詩【梅雨の尋問】

作:ストーンヘッジ 21年6月 コロナ禍のこと

ああ、気まぐれだなぁ粒の大きいこの雨の群れ
喫煙所が急に俺1人 エアポケットにハマったみたい

差し込んだ隙間から眩しい街頭の光 このご時世
取調べ室閉じ込められたみたい

カツ丼はまだ?

降り出した小雨にまたしんしんと追い立てられる
繰り出した途端にまた心身を板挟みにされる

通り雨にふっと怒りがさす
ずっと繰り返す梅雨時雨模様
すれ違う奴ら傘が無い

ふらふらと自由を失って舞い上がり落ち雨の粒が
濡らす眼鏡が遮った視界 
限界まで睨むアスファルト

スラスラと杞憂を辿って歩き続ける先
「ララララ」とくだらない歌のカケラが散る

ああ、気まぐれだなぁ粒の大きいこの雨の群れ
喫煙所が急に俺1人 エアポケットにハマったみたい

差し込んだ隙間から眩しい街頭の光 このご時世
取調べ室閉じ込められたみたい

カツ丼はまだ?

生み出した答えにまたキンキンと頭締めつけられる
隙間時間もお前にただじんじんと踏みつけられる

広義で言えば もう見知ってんだ
菖蒲湯浸ったすぐ後皐月から
無愛想なばかり水無月の奴は

ぐらぐらと自分を失っていくかのような価値観の渦が
暮らす生活グレーな日々を 真っ白く真っ黒く染めたがる

クラクラっとさせるものなら 一度じゃなく何度だって書いて飲ませる
この頃またいっそうペンが進む

ああ、気まぐれだなぁ粒の大きいこの雨の群れ
喫煙所が急に俺1人 エアポケットにハマったみたい

差し込んだ隙間から眩しい街頭の光 このご時世
取調べ室閉じ込められたみたい

カツ丼はまだ?


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