Family【2️⃣7️⃣〜3️⃣7️⃣】

2️⃣7️⃣(一方小屋の中では。)


ティア｢…ねぇ、リズ…。私やっぱりフレイドが心配だわ…。｣

リズ｢大丈夫だよ、フレイドも子供じゃないんだし。…それに、サポートも頼んだから。｣

ティア｢サポート…？｣

リズ｢うん、エマとユマ。あの二人ならきっといいサポート役になるよ。｣

ティア｢…でも…｣

リズ｢…はぁ、ほんと過保護！！ティアは信用することを覚えないといけないよ。｣


(扉の向こうから銃声と下っ端たちの声が聞こえる)


ティア｢！何…？｣

リズ｢あいつらだ…。｣

下っ端①｢Night Cat'sの人間よ聞け！大人しくリタ・エリーシアを置いて外へ出ろ！｣

リズ｢…降参しろってことか…。｣

ティア｢でも前は殺そうとしてたのにどうして…｣

リズ｢大方能力を悪用したいからだと思う。｣

ティア｢…っ…｣

リズ｢…ねぇ、ティア。君はこの家の事、よく知ってるんだよね？｣

ティア｢え、えぇ…。｣

リズ｢ならさ、身を隠せる安全な場所、君なら知ってるでしょ。こんなにしっかり作り込まれた家なんだから、シェルターの一つや二つあるでしょ。｣

ティア｢でもリズ、あなたはどうするつもりなの…。｣

リズ｢えー、あの怖〜い人達をぴえんって言わせようかなって思う〜。｣

ティア｢あの人数を一人で相手するつもり…！？そんなの、リズが死んじゃうわ…！｣

リズ｢何言ってんのさ〜。僕があの人数相手に負けるわけないでしょ〜。｣

ティア｢ダメ、私も行くわ…！｣

リズ｢…そうしたらリタはどうするつもり…？｣

ティア｢それは…｣

リズ｢さっき言っただろ、信用しろって。｣

ティア｢だけど…！｣

リズ｢仲間を、俺を、信じろよ…！｣

ティア｢…っ！｣

リズ｢……好きなやつの1人も守れないほど、落ちぶれてねぇよ…。｣

ティア｢え…？それって…｣

リズ｢いいから早く隠れろ…！｣

ティア｢…っ…お願い、無事に戻ってきて…｣


(ティア、リタを抱いてシェルターへ入る)


リズ｢…その保証は出来ないね…。｣(ボソッと)


(リズ、外へ出る)


下っ端①｢リズ・リサーナ、お前だけじゃないだろう。他のやつも出せ…！｣

リズ｢ざーんねんでーしたぁー！僕以外この中にはいないよ〜？みーんな、どこか行っちゃった☆｣

下っ端②｢そんなわけないだろう。｣

リズ｢じゃあ部屋の中見る？？ほんと、なぁ〜んにもないよ〜？｣

下っ端①｢なら見せてもらおうか。｣

リズ｢いいよ〜。でも、タダで…とはいかないよ？｣

下っ端②｢…何を考えている…。｣

リズ｢ん〜？そうだね〜。なら、僕が出す5つの質問に答えてよ。それに答えたら部屋の中に入れてあげるよ！どう？簡単でしょ〜？｣

下っ端①｢質問の内容によるがいいだろう。｣

リズ｢おっけ〜。ならまずひとつ。…リタをさらって何をするつもりだ。｣

下っ端②｢それは答えられない。｣

リズ｢ふ〜ん、答えられないなら部屋に入れないよ？｣

下っ端①｢何もしない。お前たちが余計なことをしない限りはな。｣

リズ｢…そー答えるかー…。じゃあ次はー…｣


2️⃣8️⃣(アリシアとレイが小屋へ向かうシーン)


レイ｢みんな無事だといいですね…。｣

アリシア｢そうだね…。｣


(ティアから電話が鳴る)


アリシア｢ティア…？｣

レイ｢何かあったんでしょうか…？｣

アリシア｢…もしもし？｣

ティア『アリシア！お願い早く来て…！今リズが…！』

アリシア｢まって、落ち着いて…。何かあったの？｣

ティア『…小屋に、あの人たちが来て…。今リズが一人で何とかしているの…。私とリタがシェルターに隠れているの。…お願い、リズを助けて…！』

アリシア｢…わかった、急いで向かうよ。…リタのこと、よろしくね。｣

ティア『えぇ…。』


(電話を切る)
 

レイ｢ティアさんはなんて…？｣

アリシア｢あいつらが襲撃してきて、リズが1人で対応してるらしい。リタとティアはシェルターの中に隠れてるから大丈夫だって。｣

レイ｢でしたら、急いだ方がいいですね。｣

アリシア｢そうだね。レイ、急ごう…！｣

レイ｢はい。｣


2️⃣9️⃣(リズと下っ端が言い合ってるシーン)


下っ端①｢いい加減に部屋の中を見せろ。もう5つ答えただろう。｣

リズ｢えー！だって僕まだ満足する答え聞けてないもん〜！｣

下っ端①｢…面倒な足止めしやがって…｣

リズ｢足止めさせてるのはそっちじゃないの〜？｣

下っ端①｢もういい！なら強行突破だ！行け！｣


(下っ端たちがリズに攻撃する。)


リズ｢…あーあ、穏便に済ませようとしたんだけどな〜。君たちは待てができない犬みたい。…いや、犬以下か。｣(毒矢を構え下っ端達に放つ)

下っ端②｢また面倒な武器を…！｣

リズ｢普通の矢じゃないよ〜。僕特製の毒入りの矢だよ〜☆｣

下っ端②｢でも矢を打つスピードは遅いようだな…。それならこっちの勝ちだ！｣

レイ｢僕達のこと、忘れてもらっちゃ困るな…。｣


(下っ端②の後ろで待機部隊数名が倒れてる。)


下っ端②｢！お前ら…！｣

アリシア｢残念だけど、私がいるから2人に攻撃しても無意味だよ。｣

下っ端①｢くそっ…！！｣

リズ｢やっと来た〜！｣

アリシア｢待たせてごめん。｣

リズ｢ホントだよ〜。｣

レイ｢ここは任せてください。アリシアさんとリズさんは早くティアさんとリタの所へ行ってあげてください。｣

アリシア｢ありがとう、レイ。｣

リズ｢僕はここでこいつらを泣かせてやりたいんだけどいい〜？｣

レイ｢でも…｣

リズ｢1人より、2人の方がいいでしょ？｣

レイ｢…ありがとうございます。｣

リズ｢うん！…よし！やってやるよ〜☆｣

レイ｢はい！｣


3️⃣0️⃣(ティアとリタはシェルターの中にいる)


ティア｢リタ、大丈夫、大丈夫よ…。｣

リタ｢ぅ、ぁぁ…｣

ティア｢落ち着いて、魔力を抑えて…。｣

アリシア｢ティア、リタ！｣

ティア｢！アリシア…！！｣

アリシア｢リタは…？｣

ティア｢魔力の暴走が抑えられないみたいで…。薬が必要だけど、取りに行ったフレイドがまだ帰ってきてないの…。｣

アリシア｢なるほど…。フレイド待ちってことね…。｣

ティア｢これ以上は…｣

アリシア｢ティア、落ち着いて。今のティア、いつもと違うよ…。｣

ティア｢っ…。｣

アリシア｢…とにかく、待っていよう…。フレイドなら大丈夫だよ…。きっと…。｣

ティア｢…えぇ…。｣

アリシア｢…リタ、大丈夫だからね、フレイドの帰りをいい子に待ってようね…。｣

リタ｢…ぁ、ぅ…。｣


(シェルターの扉の向こうで銃の音やリズ達の声が聞こえる。)


アリシア｢…2人が安全なのが確認出来て良かった…。私、2人のところに行くよ。ティア、リタの事頼むよ…。｣

ティア｢わかったわ…。アリシア、お願い、無事でいてね…。｣

アリシア｢2人を残してなんて死ねないよ。…行ってくる。｣(そっとシェルターから出る)

ティア｢…大切な人をこれ以上失いたくない…。…神様お願い、みんなを、守ってください…。お願いします…お願いします…。｣


3️⃣1️⃣(シェルターの外の戦闘シーン)


レイ｢っ、まだいる…｣

リズ｢しつこいヤツら…｣

アリシア｢レイ、リズ、お待たせ。｣

リズ｢もういいの？｣

アリシア｢うん。2人の無事が確認できたからね。こっちでサポートさせてもらうよ。｣

レイ｢ありがとうございます。｣

リズ｢助かる〜｣

下っ端①｢1人増えた所で何も変わらない…！いけ！｣


(下っ端たちが一斉に3人に襲いかかる。)


アリシア｢私たちに攻撃は聞かないよ。｣

レイ｢こっちだって、何人増えたってさっきまでと変わらない！｣

リズ｢僕らに勝とうだなんて、メッ！だよ？｣

アリシア｢もっとやるよ！｣

レイ｢はい！｣

リズ｢任せて！｣


3️⃣2️⃣(エマ、ユマ、フレイドが必要なものを手に入れ小屋に戻るシーン)


エマ｢これで全部か？｣

フレイド｢おう。｣

ユマ｢あとは戻るだけだね…。｣


(街から向こう側の小屋のある場所が見える。)


フレイド｢…リタ…。｣

エマ｢…人の心配ばっかかよ。｣

フレイド｢はぁ？｣

エマ｢自分も怪我してんだろ。｣

フレイド｢こんなもん、大したことねぇよ。｣

ユマ｢…？なぁ、静かに…。｣

エマ｢なんだよ。｣

ユマ｢…銃声聞こえない？…この銃声、たぶんレイの…。｣

フレイド｢あいつら、まさか…｣

エマ｢フレイド、ユマ、急ぐぞ…！｣

ユマ｢あぁ。｣

フレイド｢おう…！｣


3️⃣3️⃣(アリシア、レイ、リズが戦ってる。フレイドたちと合流シーン)


下っ端①｢っ…ここまでか…｣

下っ端②｢ナターシャ様、どう致しますか…？｣

ナターシャ｢私が加わりましょう。｣

下っ端①｢ナターシャ様、本気ですか…？｣

ナターシャ｢えぇ。因縁の戦い…。面白いとは思いませんか？｣

下っ端②｢ですが、ナターシャ様…｣

ナターシャ｢大丈夫です。｣

下っ端②｢…わかりました。｣

ナターシャ｢アリシア・マーガレット。強くなりましたね。｣

アリシア｢…ナターシャ…。｣

ナターシャ｢3人で平気なのですか？お仲間は呼ばなくて？｣

アリシア｢…っ…いないこと分かってるんだろ…。｣

ナターシャ｢あら、それは失礼。ご存知なかったので。｣

アリシア｢クソ野郎…！｣

エマ｢アリシア、レイ、リズ！！！｣

ユマ｢お待たせしました！｣

リズ｢おかえり。全て揃えられた？｣

フレイド｢おう。｣

リズ｢なら、それを早くティアに渡して。それからフレイド…戦う力は残ってる…？｣

フレイド｢もちろんだ…！｣

リズ｢なら、渡したら戻ってきて。｣

フレイド｢おう！｣(ティアの元へ向かう。)

アリシア｢エマ、ユマ、2人も戦える…？｣

エマ｢おう！！｣

ユマ｢もちろんです！｣

アリシア｢…お願い、協力して。｣

エマ、ユマ｢｢うん！！｣｣

フレイド｢渡してきたぜ！｣

アリシア｢ありがとう、フレイド。｣

ナターシャ｢良かったですね、これでいい勝負になりますね。｣

アリシア｢ナターシャ…あんたには、絶対負けない…！｣

フレイド｢てめぇだけは絶対負けねぇ…！｣

ナターシャ｢望むところです。さぁ、始めましょうか…。｣


3️⃣4️⃣(シェルターの中にいるリタとティアのシーン)


ティア｢これと、これを混ぜれば出来るはず…。｣

リタ｢…ぅぁ、あぁ…！｣

ティア｢リタ、大丈夫よ。すぐに良くしてあげるから…。｣

リタ｢ティア、お姉ちゃん…っ、！や、いたい、怖い…たすけて…｣

ティア｢すぐに助けてあげるわ。待ってて…。｣


(リズの言葉を思い出してから)


ティア｢…仲間を、俺を信じろ…。そうよ、信じなくちゃ…。この子を守れるのは、今は私しかいない…。大丈夫、みんなは強いもの…。…リズ…。私、信じるわ…。｣

リタ｢ぅぅ…｣

ティア｢…！ごめんね、リタ。すぐに薬を作るわ。｣


3️⃣5️⃣(ユマが攻撃を受けける。アリシアたちが不利な状態、ナターシャ達が優勢。)


エマ｢ユマ、大丈夫か…？｣

ユマ｢っ…大丈夫だよ、まだやれる…！｣

レイ｢やめておけ、それ以上動くと傷が広がる…。｣

ユマ｢大丈夫って言ってるだろ…！｣

アリシア｢…ユマは下がってて。｣

ユマ｢でもアリシア…！｣

アリシア｢レイの言うこと聞いて。｣

ユマ｢なんで…！僕はまだ、戦える…！｣

アリシア｢ユマ…！｣

ユマ｢っ…！｣

アリシア｢…エマ、ユマを部屋の中に連れてって。｣

ユマ｢アリシア！｣

エマ｢…ユマ、俺はお前が死なれたら困る。だから、今は戦うな…。行くぞ…。｣

ユマ｢…まだ、いけるのに…｣

エマ｢ユマ、早く…。｣

ユマ｢…いやだ。｣

エマ｢お前、いい加減にしろよ…！ガキみたいに駄々こねてんじゃねぇよ…！！｣

ユマ｢うるさいっ！｣

リズ｢なら放っておいたら？｣

エマ｢リズ…！｣

リズ｢死にたい。そーいうことなんだから。｣

ユマ｢ちが…！｣

リズ｢そーいうことなんだよ、ユマ。お前一人のわがままで、ここに居るみんな、死ぬかもしれないんだよ。｣

ユマ｢っ…それは…｣

リズ｢今のお前じゃ、戦えない。足でまといだ。｣

ユマ｢っ…！｣

エマ｢おい、リズ、てめぇ、言いすぎだろ…！｣

アリシア｢…エマ、黙ってて。｣

エマ｢アリシア…｣

リズ｢どうするの、ユマ。｣

ユマ｢…わかったよ…。｣

リズ｢早く戻って。｣

アリシア｢エマ、ユマを連れてって。｣

エマ｢…おう…。｣


(エマはユマをシェルターに連れていく。)


ナターシャ｢どうしますか？終わりにしてもいいんですよ。｣

アリシア｢そんなわけないでしょ。｣

リズ｢アリシアをここまで怒らせるって、お姉さんやばいよ？？？｣

ナターシャ｢なんとでも言ってください。｣

リズ｢アリシアがやるって言うなら、僕はやるよ〜｣

フレイド｢俺はお前を倒さねぇと気がすまねぇ。｣

レイ｢僕はあなたが嫌いです。アリシア、僕は何をすればいい…？｣

アリシア｢あいつを、倒すの、協力して…。｣

レイ｢わかりました。｣(もう一度銃を構え)

リズ｢あいつ、無惨な姿になっちゃうかもだけど、いいの？｣

アリシア｢かまわない。｣

リズ｢こっわぁ〜い！！なら、やっちゃうよ！｣(毒矢を構え)

エマ｢アリシア、俺もまだやっていいだろ…？｣

アリシア｢お願い、エマ。｣

エマ｢…大事な弟を傷つけられて、黙ってられねぇんだよ…！｣

アリシア｢いくよ、みんな。｣

ナターシャ｢どちらが勝つか、楽しみですね。｣

下っ端①｢勝つのはこちら側だ。いくぞ！！｣


(下っ端たちが一斉に向かってく。アリシアたちも攻撃をする。)


3️⃣6️⃣(シェルターの中のメンバーのシーン。)


ティア｢…よし、このまま眠っててくれれば…。｣


(シェルターにユマが入ってくる。)


ティア｢ユマ…？どうしたの？…！その怪我…｣

ユマ｢…僕は、足でまといだって…。｣

ティア｢…。｣

ユマ｢…ティア、僕は足でまといなんでしょうか…。｣

ティア｢そんな事ないわ。でも、その怪我じゃ戦うのは難しいわ。おいで、手当してあげるから。｣

ユマ｢…ありがとう、ございます…。｣

ティア｢…力になれなかったって、思ってる？｣

ユマ｢…ティアにはお見通しなんですね。｣

ティア｢…恐らくだけど、アリシアかリズ辺りが言ったんでしょうけど、ユマのことをほんとに足でまといだと思って言ったんじゃないと思うわよ？｣

ユマ｢でも、冷たかった…。視線が、言葉が…。｣

ティア｢あなたを守りたかった。ただそれだけ。｣

ユマ｢…。｣

ティア｢あの二人は似たもの同士なのよ…。大事なものを守るためなら言葉ややり方は選ばない。ある意味素直なのよ。…まぁ、肝心なところは素直じゃないんだけど…。｣

ユマ｢…それにしても酷いです…。｣

ティア｢じゃあ、もし、エマが怪我をしたら？ユマはどうする？｣

ユマ｢…休んでて欲しいです。｣

ティア｢そうでしょ？もしあなたがリーダーで、戦闘不可能なチームメイトがいたら、この子をそのままにさせる？確実が自分たちが不利になるのよ？言葉はキツかったかもしれないけれど、自分たちが勝つには、その子を下げるしか、その子を守れて且つ自分たちが勝つ方法はないんじゃないかしら？｣

ユマ｢…うん。｣

ティア｢あの二人は正しい選択をしたと、私は思うわ。私は、ユマが無事でよかったわ。｣


(ユマの頭を撫でる)


ユマ｢…子供扱いしないでください…。｣

ティア｢ふふっ、ユマも素直じゃないのね。でも、これで納得した？｣

ユマ｢…少しは…。｣

ティア｢偉いわね。さぁ、こっち側のお手伝いもしてくれる？けが人でも出来ることはあるのよ。｣

ユマ｢はい。…あの、ティア…。｣ 

ティア｢ん？なぁに？｣

ユマ｢…ありがとうございます。｣

ティア｢いいのよ、ユマ。｣


3️⃣7️⃣(戦闘組のシーン。長時間の戦闘に終わりが見え始める。アリシア達が優勢。足元には下っ端たちの死体がある。エマ、リズ、レイ、フレイドも怪我して座り込んでいる。)


ナターシャ｢っ…。｣(膝を着く)

アリシア｢…もう終わり？言うほど強くないんだね。｣

ナターシャ｢っ、そういうあなたも息が上がっているように見えますが…？｣

アリシア｢あんたよりは鍛えられてんだよ、こっちは。｣

ナターシャ｢…リタ・エリーシアを渡しなさい…。｣

アリシア｢リタは渡さない。｣

ナターシャ｢本当の母親は死んでるんです…。あなたが育てたところで彼女のホントの母親にはなれないのですよ…。｣

アリシア｢それがなに？｣

ナターシャ｢罪人を生かす理由はないでしょう。｣

アリシア｢あんたが勝手に作った訳の分からない法律に振り回されて死ぬなんて、リタは望んでない。そんなことさせない。あの子をマリアの元へは行かせない…。マリアも望んでいないからね。｣

ナターシャ｢5歳児に望みなんてないでしょう。私が有効活用してあげるのですよ。あの子も光栄でしょう。｣

アリシア｢馬鹿じゃないの？寝言は寝てから言いなよ。｣

ナターシャ｢口の悪い小娘…。｣

アリシア｢昔っからだから何言われようと痛くもないよ。｣

ナターシャ｢っ…。｣

アリシア｢あんたさ、人を愛したことある？ないでしょ？｣

ナターシャ｢…愛した人がいるからあの子がいるんじゃない。｣

アリシア｢本気で愛した人じゃないでしょ。あんたのこと、調べた。｣

ナターシャ｢…。｣

アリシア｢色んな男と遊んで、その1人との間に出来た子供がフレイド。ほんとに愛してた人との子供じゃないから、フレイドのことなんてどーでもよかったんでしょ。だからフレイドを愛せなかった。フレイドが家出して心から清々したでしょうね。どう？あんたの人生暴露されるの。気持ちい？ねぇ今どんな気持ち？｣

ナターシャ｢うるさい…っ！！！｣(アリシアに向かって行こうとする。)

アリシア｢…近づかないで。｣(ナターシャに銃を向ける)

ナターシャ｢っ…！｣

アリシア｢…ホントの家族さえ愛せないような奴に、リタも、フレイドも、渡せない。私の大事な家族たちを傷つけた罪、墓場まで持って行けよ…。あんたに母親を名乗る資格も、生きる資格も、ないんだよ…！全部終わらせてやるよ、今すぐに…！！｣

ナターシャ｢や、やめっ…！｣


(アリシアが銃を打つ。ナターシャは血を流したまま動かなくなる。)
 

フレイド｢アリシア…｣


(アリシア、フレイドに近づきフレイドを抱きしめる)


アリシア｢…こんな形でしか出来なかったけど、フレイド、あんたの仇は取ったよ。今まで辛かったでしょ…？｣

フレイド｢っ…｣

アリシア｢今まで愛されなかった分、私があんたを愛してあげるよ。大事な家族として…。｣

フレイド｢…やめろよ、泣きそう…。｣

アリシア｢泣いたらいい、今は身内しかいない。｣

フレイド｢っ…｣


(ティアがリタを抱いてユマと外に出る。)


ティア｢終わったの…？｣

ユマ｢…！エマっ！｣

エマ｢ユマ…！怪我は…！？｣

ユマ｢大丈夫だよ、それよりエマの方が…！｣

ティア｢そうね、みんな治療しないと…。｣

アリシア｢…フレイド、もう平気？｣

フレイド｢…おう。｣

アリシア｢みんな立てる？小屋に入ろう…。｣


(みんな小屋へ移動する。)