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夜型生活から抜け出せない苦悩

僕は俗にいう夜行性とか夜型人間というやつだ。たぶん。たぶん、というのも、これは経験則によるものだからだ。皆さんもつい夜更かしをしてしまうという経験はおありかと思います。僕ももちろんあります。しかし、今一度自分の胸に手を当ててよく考えてみてください。それって本当に「夜更かし」ですか?僕はてっきり自分がYouTubeを観て朝を迎えてしまうことを夜更かしだと思っていたのですが、よくよく考えたら違うような気がします。”夜こそ自分の活動時間”と捉えた方がしっくりくる。むしろ、日中起きていることが「昼更かし」なのだと。
このような考えに至った過程は、親との何気ない会話だった。朝起きて夜寝るという一般的な生活サイクルを送るにあたり、僕は朝スッキリ目覚めることはNGだった。意味不明だと思うので説明します。朝スッキリ目覚めるというのは、夜に十分な睡眠時間を確保し、ぐっすり熟睡して朝気持ちよく目覚めることです。これがNG。なぜなら、そんな完璧な睡眠を成し遂げてしまうと、夜になっても眠気がこないからだ。もちろん、全く眠くならないわけではなく、ふわぁとあくびが出る程度には脳も疲れる。しかし、布団に入って目を閉じても眠れない。このような事態を避けるために僕がとる手段は、朝スッキリ目覚めない程度に睡眠時間を短くし、日中はなんとなく眠いような怠いような状態で過ごすというものだ。こうすれば、夜には寝落ちしてしまうくらい疲れて不眠に悩むこともないという寸法だ。てっきり世の中の大半の人がこのように倦怠感に満ちた日中を過ごしているとばかり思っていたのだが、親にこの理論を説明したところ腑に落ちない様子。てっきり共感してもらえるとばかり思っていた僕は熱弁虚しく肩透かしを食らった。調べてみたところ、夜型、昼型は遺伝子で決まっているという残酷な研究結果がヒットした。

脳の視交叉上核という場所にマスタークロックなるものがあるらしい。いわゆる体内時計のことだが、こちらのネーミングの方が厨二心をくすぐられて良い。ともかく、このマスタークロック様が「寝る時間やで〜」という信号を送るメカニズムが、人によって異なるというのだ。
僕は先述の通り、日中ダルダルな状態で過ごして夜疲れ果てて寝るというチャートを採用しているのだが、実は再現性は割と低い。というのも、日付が変わる辺りに寝落ちする想定で過ごしているのだが、どうしても眠気に抗えず21時や22時あたりにフッと意識が飛ぶことがある。そして1時間ほど仮死状態のように眠り目を覚ます。これをやってしまうと計画は破綻する。このたった1時間の睡眠で脳がギンギンに冴え渡ってしまうのだ。そしてどう足掻いても朝まで眠れない。こうして、また昼夜逆転の生活サイクルへ突入する。朝起きて夜寝る生活を送るということがこんなにも難しいのかといつも思い悩む。どんなに頑張っても夜自然に眠りにつくことが困難で、入眠できたとしても夜中に何度も目が覚める。その一方で、朝になれば割と無条件に優しい眠気がやってくる。眠ろう眠ろうと努力する夜には眠れず、ただありのまま過ごしただけで朝は眠れる。なんと皮肉なことか。

遺伝子には逆らえない。

先程リンクを貼ったページに記された決定的な一文である。いささかタイムリープものの主人公のようで悪い気もしない。どんなに抗っても、結末は夜型の生活に収束するってことね。荒療治ではあるが、睡眠薬で無理やり夜に眠るという手段もあるといえばある。しかし、もし本当に遺伝子で夜型と昼型の人間が決定付けられているのであれば、それを薬で強引に捻じ曲げることは果たして”治療”なのだろうか。今日もまた、僕は因果律の収束に抗えず、こうして夜な夜な文字を打つのであった。

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