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國分功一郎『暇と退屈の倫理学』を読んで

こんにちは

今回の本は、本屋さんで、東大京大生が一番読んでいる、というポップがあり読み始めた本です。(ちなみに本屋の店頭で見たのは文庫本で、表紙も違っていました)

内容

パスカル、ハイテッガーなどの哲学者の(暇と退屈の倫理学)での考え方を紹介し、筆者はその考え方をどう思うのか、否定するのか、賛同するのか。
哲学者が、テーマを決めて、過去の哲学者がどういう風に考えていたかを
引き合いに出しながら思考を深めていく。その考察の仕方、考えの深め方がよくわかる本。
哲学者とは、こうやって思考実験を繰り返しながら推論、仮説を組み立てていくのか、という過程がよくわかる本。



感想


結構危険な本。
なぜ危険かというと、本の序盤に、暇につけこみ、行きたい場所、食べたいものなどをテレビなどで宣伝して、商品を売り込む。したいことは、実は本当はしたいことではなく、そういう広告を見てから、行きたくなった、欲しくなった、食べたくなった、という消費社会の現実を突きつけられた。
そして筆者の思考の深め方、広め方をどういう風に行っていくのかがとても興味深かった。
正直、読み進めるのが難解で、数ページ読んで、数日休んでからまた読書を再開する、という感じで時間をかけて、中断をなんどもはさんで読み切った本。
ですが、最後まで読んでよかったです。そしてちょくちょく読み返して、何度でも今後読みたいと思った本です。

みんなにオススメの本、ではないですが、とてもオススメしたい本です。

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