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紙とエクセルからの脱却!? 福祉事業所の社内DX化のススメ~ツール選定編~

こんにちは、グルホネットの中の人の祖父江と申します。
2022年2月に障害福祉事業所(就労支援事業所)に入社した新米の職業支援員 兼、ポータルサイトの運営・管理を担当しています。

今回から数回にわたり、異業種から転職し、Webポータルサイト『障がい者グループホーム検索サイト グルホネット』を立ち上げた誕生秘話を綴っていきます。

いざこの経緯を書き始めてみると、世の中にはいいサービスが溢れていて、専門の知識がなく、限られた条件であっても、諦めなければなんとかなるんだと思えるようになりました。日々の作業は、業務に合ったツールを選んで使い倒すと決めることでとっても楽になります

「お金をかけてもらえない」「やったことないし…」「詳しくないし…」と、諦めるのは簡単ですが、日々の業務を少しでも楽にしたい方に届いたら嬉しいです。

少し長文ですが、よかったら読んでみてください。

※祖父江(そふえ)の経歴
2007年7月~2021年12月 建材をインターネットで販売している老舗商社にて、商品開発から改善、アフター・クレームといった顧客対応をしておりました。
2022年2月~ 株式会社インクルージョンに入社し、就労継続支援の現場職員として働きながら、グルホネットの管理責任者として、内部オペレーションの構築、コンテンツ作成、SNS運用、事業者向けコミュニティ「グルホ研究会」の運営に携わっています。



サスケWorksに決めました

福祉事業でシステムの専門職なんていない。
そんな中、事務作業を楽にするために初めて導入した業務支援ツールがサスケWorksでした。

今回はなぜこのツールを選ぶに至ったかについてご紹介します。

スタートは突然に…。オペレーション構築なしにサイトができたから掲載者を募集するよ!ってどゆこと⁉

「サイトもできてきたし、いよいよ掲載者を募集しよう。まずは大阪地域の福祉事業者にダイレクトメールを送って説明会に参加してもらおう」

2022年2月に転職して最初の仕事は3月に日程が決まっていたサイト説明会の裏方業務でした。

ダイレクトメール(郵送)の、住所をまとめたり、お電話でのご案内のトークスクリプトを作ったり…。ネットを使った広告よりも直接営業が主流の福祉業界において、説明会の準備は、思った以上に泥臭く思えました。

私はこの業務と並行して、オペレーションの流れをそれはもう必死になって考えていました。

「このオペレーションが決まっていないのにサイトができた」という言葉に違和感を感じる方も多いと思うのですが、事情はどうであれ、そういう現状だったのです。

平たく言うと、サイトの側(外側)だけができていて、掲載者を募集したあと、サイトに情報を連携していく方法や、顧客情報管理といった実務の流れ(オペレーション)に関しては『これから考える』という段階でした。

当然サイトにそういった情報を管理する機能はなく、また他のツールが準備されているわけではありませんでした。

「API連携もない…どこから取り掛かろうかな…」

 正直、「詰んだ…」と思いました…と同時に、「ないなら作っちゃえばいいのよね」と、開き直るのです。

だって、全部自分でオペレーションも使うツールも決めていいなんて、そんなチャンスはそう簡単に転がってない!社会人を20年もやってると、「この流れに乗れ!」というタイミングが分かるようになります。

面倒なことが大嫌いな私は、「同じ情報を別々の入れ物で管理するなんて絶対イヤ!APIでデータ連携できるツールを選ばないことには始まらない!」ということで、ツール選びに取り掛かることにしました。

一つ入れたら何でもできる神ツールは存在しない?本当に必要な範囲を見極める

楽天ショップやBASEといったショップサイトは言わば、そのサービスを選んだら何でもできる神ツールみたいなもの。集客から商品登録、管理、顧客対応、決済サービスまで、販売に関する必要な機能は全部揃っています。

でも、この機能を自前で用意するとなると話は変わってきます。

自社サイトで商品やサービスを販売する場合、表からは見えないけれど、問い合わせから納品、請求に流していくまでに、たくさんのツールをまたいで業務が進行していくのがよくあるバックオフィスの現実だと思います。

でも、今から楽天ショップのような機能をサイトに持たせることなんてできない。期限は2ヶ月。サイトをいじるにはさすがに無理がある。

加えてまだ立ち上げたばかりのサイトで、どこまで掲載希望があるかわからない。

業界的にもサイトからバンバン問い合わせが来ることは考えにくいし、広告費もかけられない。

営業も限られたマンパワーに頼る状態で、事細かく問い合わせ状況から受注状況まで管理できるツールは必要なさそう…。

納期がない中で理想を追い求めるのは命取り。サイト側の機能追加は早々に諦めて、サイトに情報を登録してくれる事業者情報を管理できるツールが必要だと思い、顧客管理ができるツール探しを始めました。

専門職じゃない人がネット検索するときに重要なのが『キーワード』この時に初めて顧客管理ができるシステムのことを総称してCRMと呼ぶことを知り、ノーコード、SaaSというキーワードで検索していました。

最初はパッケージ化されたCRMを探していたのですが、そのどれもがどう考えてもオーバースペックでした。

ほしい機能はついているけれど、それを管理しきれるのか、またこの短い期間で導入までこぎつけることができるのか、まだ事業としても流動的な新規事業でガチガチに管理方法を決めきれるのか?

何より、やりきれる自信も経験も知識も納期も予算もない。正にないないづくし。早々に専用ツールも諦めました。

ツール導入の目的は「脱エクセル」データの型を統一したい

私のイメージは「脱エクセルができればOK、みんなで同じデータをいろんなところから閲覧できればそれでいい」と思っていました。

そう考えるとGoogleの機能を使ってスプレッドシートやフォームを駆使したらいいのだろうか。無料でとりあえず始めるならこれしかない。でも、スプレッドシートだけでいけるのか…? 不安は尽きません。

というのも、情報を加工しやすく蓄積する上で何より重要だと思っているのはデータの型を整えることだと思っているから。

電話番号一つとっても
・ハイフンを入れるのか、入れないのか。
・数字を半角で入力するのか。
住所入力も
・郵便番号にハイフンを入れるのか、入れないのか。
・住所をどこで分けるのか。

こういった細かな入力規制は情報を一元管理する上でかなり重要だと思っていました。

「最初は使うのが自分一人(開発者)だからよくても、運用していくうちに作業者が増えて基準がなくなっていくことは避けたい」となると、スプシだけでは管理が難しい…。(というかやり切れる自信がない)

よく分からないことなのに、後々のことを先回りして考えるのは大変だし、何を基準に判断したらいいかという指標なんてあるわけない。

でも、「こうしたい」、「こうあってほしい」という要望と、それを実現するために「何を諦めて」、「何を残すのか」という価値観は使う人の独断で決めちゃっていいと思います。

どんなツールやサービスでも、使うのは自分(やチーム)なので、使う人が納得して選んだもので、自分が使いこなせると思えることが重要だと私は思います。

会社で使うとなると、費用対効果や時間削減とかが前面に出すぎて、「使う人」のことが置いてきぼりになることが多いような気がします。

見切り発車もノーコードなら許される?とにかく使ってみなきゃ分からない!

「そもそも、そんな都合の良いオールインワンツールなんて存在しない。ならば、今使える無料ツールを繋げてとりあえずは始めるしかないのか…」と諦めかけていたところに1件の比較サイトのレビューが目につきました。

出てきたサイトのレビューを見て、しらみつぶしに関連するサービスの機能や料金プランを確認する。それを繰り返し、ようやく「これなら使えるかも!?」というツールに出会います。それが冒頭で紹介したサスケWorksというノーコードツールでした。

ツール選定の決め手(当社の場合)

大手のノーコードの国産ツール数社と比較して、サスケWorksに最終的に決めたわけですが、比較の際、無料トライアルで以下の点を中心に確認しました。

①PCに不慣れな職員でも使えるかどうか
②担当者をアプリ毎に自由に設定でき、必ずしも個人に紐づかないID設定ができるかどうか
③1ツールで汎用的につくりたいものが自由につくれるかどうか
④費用が導入しやすい価格帯かどうか
⑤できれば国産のサービスがいい
⑥API連携できるかどうか

これらの基準は、グルホネットのオペレーションを考える中で、自然と出てきた基準です。

グルホネットでは顧客管理、請求書管理、メールツール、Webフォームといった機能が必要だと思っていたので、これらの業務がサスケWorksだけで全部できるかどうか、また、「使う人が使いこなせると思えるかどうか」これを確認するために、無料トライアルを使い倒しました。

無料トライアルはメールアドレス一つあればできるので、自分のメルアドで登録し、実際にアプリを作ってみました。

疑問が出てきたら、
①どこまで自己解決できるのか
②解決できない場合はどんなサポートがあるのか
③そのサポートの回答はこちらの希望した内容かどうか

などなど、「無料トライアル中に試せる機能は一通り試す!」くらいの気持ちでアプリを作ってみました。

無料トライアル中に感じた感想

  • 無料トライアル期間が30日と他のツールより長めなのが良かった。

  • 公式が用意しているベースになるアプリも豊富で、どのように作ったらいいのかイメージもわきやすかった。

  • 修正がカンタンで、項目の追加修正も本当にラク。とりあえず作ってみて、使いにくかったら修正できるし、使い始めた後に項目を修正してもあまり影響がなかったのが意外だった。

  • 「全部作りきらないと使い始められない!」というよりは、少しずつ自社に合ったツールにカスタマイズできるのがよかった。

  • ノーコードで全くプログラミングの知識がなくても作れちゃうのは本当でびっくりした。

  • 導入前に本番と同じ環境で使えて、全ての機能を実際に想定している業務で試せるのが大きかった。有料ツール選びに「こんなハズじゃなかった…」というミスマッチがなかった。

決済者の懐の深さが知れる…導入の一番のハードルは社内の風通し

無料トライアルで試した結果、「金額的にはこれしかない!」と確信しました。導入費用はゼロ、ランニングコストも月々5500円(税込)~で11アカウント使える。

個人的には「これを導入してもらえないなら、自分の仕事をやりきる自信がないので交渉あるのみ!」という覚悟で決裁者である社長に承認を取りました。

社長を説得するには、プレゼン?データ?熱意?

入社したての私が社長に直談判して、ツール導入してもらうことになったわけですが、私が一番驚いたことは、すぐに承認が得られたことではなく、『誰でも社長に直談判できる環境』でした。

これはただ、私がラッキーだっただけだと思います。

ラッキーが使えない場合は、コストが物を言います。そんなときもサスケWorksは、実務で使い倒せるならめちゃくちゃ安い!

結局、導入のハードルを下げるのは、コストが安いことと費用対効果が分かりやすいことに尽きます。

ということで、無事、サスケWorksの導入も決まり、土台が固まりました。
次回はオペレーションの組み立てについて当時考えていたことを綴ってみたいと思います。

さいごに

この記事は、私個人が勝手に書いているわけではなく、会社に了解を得て作成しています。「どんな形であれ、グルホネットの宣伝になるのであれば、やってみれば?」 軽く二つ返事で了解してくださった当社の社長、かなりイケてるでしょ⁉ せっかくなのでTikTokを宣伝しとこう。

グルホネットって何?

今更ですが、私が管理運営を担当しているグルホネットをご紹介します。
10月~新サービスも始まったので、障がい者グループホームを運営されている方や、周辺事業者様にぜひ見ていただきたいです!

グルホ研究会も運営しています!

グルホ研究会は、障がい者グループホームの事業者様向けのオンラインコミュニティです。毎月オンライン&オフライン交互にイベントを開催しています。次回は11/15(水)17:00~大阪天王寺で開催します!受付開始しましたらご紹介します!

ご興味をもっていただいた方はこちらからお問合せくださいね!



この記事は、インタパーク社のプロモーションを含みます。


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