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第75号『東京トイボクシーズの話をしよう』

ゲームが好きって人は多いと思います。それこそスマホのアプリから携帯ゲーム機、据え置き機、今はPC版も発売される為、どのプラットフォームでも同じタイトルが遊べたりとゲーム環境も充実して来て、オンライン対戦にも事欠きません。プラットフォームに依存しなくなった分、より多くの人が手を出しやすくなり敷居が下がったともいえます。

そして発売されるゲームも日々進化しており、自分も予約していたゲームが届くと開封するときは未だにワクワクします。

今日はそんなゲームを題材にしたある漫画の話にお付き合い下さい。前回もゲーム関連の漫画紹介じゃなかったか?って、気にしない気にしない。

『東京トイボクシーズ』

うめ先生(@ume_nanminchamp)による「eスポーツ」を題材にした高校スポーツ漫画です。

ちょっと待て『eスポーツ』はスポーツじゃないだろ?と思われた方、素晴らしい。そんな人にこそ読んでほしい漫画です。この漫画はあなたが今、気になった所から始まります。

それでもゲームをスポーツと呼ぶのはちょっと・・・違和感を感じる方が居るのはごもっとも。

「ゲームなんかやっていると馬鹿になる」と親に言われて育った世代は特にそう感じるかもしれません。ゲーマーあるあるですね。

確かにゲームは遊びです。それを職業にするなんてもってのほか!と考える人、子供をお持ちの親御さんは自分の子供にそんな道を歩ませたくないという親心もわからなくはないです。

なら将棋やチェスはどうでしょう?これらは昔からある盤ゲームですが、プロ化され現在でも職業として成り立っています。プロなので勝てれば年収もサラリーマンの何倍にもなります。

そして盤面で繰り広げられる激しい駆け引きによる頭脳戦は観客を惹きつけます。そんなゲームであり競技でもあり別名”頭脳(マインド)スポーツ”と呼ばれていることをご存知ですか

同じようにゲームにも駆け引きがあり、定石があり、戦略があるなら『対戦型ゲーム』だってスポーツとして認めても良いんじゃないでしょうか?違いはアナログかデジタルでしかないわけですし。

『eスポーツ』は対戦型のゲームで勝敗を争う競技に位置づけています。国内では賞金についての制限があるため、賞金額の多い国外の方が認知度は高いと思います。

この漫画の始まりはある有名進学校に新設された「eスポーツ科」。そこへ色々な事情を抱えて入学してきた主人公達の物語です。

当然といえば当然ですが、保護者や世間の風当たりは強いです。

ゲーム好きは趣味としては許されても、それを進路として考えるのはどうなの?ましてやプロゲーマー?それは職業としてどうなの?食べていけるの?

入学式ではeスポーツに理解の無い先生や参列した保護者から奇異と偏見の目で見られ、本科生徒からは野次を飛ばされ、なんともまぁフラストレーションを溜めてくれます。

そして「eスポーツ科」新入生代表の挨拶をする主人公はそれを聞いて、用意していた原稿を読むのを途中でやめ、自分の言葉でこう言い切ります。

今朝ワイドショーのテレビでおじさんたちが ここのeスポーツ科について話していました。
「常識で考えておかしい」「客寄せパンダ」「理解を超えている」
半笑いでそんなこと話してました。
まだ世間では自分たちの存在が認められていないってこと
わかってはいたけどそういうことをあらためて感じました。
だから自分たちは必ず証明しなくてはなりません
10年後 本科の生徒だけでなく 教職員のみなさん
後ろに座ってる保護者の方々
今 この場にいる 誰よりも
稼いでいるのは 自分たちだと

この台詞がシビれるぐらい格好良いんですよ!せめてこの台詞の回だけでも読んでほしいでお試しに1巻を是非。

「小市民達はいつも挑戦者を笑う」
周りの嘲笑を振り切ってアメリカに挑戦、見事成功した偉大な選手の言葉だ

『アイシールド21』でヒル魔が主人公達に言った言葉を思い出します。

くぅ~、好きなんですよこういう反骨精神!!

話も進むごとにeスポーツ業界の事やそれに絡んだゲーム企業の代理戦争、学園政治に、家庭の事情。あらゆる状況が絡まって織り成す主人公達の成長物語に超期待です。

あと色々仕掛けもあってこう1巻2巻並べると主人公とインテリなライバルって感じに見えるんですがこれが罠なんですよ。見事に騙された。

私的な意見としては読後は主人公とヒロインに見えます。どっちがヒロインとか言わないけれど、何?BLなの?とかその辺も読んでのお楽しみです。

この漫画と一緒に『eスポーツ』界も盛り上がってほしいですね。

そしてゲームセンターにはもう行かなくなってしまったけれど、当時は対戦する為だけに隣の市のゲームセンターに足を運んだ経験のある人も是非読んでみて下さい。心の琴線に触れること間違いなしです。

またこの漫画をもっと掘り下げて読みたい方は

同作者の漫画『大東京トイボックス』もお薦めです。全10巻ですが、Kindle Unlimited会員なら全巻無料で読むことが出来ます。

こちらはゲーム業界を主に描いた作品ですが世界観が繋がっており、東京トイボクシーズにも登場する人物がいますのでより理解が深まります。

というかうめ先生漫画談義したいので是非こちらも読んで下さい(´▽`)

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