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転職するのでスタートアップでの2年間を振り返ってみた

2017年5月に入社した国内スタートアップ企業を2019年6月いっぱいで退職し、2019年7月から外資スタートアップ企業で働くことになりました。

振り返ってみると、約2年間で機能横断的にいろいろな経験をすることができました。いま冷静に考えてみると具体的に何をするのか分からないまま勢いで入社してましたね…

役職不明な1年目

展示会ブース対応などリード獲得から、営業訪問して提案・商談、無事に話が決まれば契約締結の法務やりとり、導入(環境構築・開発・トレーニング)、その他にもパートナーアライアンス、講演などなど全部やりました。

当時は業界が非常に盛り上がっている時期で、エンタープライズからSMB、首都圏から地方、さまざまな業界・業種の企業とやりとりすることができました。

そこで世の中にはいろんな会社があり、仕事があり、人がいるという当たり前の事実をようやく実感するとともに、仕事やそれに従事する人に対する尊敬の念を持つことができるようになったのは非常に良い経験になったと思います。

これまでのキャリアでは社内SE時代はパートナーのSIerやITベンダー、コンサル時代はクライアントであるエンタープライズ企業との接点しかなく・・・自分の頭の中は「就活人気企業ランキング」程度だったと思い知りました。

CSな2年目

役職不明な1年目でしたが、2年目はカスタマーサクセスチームを立ち上げることになり、意図せずそのグループ長になりました。当時は「カスタマーサクセス」という言葉も知らず、SaaS企業でCSMをやっている方々に話を聞かせてもらったり、ゴリ押しでPulse 2018に参加したりもしました。

いろんな話を伺って意気揚々といろいろ手を打とうとしましたが、当初はあまりうまくいきませんでした。それもそのはずで、こちらはオンプレミスのソフトウェア、しかもOEMでそれらを考慮せず何でもやろうとしていました。何とも間抜けな話ですが、当時はそんなことも分かっていませんでした。

できること・できないことを整理し、やること・やらないことを決めたことで、活動を前進させることができたように思います。

オンボーディング強化のために、ソフトウェアの設定・使用方法だけではなく、業務プロセスにテクノロジーを組み込むための業務デザインや導入プロジェクトを推進するためのプロジェクトマネジメントに関するメニューを作成・提供し始めたり。

ヨチヨチ歩きで始めたユーザー会もフィードバックを受け改善を重ねることで、東京だけでなく大阪・名古屋・福岡でも開催することができ、ユーザー会がきっかけになりユーザー同士がつながることで分科会も立ち上がりました。毎回お願いしているアンケートでは、フリー記述欄にかなり熱量の高いコメントをいただけるユーザーもおり、非常に胸にくるものがありました。

詳細は割愛しますがこのような活動を通して、ウチのCSとして何を目指すのかをメンバーと討議し、ビジョン策定できたことでこれからの活動基盤が出来たと思います。

ただ、やってきたCSはあくまで戦術であり、アフターセールスの1ファンクションに過ぎません(それはそれで重要ですが)。本来CSは全社戦略であり、カルチャーであり、意思決定の基準として根付いたOSであるべきだと考えています。そこまでは実現するには至りませんでした。そして今の会社でそれを実現することに無理を感じたのも正直なところです。

これからの話

最初は「CSやるならSaaSの方がいいじゃん」くらいにしか考えていませんでしたが、SaaS企業のCSMの方々とお話ししているうちにSaaSがどんどん好きになっていきました。

そのあたりはユーザベースの佐久間さんが素敵にまとめてくれています。なかでも「ユーザーとの嘘がない関係」が最も魅力に感じています。ともすれば綺麗ごとのように思われるかもしれませんが、SaaSにおいては事業を営む上でそれが現実的かつ有効な戦略だと思います。

何をおいても、ユーザーと一緒に未来を創っていけるのが控えめに言って最高です。

このような思いが爆発し、縁のあった外資SaaSスタートアップに転職することにしました。B2B SaaSを提供する企業ですが、to Bの先にいるConsumerにも確実かつ直接的に価値を提供できる素晴らしいプロダクトを展開しています。つまり、Customerの事業に貢献できるだけでなく、Consumerの生活を便利にできる点に魅かれ決断しました。

新しい会社ではオンボーディングを主に担当することになります。初めての外資系企業ということで少し不安もありますが、不安があるからこそ先に成長があるはずと信じて7月から頑張っていこうと思います。



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