新曲はしっかり歌い込む時間をとることで完成する


昔は歌手が作曲家や作詞家から作品を提供してもらうことが当たり前でしたが、最近では歌う人が作品を作ることが一般的になりました。
シンガーソングライターはもちろんのこと、バンドやユニットでもそういうケースがほとんどです。

そこで忘れてはいけないのは、作品(曲)を作ることと表現(歌や演奏)することは全く別のものなので、出来上がった作品を思い通りに表現するために、しっかりリハーサルの時間を取ることが、実はとても大事なのです。

作った本人の曲ですから、まずメロディーと歌詞を覚えるという作業は省略されます。
弾き語りなどで伴奏することも、曲を作る工程である程度できています。
ところが作品作りにはこだわるけれども、歌や演奏をするための練習時間が少ないということが、特にシンガーソングライターによく見受けられます。

つまり、作品を作ることで7割~8割の仕事を終えたと考えてしまうので、それを表現するための練習に使う時間が圧倒的に少ないのです。

アコギなら実際に音を出して楽器を鳴らしてあげないといけないし、歌だって同じで、部屋でなんとなくフンフンと歌うだけではなく、スタジオに入ってライブと同じような環境で大きい声で唄う必要があります。

ブレスのタイミングやファルセットに切り替わる場所など、何度か通して歌って感覚を掴んでおかないと、本番で「あれ?」ということになってしまいます。

「新曲なので上手くできないかもしれない」などとMCで言い訳するのは以ての外で、新曲だからこそ事前のリハーサルをしっかりやっておかなければならないのです。

曲が完成したことで終わった気にならずに、しっかりとリハーサルをする時間をとって本番に臨むようにしましょう。
それが結果的に歌の技術を上げることにも繋がるのですから。


Mail  quont1994@gmail.com


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?