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リップヴァンウィンクルの花嫁★★★★☆

何これ!
勿体ない!!!
3時間ある映画ですが、最初一時間が面白くなさすぎて、というか声が小さくて主張できないで流されていく主人公にただイライラ。
旦那も感じ悪いし(またマザコン亭主映画を観てしまった)義母も最悪。
本気で1時間耐えて、一度止めました。
もう観るのやめようと思いましたが、綾野剛好きだし、Coccoも気になるので再度挑戦。

あ、あらすじはこんなです。
七海、二十三歳の受難。嘘(ゆめ)と希望と愛の物語。東京の片隅で、それなりに普通に生きてきた私。しかし、その“普通”であることは、こんなにも残酷に、そしてあっさりと崩壊してしまった…。結婚相手でさえ、ネットの出会い系サイトで捜すことができ、家族や友人などの人間関係さえ、サービスとして購入できるこの時代、物事をあまり考えず、感情を波立たせず…というように“人並み”に生きてきた一人の女性が、いろいろな出会いと経験を通して、生まれ変わっていくという現代版「女の一生」。岩井俊二監督の国内での12年振りの実写作品であり、主演には正に旬の女優・黒木華を迎え、新たな岩井作品のミューズとなる。また、共演には綾野剛、シンガーソングライターのCoccoといった圧倒的な存在感を示すキャストが集う。(公式あらすじより)

ネタバレしちゃうかもなので、観ていなくて気になる方はここから先は見ないでください。
一言申しますと、至高の百合映画でした!
百合好きは観て!これは性別関係なく推せる!
最近観た「お嬢さん」も百合映画としてオススメですが、こっちは男性は観ない方がいいと思うので、特に。

さて、ネタバレあったらごめんなさい。(というほど、ネタバレはないとは思いますが)

あのつまらないでイライラマックスな1時間は、後半の為の伏線ばらまきだったんですね。
いやあ!後半、面白い!
Coccoが演技上手くてびっくりでした。
もっと酷いんだか個性なんだかわからない演技だと思ってました。
この役にピッタリで、とてもいい!
大好きなシーンは疑似家族の楽しそうなところと、ウェディングドレスでパーティールームで食事したりするところ。後者の美しさ、たまらんです。
全部が、彼女のための餞だったんですね。
「コンビニの人が物を詰めてくれたり」という真白の台詞、もしかしてあのバイトしてるところで相手として狙われていたって事ですか?
全て仕組まれたけれど、真白の一目惚れだったりするとときめくなあ。
結局、本気で好きになったんで、連れて行けなかったんですかね。
最後のドレスが、ウェディングドレスってのも切ないです。

AV女優さんたちの行き場のない思いと本気で仕事してるのが伝わってくるシーンと、お母さんがAVに対して理解がない(まあ、普通ないわな)シーンの対比も好きです。でも娘の事は思ってたんですよね。
私もエロ漫画描きなので、ここらはちょっとしんどいです。
私の本気は、絶対に親には理解されないだろうなあ。彼女たちみたいに自分を切り売りするほどすごい事やってる訳でもないですが。

最後の七海の「ありがとうございました!」の声の大きさで、変わった彼女がこれからは強く生きていけるんだろうなって思います。
最後まで綾野剛は胡散臭かったですね(笑)安室さん(笑)
あ、ちょい役で堀内正美さん出てます。(大好き)

しっかし、前半は本当に酷いんで、「これは岩井映画!」って念じながら耐えてください。
黒木華が上手いんだろうなあ。
本当、イライラするんで!
何で知らん男を家に入れるの?ホテルに行くの?あほか!(イライラ)
この前半がもう少し短くて、イライラ度が少なければ、満点でした。☆一つマイナスで。


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