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『欲しい❗️はこうしてつくられる』を読んで

こんにちは。

今回の読書感想文は「欲しい!はこうしてつくられる」という今年1月に発売された本です。

この本は、結構、深刻にショックな内容です。好きなものは自分の感性で選んでいる、だから好きなものに囲まれた毎日を送っている、など、自分が勝ったものについて満足している人には、かなり毒になる内容です。

内容

何かを買おうと思った時、欲しいと思った時、実は欲しい、何となく買おうかな、と選んだのは、実は広告や様々なものから、ほとんどの場合影響を受けて選択しているのではないか、という内容です。

ボルドー大学がソムリエに赤と白ワインを渡して味の感想を聞いた実験。実は赤ワインには白ワインに食紅で赤く色を付けただけ。ソムリエでさえ、同じ白ワインをのんでいるのに、赤く色づけしただけの赤ワインを、赤ワイン的な感想をしていた!

ソムリエでさえ、舌は騙されるのなら、フツーの人は、店の雰囲気や、その店の事前の評判などで、美味しく感じるのは、味覚は信用ならないな、と。

かなり昔、ペプシチャレンジ、という広告キャンペーンを知っていたので、(銘柄をわからないようにして、コカ・コーラとペプシをコップに注いでどっちが美味しいか、という内容)お店の雰囲気、誰と食べるか、周りのお客さんの雰囲気などでも味の感じ方は違うだろうし、野菜を買うにも、近所のスーパーなのか、デパ地下のお野菜売り場なのか、オーガニックのシールが貼ってあるかどうかで、同じ商品でも美味しさの感じ方は違うだろうなとは薄々は思っていました。

ですが、ちょっとこの本の内容はショッキングな内容でした。


私が衝撃を受けた内容

目には盲点がある 

片目で見ていると、見えない部分(盲点)がある。もう片方の目で見てその部分を脳は補っているので、普段両目で見ている時は気づかない。

盲点を補完する時、脳は感覚を通して得た情報やその人固有の思いによって、現実を推測する。

という事は、私は自分で目の前で起こったことは、現実だと思っていることでも、推測してしまう余地がある、という事になる。これは結構ショックを受けました。

現実を体験しているのに、もしかして、事実だと思っていることは私の思い込みの部分もあるかもしれないことになります。


サブリミナルとミドルリミナル効果

サブリミナル効果とは、映画などでコ1マなどとても短い時間に買わせたい画像を入れることによって、見ている人が意識しない形で効果的に購入に結びつくので、禁止されている。だが、ミドルミニナル効果(見た目、音、感触、におい)でも、かなり効果的に消費者にアピールしている。
そして、サブリミナルとミドルリミナルの境界線はかなり曖昧。

結局の所


何かを欲しいと思う、欲しいものを選択する時、自分の自由意志が100%ではなく、広告によって、自由意志は制限されている。それほど自由でもない中での自由意志によって選択されているという自覚が必要だと思いました。


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