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THE LAST ROCKSTARS 有明アリーナ【LIVE VIEWING】2023.1.27

HYDE、YOSHIKI、SUGIZO、MIYAVIが結成したロックバンドTHE LAST ROCKSTARS。X JAPAN、L'Arc~en~Ciel、LUNA SEAを聞いて育った私としては何としてもこの伝説に立ち合いたかったのですが、仕事のスケジュールや家庭の事情もあり、会場には向かうことは出来ませんでした。しかし、どうしても会場の興奮を味わいたかった私は1月27日の有明アリーナのライブ模様が全国の映画館で中継されることを知り、チケットを入手して仕事終わりに新居浜TOHO CINEMASに向かいました。

ライブビューイング会場:新居浜TOHO CINEMAS

車を走らせること約1時間半、TOHO CINEMASに到着。愛媛県の田舎でライブビューイングに訪れる人は少ないと思っていたので、ガラガラだろうなぁと思っていたら客席は7割方埋まっていて驚きました。
ライブビューイングチケットの相場が4,000円前後に対して、今回のチケットは5,500円というロックスター価格にも関わらず、愛媛県でもこんなにファンがいる事実に嬉しくなりました。
女性客が多かったですが、男性客もそこそこいたので疎外感を感じることは無かったです。30代~40代くらいの方が多かった印象。

約30分遅れてライブスタート

過去にX JAPANのライブを観に行ったこともあるので、オンタイムで始まることは無いだろうなぁと予想はしていたのですが、案の定、開演の19時になっても始まる気配はありません。前日は50分近く遅れて始まったとのことでしたので、仮眠しながら待つこと35分、ようやく待ちに待ったライブがスタートしました。

セットリスト

1.THE LAST ROCKSTARS
2.6 or 9 (HYDE COVER)
3.Messiah(SUGIZO COVER)
4.Here's the love
5.Beneath The Skin(X JAPAN COVER)
6.SUGIZO vs MIYAVI(guitar battle)
7.Folly(SUGIZO COVER)
8.Hallelujah
9.YOSHIKI Drum Solo,Piano Solo(白鳥の湖、紅)
10.Born to be free(X JAPAN COVER)
11.HONEY(L'Arc~en~Ciel)
12.Up And Down
13.Bang!(MIYAVI COVER)
14.Red Swan
15.PSYCHO LOVE
EN
1.SHINE
2.GLAMOROUS SKY(HYDE COVER)
3.THE LAST ROCKSTARS

それぞれの個性を感じる完成度の高い新曲の数々

12月に配信リリースされたTHE LAST ROCKSTARSで盛大にスタートしたライブ。カバー曲も多かったですが、Here's the love、Hallelujah、Up And Down、PSYCHO LOVE、そして、SHINEという新曲の完成度が非常に高く、今後の活動が非常に楽しみになりました。特にHYDE作曲と予想されるPSYCHO LOVEはVAMPSっぽさを感じるメロディとSUGIZOのギターキッズが誰しも憧れたディレイを効果的に使用したフレーズ、そして、MIYAVIのワーミーを使用した泣きのギターソロなどそれぞれの個性がぶつかり合っており、最高にかっこよかったです。THE LAST ROCKSTARSという楽曲について、ギター二人の個性が活かされておらず批判が多かったので、この曲を先にリリースしていれば、もしくは二曲同時にリリースしていればもう少し批判は少なかったのではと感じました。HallelujahはSUGIZO作曲だと思うのですが、彼のソロワークでも感じる神秘的なサウンドとHYDEの表現力豊かなボーカルがマッチしており、凡百のバンドでは絶対に作り出すことが出来ない世界観が非常に素晴らしかったです。

批判の意見も見受けられたカバー曲

カバー曲に関しては、Twitter等を見るとそれぞれのバンドへの思い入れから批判的な意見も見受けられ、個人的にもGLAMOROUS SKYは蛇足ではないかと感じましたがBorn to be freeはHYDEのボーカルがうまくハマっていたし、HONEYのアレンジも素晴らしかった。MIYAVIのカバーであるBangも会場を盛り上げる良い起爆剤となっておりました。ただ、THE LAST ROCKSTARSの活動について複雑な心境を持っているそれぞれのバンドのファンも多くおられると思いますので、オリジナル楽曲が揃えば、徐々にカバー曲は減らしていく必要があると思います。

四人の圧倒的な存在感

もう20年以上HYDEのファンである私は、THE LAST ROCKSTARSの活動について複雑な心境を抱いておりました。それはSUGIZO、YOSHIKI、MIYAVIのファンも一緒だと思います。ですので、今回のライブも内心ではどこまで素直に楽しめるのか不安もあったのですが、四人の圧倒的な存在感を前にそのような不安は消え去っていきました。白鳥の湖に合わせてYOSHIKIが身体が壊れるくらいに狂ったようにドラムを叩きまくる姿、会場中に響き渡る紅の切なくも美しい旋律、その圧倒的な歌唱力で観客の涙を誘ったと思えば、次の瞬間には高らかに叫び声を上げ、最終的にはマイクスタンドを叩きつけるHYDE、深海へと誘うようなSUGIZOのバイオリンとどこまでも響き渡るようなアイコニックなギタープレイ、エモーショナルにギターをかき鳴らし感情を自在に表現し、ステージを縦横無尽に動き回るMIYAVI、メンバーが作り出すどの瞬間を切り取ってもすべてがとにかくドラマティックなのです。二回目のライブということで、演奏についてのミスは多少見受けられたものの、それを飲み込んでしまうような圧倒的な魅力が今回のライブには溢れていました。何よりも印象的だったのは、四人の楽しそうな表情、そして、まるでバンド少年に戻ったような生き生きとした姿。「やっつけ仕事」といった批判もありましたが、この意見に関しては全く的外れだと思います。四人とも、このバンドを心から楽しんでいるのです。

いくつになっても夢を見ることの素晴らしさ

彼らは2月3日、2月4日にニューヨーク、そして、2月10日にLAでのライブを控えています。MCでYOSHIKIは「世界を目指す」と高らかに宣言しました。世界の壁というのは非常に高く、この四人をしても容易なことではありません。ただ、長いキャリアを持ち、国内で圧倒的な人気を誇る彼らが未だに世界制覇を夢見て挑戦する姿はアーティストとしてだけではなく、一人の人間として最高にかっこいいと思います。平均年齢51歳、最年長のYOSHIKIは57歳ですが、時代を築いたアーティストというポジションに安住せずにロックスターとして今後の人生を生き抜いていこうとする強い決意をこのライブを観て感じました。当初はバンドの活動について複雑な心境を抱いていましたが、今回のライブを観て素直に応援しようと思えましたし、THE LAST ROCKSTARSというバンドのファンになれたような気がしました。


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