切磋琢磨することをしなくなったらアーティスト生命は終わる
日本人は本来「道」を極めることを得意とした民族です。
お茶を入れるという作業を「茶道」にし、お花を生けることを「華道」にし、書くことを「書道」にしてしまうこだわりを持っています。
切磋琢磨しながら「道」を切り開いてきた先人の努力には頭が下がりますね。
「切磋琢磨」はWikipediaによると、
「切」とは骨を加工する時の作業。
「磋」とは象牙を加工する時の作業。
「琢」とは玉(ぎょく)を加工する時の作業。
「磨」とは石を加工する時の作業。
これらは手間と緻密さが要求される作業とされる。このことから、勉強したり道徳に励んで人間を成長させることや、競い合い励まし合って互いをみがく様を「切磋琢磨」という様になった。
ということです。
ここでよく理解したいのは、仲間同士で「競い合い励まし合って互いを磨く」ことです。
アーティスト同士仲がいいのはいいんです。
励まし合うことも大切なことです。
ただ、競い合うということを忘れてしまっては、自立できてないアマチュアアーティストで終わってしまうんです。
僕が仲よしアーティスト同士の対バンライブが嫌いなのはこれが理由です。
誰かが中心になって「○○さん企画のスリーマン」みたいな仕切りのライブでワクワクしたことはありません。
企画と言っても「一緒にやろうよ」って声かけただけですから。
ごく一部のファンの人たちにとっては、たまたま知っているアーティストが3組まとめて出てくれるから得した感があるかもですが、「競い合って互いを磨く」ことには程遠いからです。
常々言っていますが、まずは自分のワンマンライブの充実を図る。
これができなければあなたの将来はありません。
ただ仲がいいから一緒にやろうよというのはアマチュアがやることです。
もし一緒にやるならその企画意図を明確にし、演出や構成も含めてイベントとしての価値を高める必要があります。
音楽だけで食べていくのは難しい時代になりました。
自分を磨いて誰よりも抜きん出ていかなければならないのに、「楽しいから一緒にやろうよ」ってやってる場合じゃない。
もし仲間に「こいつは凄い」と思える人がいるなら、どうすればその凄さを盗めるのか、どうやって越えていくかを大至急研究しなければなりません。
ここしばらく「本物」と言われるようなアーティストがでていないのは、音楽業界の仕組みの問題ではなく、時代的にCDが売れなくなったということでもありません。
ただ、どんな環境であっても時代を変えていく人は必ず出てきます。
本気で時代を変えてやろうぜという気迫のアーティストが水面下で準備しているはずですから、早く頭角を表して欲しいですね。
そしてこの記事を読んでいるあなたがそういうアーティストになって欲しいと心から思っています。
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