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クランボルツの計画的偶発性理論 ~偶然を取り込もう

こんにちは、ステラ・システムズCEOの原です。当社はスタートアップの資金調達や事業計画の策定を支援しています。この会社は2019年8月から副業の状態で続けています。今日は僕が好きな考え方である、クランボルツの計画的偶発性理論を説明します。

クランボルツの計画的偶発性理論とは何か?

計画的偶発性理論(Planned Happenstance Theory)は、心理学者のクランボルツ氏によって発表されたキャリア理論です。成功した人のキャリアを調査したところ、その8割は偶然がきっかけだったということです。

例えば、たまたま旅行に行ったときのご飯が美味しくて、その土地の特産品を販売するECサイトを立ち上げるみたいな感じです。野本さんには、「ファレストガンプみたいな感じですね」と言われました。

僕はこのキャリアは将来どうなるかわからないという考え方がすごく好きで、実際に自分の場合も当てはまっていると感じます。

自分のケース

僕は、初対面の人に自己紹介をするときには、以下のような説明をしています。

①僕は2005年に会計士試験に合格して、監査法人で働き始めました。

②2012年から2014年まで2年間、アメリカのシリコンバレーに出向しました。

③その中で多くのアメリカ企業のIPO(上場)案件にかかわり、そのダイナミックさに心打たれ、自分もIPOにかかわりたいと思い、帰国後スタートアップで働き始めました。

こういう風に説明すると全部初めから計画しているように聞こえるかもしれないですが、実際は大分違います。

②については、僕は元々音楽が好きで、中でもUKロックが好きだったので、イギリスに出向を希望していました。出向プログラムのうち、半分はイギリス・ロンドン、残り半分がアメリカだったので、アメリカ行きが決まった際には本当にショックでした。しかし、アメリカに行かなければ、あんなに一生懸命働かなったと思いますし、今のキャリアはなかったと思っています。

③については、僕は元々日系企業担当の部署に配属されたのですが、そこの上司との折り合いが悪く、あまりいい仕事をもらえませんでした。なので、自分で仕事を探しにいったところ、とにかく忙しいアメリカ企業のIPO関連の仕事をもらいました。僕は英語はイマイチだったのですが、会計の知識はアメリカ人と比べてかなりあったので、アメリカ人が苦手なストックオプションの会計処理とか担当して、最後は色んなチームから呼ばれるようになりました。

日本でスタートアップで働こうと思ったのも、僕が最後に担当したIPO案件のCFOの方が元々同じ監査法人で働いていたということを知り、その方みたいになりたいと思ったのがきっかけでした。現地で上司と上手くいってたら、多分今でも監査法人で働いていた可能性あります。

計画的偶発性理論の捉え方、自分がしていること

この計画的偶発性理論って、キャリアは偶然で片づけてしまうと勿体無いと思っています。むしろ、自分のキャリアは何がきっかけかわからないので、自分の中に偶然性を取り込んでいくのがカギだと思っています。

では、どうやっているかというと以前紹介した「バーベル戦略」を使っています。


バーベル戦略は簡単にいうと、8割を手堅いこと、残り2割をハイリスク・ハイリターンにあてようという考え方なのですが、僕は2割部分で今まで自分があまりやっていなかったことをやるようにしています。このバランスだと、新しいことばかりやって徒労に終わることもないですし、いつも同じことをやってマンネリすることもないです。

以上、クランボルツの計画的偶発性の紹介でした。皆さんのキャリアの一助になると嬉しいです。


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