠真「犯人か…。あんな小さい子供が俺らを連れてきて何するつもりなんだか。」

朋也「子供?君も子供にあったのかい?」

悠真「あぁ。4、5歳くらいの男の子…。」

朋也「僕も男の子に手紙を渡されたんだ。」

悠真「あぁ、そんなんだった。」

胡桃「私は女の子だったわ。手紙なら、私も貰ったわよ。」

鏡「自分も女のガキだったな…。」

悟「性別は違えどみんな子供から手紙を貰ったんだね。」

有咲「そうみたいですね…。」

悟「でもそんな小さな子供が自分の意思で自分たちをここに連れてくるなんてしないと思う…。」

悠真「おそらく、指示してる人間がいる…。」

悟「君頭いいね。」

悠真「…どうも…。」

悟「その人が表に出てくるのを待つしかないかな…。」

胡桃「そうね…。」

有咲「…一体、何が目的なのかな…。」




1⃣6️⃣(ルカがルナを寝かしつけるシーン)


ルナ「…ルカくん…。」

ルカ「ルナ、お仕事お疲れ様だよ…。頑張ったね…。いい子いい子…。」

ルナ「ルナ、頑張ったよ…。」

ルカ「うん、頑張ったよ。だからもう、今日は寝ていいよ…。明日たくさん遊ぼうね…。」

ルナ「うん…。」

ルカ「眠れるまで絵本、読んであげる。」

ルナ「…お姫様のやつがいい…。」

ルカ「いいよ、じゃあ読むね…。むかしむかし、あるところに、シンデレラという、女の子がいました…。」


(ルナが眠る。)


ルカ「…寝ちゃった…。」


(ルナのおでこに手を当てて熱を測る)


ルカ「…まだお熱ある…。早く良くなってね、ルナ…。」


(本棚から1冊のノートを取り出して日記を書くルカ。)


ルカ「……今度のお姉ちゃんやお兄ちゃんは、ちゃんとお家に帰れるといいな…。」

(そう言って日記を本棚に戻す。) 

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