サ(イケデリックア)ライさん

このよのすべてをしるのだ。@Stoned_friendss

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最近の記事

Thailand,Bangkok.

 タイは一年中蒸し暑い。  だから昼は涼しい部屋か陰で休んで、夜日が暮れるとおれの仕事が始まる。  雪国育ちのおれはタイに来た当初、感銘を受けた。  暖かい。  若い頃のおれにとって、移住する理由はそれだけで十分だった。  だがそれも慣れてくると、昼間外を歩くのが嫌になる。  日の暮れてくる夕方五時ごろ、仕事の準備に取り掛かる。市場に行き、仕入れるものを探す。  市場の匂いは独特だ。場所によっては非常に臭いところもある。だがそんな空気が嫌いではない。  値段は交渉制。こうい

    • Blood in the Syringe#3

      #3.ラオスでビー・ハッピー  その店にドアなどはなく、吹きさらしの様になっていて、ボロい木造でお世辞にも高級と言えるような店では無かった。つまり、バックパッカーにとっては最高に居心地のいい場所なのだ。  椅子に座る、至ってふつうのテーブル席が4つ。高床式で、ちゃぶ台の様なローテーブルとクッションがいくつか置かれている席が8つ。小さめのスピーカーから爆音でトランス・ミュージックがかけられている。むせ返る様なマリファナの匂い。スピーカーの斜め前のローテーブルで何人かの白人が談

      • Blood in the Syringe #2

        #2.ヴィエンチャンのクソネタ  二週間に渡るおれの奇行を物ともせず東京は動く。当然。太田先輩はまだ檻の中だけど、太田先輩の友人のツテを伝って細々とネタを引いていた。  マリファナはいわゆる”ゲートウェイドラッグ”と呼ばれる事がある。マリファナ自体にほとんど害は無いが、”あらゆる薬物の入り口として”規制すべきだという考えもある。そんな難しい言葉はついぞ知らなかったおれだが、多分に漏れず入り口の暖簾を退けてしまった。  当時のおれはレゲエを愛していた。だから手を出さなかっ

        • 猫にセックスを見られた。

           猫にセックスを見られた。猫は理解できないらしいけど、きっとそんなことない。  仔猫の時に引き取って、一緒に暮らした猫だった。トラくん。実家から一人暮らしする時にわがまま言って連れてきて、今年四歳になる。私の生きる理由。  重度の睡眠障害と鬱。藁にもすがる想いで手を出したペット療法。抗鬱剤と睡眠薬のカクテルは最高で最悪。それでも徐々に薬の数が減っていっている自分が好きになりかけてた。  障害者年金とたまにの出勤でお金はあった。気に入ったおじさんにはなんでもしたし、容姿に

          Blood in the Syringe #1

          #1. 初めてのインド  十六歳の頃、おれは大きなリュックサックを背負って世界中を旅するバックパッカーに憧れていた。  居酒屋でバイトなんかしてちまちまと旅費を稼ぐ様な、アメブロかなんかによくいる大学生では決して無い。学校など行かなくなって久しかった。あの頃はとにかく何かから逃げなきゃいけなかった気がしてならなかった。  当時、おれは今で言うプッシャーというやつで、甘〜い咳止め液やシンナー、ラッシュなんかを学生や親父に売り捌いていた。クソッタレの親父を殺して少年院から出てき

          十億年後の地球の生物を真面目に考えてみた。なのだ!

           地球温暖化や海洋資源の枯渇について読者の皆さんはどんな考えをお持ちだろうか。良くないとか、でもちょっと仕方ないみたいな感情がほとんどだろう。  ただ、少し見方を変えてみるとこうも見えてこないだろうか。地球という生命が誕生してから46億年、地表はさまざまな姿に変化してきた。初めは溶岩のようなエネルギーの集合体が段々と冷えてゆき──おっと、全球凍結はやりすぎた。このまま少しづつ温度を上げていって──と指を操っている大きな存在の証明だ。  気が付かないだろうか。地球がより丁度

          十億年後の地球の生物を真面目に考えてみた。なのだ!