見出し画像

【2022年ドラフト評価】中日ドラゴンズ編

こんにちは。鉄太郎です。

この記事では2022年ドラフトにおける、
中日ドラゴンズの指名について語ります。
以前の記事で紹介した評価方法をもとにお話しさせていただきますが、
あくまで個人の評価・感想ですので、その点ご承知おきくださいませm(__)m

また、この記事は有料設定していますが、全文無料で読むことができます。もしいいね!と思っていただけた場合は、私のモチベーションを上げるお菓子代(主にグミ)としてカンパいただけると大変うれしいです。

それでは本編をどうぞ(≧▽≦)

⓪ドラフト評価

中日ドラゴンズ:78点

①どれだけ良い選手を指名できたか?35点/40点
②年齢×ポジションで不足箇所を埋められたか?25点/30点
③補強ポイントを押さえられたか?15点/30点
④育成ドラフト加点 3点/5点

①どれだけ良い選手を指名できたか?35点/40点

1位:仲地礼亜 投手 沖縄大学 B評価

・経歴 嘉手納高-沖縄大 22歳
・身長/体重 177cm/83kg
・投打 右投げ右打ち

最終的に立浪監督のお眼鏡に叶ったのは仲地選手でした。最速151㌔の直球ぐにゃっと曲がるスライダーを筆頭とした多彩な変化球を織り交ぜる本格派右腕です。沖縄県内の大学からの初のドラフト指名選手となりました。

軸足ピンと立ってから投げるピッチングフォームは柳裕也選手のようでバンテリンドームにぴったりな投手だと思います。1年目からローテーション投手の一角として期待ができるのではないでしょうか。

チームとしても大野雄大、柳裕也、小笠原慎之介、髙橋宏斗に続く先発投手を模索している状況であり、FA権を取得した松葉貴大選手の去就も不透明ですから願ったり叶ったりの指名だったと思います。将来のチーム事情でリリーフ投手が手薄になった際にも、リリーフに回せる万能性がある仲地選手ですので外れという可能性は限りなく低そうです。

2位:村松開人 内野手 明治大学 B評価

・経歴 静岡高-明治大 22歳
・身長/体重 171cm/80kg
・投打 右投げ左打ち

走・攻・守、三拍子揃った即戦力セカンド。それが村松開人選手です。
静岡高校時代から有名な選手でしたが、明治大学ではキャプテンを務めつつ順調に実績を積み重ねて評価を高めました。静岡県出身の準地元選手です。

瞬発力に非常に優れた選手で走塁と守備の両面で反応の良さを見せてくれます。そして大学通算で四球数>三振数というしぶといバッティングは、上のレベルでも通用するものと思われます。唯一の懸念材料は怪我でしょうか。高校時代には左足首の怪我、大学時代には右膝の怪我をしており、後者は手術まで及んでいます。今年の秋リーグで復帰した後の試合を直接確認して指名に踏み切っていますから問題はないはずですが、無茶なハードワークは禁物ですね。

チームとしてどうしても欲しかった即戦力二遊間の選手。中日の2巡は全体14位で3巡は全体35位。遠い3位指名で残っているかどうか分からない・・・ということでは困るため確実に2位で選択したのがこの指名でしょうね。
奇数順位が折り返しというルール上最下位のチームでもこういうチョイスを強いられるのは考え物ですね。。。

3位:森山暁生 投手 阿南光高校 B評価

・経歴 阿南光高 18歳
・身長/体重 183cm/84kg
・投打 左投げ左打ち

ストレートとカーブのコンビネーションが武器の大型左腕。
2年生の夏には甲子園にも出場しており、高校生としては珍しく2年間の実績がある投手です。要所でギアチェンジができる高校生らしからぬ投球術を持つ森山選手ですが、これからの伸びしろも十分です。タイプとしては巨人/西武で活躍した内海哲也選手によく似ていると感じました。

小笠原慎之介(26歳)に続いて上田洸太朗選手(21歳)も1軍で先発デビューを果たした今年のドラゴンズですが、支配下で22歳以下のサウスポーは上田選手しかいない状況であり、年齢構成上欲しいポジションでした。そうした点で森山選手の指名はばっちりハマっており、将来の先発左腕候補として楽しみな逸材を獲得することができたと思います。

4位:山浅龍之介 捕手 聖光学院高校 C評価

・経歴 聖光学院高 18歳
・身長/体重 175cm/82kg
・投打 右投げ左打ち

二塁送球が2.0秒前後の強肩が魅力の捕手。甲子園では攻守両面で優れたプレーを見せて聖光学院を創部初のベスト4へ導きました。高卒捕手がプロに入って苦しむことが多いスローイングに太鼓判を押されている選手ということで安心して育成に取り組めそうな逸材です。

チーム構成的にも22歳以下の捕手は味谷大誠(20歳)だけで、左打ちの捕手も同様に味谷選手だけという状況だったため、欲しいポジションだったと思います。

5位:濱将乃介 内野手 NOリーグ・福井 D評価

・経歴 東海大甲府高-四国ILplus・高知-NOリーグ・福井 22歳
・身長/体重 181cm/81kg
・投打 右投げ左打ち

俊足強肩のユーティリティ。内野手表記ですが外野手もこなせるオールラウンダータイプの選手です。一番の武器は今年リーグ37盗塁と記録した俊足。遠投125mという強肩でプロではセンターかな?と感じています。バッティングは荒いですが、中日2軍との試合でアルバレス選手からホームランを打ち、ロドリゲス選手からヒットを打つなどキラリと光るものがあります。アスリートタイプの選手でこれから鍛え上げる価値がある逸材ですね。

ドラゴンズとしても長らくセンターで主力を務める大島洋平選手が37歳を迎えるシーズンということで、守備面を考えて大島選手をレフトに移すプランも持っておきたいところ。その状況下で岡林勇希選手という次世代のスター候補以外にセンターを守れそうな若手外野手がいなかったことから、この指名が生まれたのではないかなと思います。まずは濱選手もショートで試すかと思いますが、次の指名で田中選手を獲得できたこともあって早々にセンターに移ると予想しておきます。

6位:田中幹也 内野手 亜細亜大学 B評価

・経歴 東海大菅生高-亜細亜大 22歳
・身長/体重 166cm/68kg
・投打 右投げ右打ち

忍者のような俊足と守備がウリのショートストップ。大学でバッティングが成長して一躍スター選手となりました。4年春には全日本大学野球選手権大会で優勝してMVPを受賞しています。昨夏に国指定難病の潰瘍性大腸炎で大腸全摘出という困難を乗り越えての活躍で本当に応援したくなる選手です。

166cmというプロではほとんどいないような身長の低さや持病といったマイナス面がために6位まで落ちてきたと言われていますが、個人的には最初の記事で話した順位縛りの線が怪しいかなと考えています。だって流石にショートの守備と俊足で即戦力になりそうな選手がこの位置まで残る?って思いますしね。いずれにしても立浪監督にとっては棚から牡丹餅みたいな有難い指名になったと思います。

7位:福永裕基 内野手 日本製紙石巻 D評価

・経歴 天理高-専修大-日本新薬 26歳
・身長/体重 180cm/85kg
・投打 右投げ右打ち

広角に長打を打つことができる大型セカンド兼サード。ドラフト的にも
彼自身のキャリア的にも最後の最後に滑り込みでプロ入りという奇跡。
その価値が十分にある即戦力の選手ではないかと信じています。ドラフト候補は三拍子そろった~とよく表現されますが、福永選手は"攻"の部分で違いを生み出せる選手です。それでいて足もプロで武器になるぐらい速いので、来年開幕から見てみたい選手の1人ですね。守備はプロではサードかな。

ちょうど中日には阿部寿樹選手がいますし、阿部選手から守備をちょっとマイナスして足をプラスしたような内野手になれるのではないでしょうか?

②年齢×ポジションで不足箇所を埋められたか?25点/30点

A:大学生or社会人の捕手→5点/10点

先ほども触れたように、22歳以下の捕手は味谷大誠(20歳)だけで、その次に続く捕手は石橋康太(23歳)→  郡司裕也(26歳)→  木下拓哉(32歳)と間隔が空いており、すぐに使える世代の捕手獲得が急務だったと思います。結果として高校生の山浅選手を指名。下の世代の確保には成功しました。大学生や社会人には目ぼしい候補がいなかったか、はたまた下の順位では指名できなかったのか分かりかねますが、アリエル・マルティネス選手桂依央利選手が自由契約となり捕手は現状6人体制。今後現役ドラフト・トライアウト・トレードなどで獲得があるかもしれませんね。

B:大学生or社会人の二遊間→10点/10点

ドラフト前の二遊間事情は、京田陽太&溝脇隼人の来年29歳コンビの下に、高松渡(23歳)、土田龍空(21歳)、星野真生(20歳)と3人しかいないというチーム構成となっており、必ず1人は指名しなければいけないポジションでした。結果として厳しく見積もったとしても、村松選手はセカンド、田中選手はショートを守れますので、少なくとも2人を確保できたドラフトとなりました。満点でしょう。

C:高校生投手→10点/10点

育成選手を含めるとそれなりに数がいる22歳以下の世代の投手ですが、来年3年目を迎える髙橋宏斗&上田洸太朗というトッププロスペクトに続く投手はおらず、年齢構成上ポイントとなっていました。結果として、3位で森山選手、育成2位で野中選手とより薄かった左腕の高校生を2枚獲得できたのは成功だったのではないでしょうか。

③補強ポイントを押さえられたか?15点/30点

A:二遊間の即戦力候補→10点/10点

今シーズン二遊間の選手の起用に苦しんだドラゴンズ。土田龍空選手が守備と走塁でアピールに成功して後半戦スタメンで起用されることが多かったですが、229打席でOPS.573と打つ方はまだまだこれからといったところで、高橋周平京田陽太といった中堅選手がパッとしない状況でしたので、即戦力の二遊間の獲得が急務でした。できれば打てる選手が欲しいという中で、2位で村松選手、6位で田中選手、7位で福永選手を獲得できたことは、補強ポイントにばっちりとハマる指名になったのではないでしょうか。

B:左のリリーフ候補→0点/10点

リリーフ陣に左腕の選手がいないことに苦労した今シーズン。唯一36試合に登板した福敬登選手防御率4.55と苦しみました。リリーフのTOP2が26歳とまだ若いキューバ人コンビであることをどう考えるかは人それぞれですが、将来どちらかが抜けた場合に備える必要もあったかなと思います。
結果として左のリリーフ候補は指名せず。来シーズンに不安が残りますが、将来に備える意味では育成1位の松山選手の指名は効いてきそうな気がしますね。

C:長打力がある選手→5点/10点

昨年のドラフトでブライト健太選手鵜飼航丞選手福元悠真選手と3人の外野手を獲得しているものの長打力不足解消の目途は立たず、まだまだ長打を打てそうな選手をドラフトで確保していく必要があったと思います。
結果として5位で濱将乃介選手、7位で福永裕基選手を押さえることに成功しました。独立リーグで花開いたアスリート型の粗削りな選手と社会人で研鑽を積んだ技術力が高い選手という異なるタイプの打者が2人入ってくることは楽しみですね。バンテリンドームが本拠地のドラゴンズで20本30本と期待することは難しいかもですが、それぞれアマチュアでホームランを打っている選手達ですから2桁ホームランは期待したいところです。

④育成ドラフト加点 3/5点

1位:松山晋也 投手 八戸学院大学 C評価

・経歴 野辺地西高-八戸学院大 22歳
・身長/体重 188cm/92kg
・投打 右投げ右打ち

188cmの長身から最速154㌔の直球を投げるパワーピッチャー。まだまだ直さないといけない部分が多く大学でも圧倒的な成績を残したわけではないため、育成まで残ってしまった枠。化けたらリリーフエースでしょう。

2位:野中天翔 投手 明桜高校 C評価

・経歴 明桜高 18歳
・身長/体重 180cm/83kg
・投打 左投げ左打ち

先輩の曽谷選手と違って上から投げ下ろすタイプの左腕。将来に期待。

3位:樋口正修 内野手 BCリーグ・埼玉 D評価

・経歴 北本高-駿河台大-BCリーグ・埼玉 23歳
・身長/体重 177cm/75kg
・投打 右投げ左打ち

50メートル5秒7の俊足が武器の選手。一芸を磨いて支配下を勝ち取りたい。

⑤指名の感想

以上中日ドラゴンズの指名を振り返ってまいりました。

立浪監督が就任して初めてのドラフト。絶対に欲しかった二遊間の選手を中心に満足いく指名ができたのではないでしょうか。巷では内野手を4人も指名するなんて・・・という声もありますが、これはナンセンスだと思います。内野手というのは実はファースト・セカンド・サード・ショートの4つポジションがあるんですよね、という笑 実際に村松選手はセカンド濱選手はセンター田中選手はショート福永選手はサードというのが現実的ですからポジション被りの問題はクリアしているものと考えています。

一方で投手2人・野手5人というバランスの悪さは気になるところですね。
というのもドラフト前の支配下選手の数は大量の戦力外通告を経て投手27人・野手30人と野手が多くなっている中でさらに野手を追加でしたので……
その後三ツ俣大樹選手と桂依央利選手が戦力外となった結果、現在は投手29人・野手33人というロスターになっています。主に戦力外から投手を拾うのでしょうか?見ものですね。

それではここまで長文を読んでくださった方々、
誠にありがとうございました。次回は
【2022年ドラフト評価】千葉ロッテマリーンズ編
でまたお会いいたしましょう。

鉄太郎でした!

ここから先は

0字

¥ 100

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?