スタンダードの論点(サンダージャンクションの無法者)
サブタイプ的には無法者、しかし戦士をブロックできないオーヴァンですよろしくお願いします!
いよいよ4/17(JST)、新セット「サンダージャンクションの無法者(OTJ)」がMTGアリーナに実装されますました!いつものようにスタンダードに起こり得る変化について一緒に考えていきましょう!
前回記事もあわせてよろしくお願いします!
MKM環境のメタゲームおさらい
まず台頭したのがボロス召集→続いて青白コントロール→ディミーア・エスパーが結果を残し、ラクドス・ゴルガリを含めた黒系ミッドレンジ群雄割拠→突如現れた世界魂ランプがそれを喰らい始めた、のがここ最近。
ブン回り最強のボロス召集対策として一時的封鎖や危難の道などが必ずサイドに積まれ、重いところではギックスの命令の採用率が向上。エスパーはラフィーン軸の伝統的な型に加えてコントロールに強いスクレルヴサリアパック搭載ギックス軸のバリエーションも登場。ラクドスも軽い構成からカルノサウルス搭載の重い構成まで構築の幅が広い。土俵がミッドレンジ-コントロールならばと毒性アグロやドメインも健在。
全然まとまらないぐらい多数のデッキが犇めきながら舞台は荒くれ者の荒野へと移ります。覇権を握る悪党(ワル)は誰なのか?ともに見届けていきましょう。まずはミッドレンジ組の無法者たちをチェック!
論点①無法者たちの実力
まずはラクドスの大型新人から。
自分で使うと土地ばっかり捲れるんだけど…と思う人はいるでしょう、そう私です。不安定ながらリソースを獲得できる能力はミッドレンジミラーで重宝しそうです。対コントロールではパワー4で殴れる強さがあるものの、それ以外ではタフネス3故に攻めに回れない、門道急行の事件にも耐えられない脆さもある。というか出されたら早急に始末しなきゃならないレベルの文字通り「無法者」。
奪ったクリーチャーが傭兵(=無法者)になるので捲れる枚数は増えていくが、予め無法者を盤面に用意しておきたいところ。しかしながら現在活躍している無法者がフェアリーの黒幕ぐらいしかいない。(したがって保安官を撃ては5枚目以降の喉首狙いの立ち位置になる)
黒幕→ジャスパーと動けるグリクシス構築だと果たして回るのか…?
アクルはアクロゾズを止めれるデカい航空戦力ってとこに注目したい。色拘束がキツいのと、一つ上のマナ域にドラコサウルスがいるのと、もうドロスの魔人でええやんってなりそうなことから本格的な採用は厳しいかも。下の能力起動は簡単ではなさそうだけど、下水王のネズミトークンを生贄にカルノサウルス発射させる夢を見たい。
ラクドスの加入はリアニメイト型がギックスの残虐以外の選択肢になり得る。シェオルドレッドやインティなど伝説のクリーチャーはカードプールの広さ故に多く、飛ばせるダメージも無視できない。釣り先はエターリかアトラクサだが、伝説が死ぬだけでダメージが飛ぶのでサクリ台として文字通り用心棒ラクドスの加入もアリか?
論点②計画によるゲームレンジ
続いてゴルガリ。緑のクリーチャーに優秀なサイズが多い印象を受けます。
計画でターンパスして後のビッグターンを作る動きが流行るなら、ゲームレンジは後ろにズレる。ミッドレンジはより重く、コントロールが戦いやすくなり、アグロがそれを狩る、といったメタの変遷が予想できるでしょう。論点になるのは「計画してる余裕があるか」というところ。お互い計画し合ってると盤面は動かず、土地が並ぶロングゲームが今後増えそうですね。
全体通して計画コスト2~4マナが多い印象。この喧嘩屋は4マナと重めですが、続くターンで巨大生物を並べられる可能性を秘めている。コウモリが2/2になるぐらいならまだ許容できるが、2/2が4/4になるあたりから無視できないサイズになります。
そして気を付けなきゃいけないのが、この見た目で到達持ってるって事。絶対見落としそうだから死に覚え覚悟しておこう。義賊に何回もやられた私が言うんだから間違いない。
と思ったら親切に可視化されたようです。ヤソさんありがとう!(違う)
そして暗殺者と言えばヴラスカ。コウモリみたいなEtB生物やラフィーンやシェオルのような「立ってるだけで仕事する」クリーチャーを奪いたい。マナ域が被るが、グリッサが殴って通すか止めるかの2択を迫るのは強そう。
エンチャントのほうはコウモリや分派の説教者トークンに接死カウンター置かれると厄介。伝説のクリーチャーをあまり採用していないゴルガリが下の強力な能力を活かせるか気になるところ。
次はディミーア。
悟は謎めいた外套の偽装やアモンケットへの侵攻裏面と相性が良さそう。土地化したアクロゾズが戻る時やギックスの奥義でもドローが狙える。切り崩しがヒットしたりギッコマに巻き込まれたりするので、セイレーンの地図を使うか、スクーナー戦に乗り込んで強化したい。地味に威迫持ってるの偉いので、折角だし十手と一緒に使ってみる?
ラザーヴとどっちがドローできそうか、という比較は面白そう。あちらは墓地対策を兼ねることと、両方採用してラザーヴが悟に化ける、とかもできそう。
カウンターやミシュラを構えてる間はほぼ呪禁で、この手のカードはコンバットで落とすのが定石だが、コウモリや黒幕程度なら突破できそう。アトラクサやアクロゾズ、4マナ以下ではドロスの魔人やラフィーンで止まる。
攻めてる時にすげー強そうだけど守りに入るとめっちゃ弱そう、という第一印象。こういうカードは評価低くなりがちですが、アゾリウスフラッシュみたいなデッキ好きなので活躍に期待したいカード。
論点③悪事を働き続けられるか
最後はエスパー。
悪事を働いて、ルーティングして、パワーを上げろと書いてあるが、足を洗った途端に0/3のナマケモノになってしまうのが怖い(それでも黒幕を止めながら殴れるので無論ナマケモノより強い)。ラフィーンの謀議でパワーを上げながらカウンターを置く動きが魅力的に見えますが、+1カウンターを2つ置いてもなお切り崩しが当たるの辛そう。つまりそれって「攻めてるとき強いけど守りに入ると弱そう」に当て嵌まるのでは?
太陽降下を1ターン遅らせることで勝負を分けるゲームは少なくない。また魂の洞窟経由のアトラクサのような打ち消されない呪文も「追放」できるので、重いデッキを泣かせる役割が与えられている。ティシャーナと比較されそうだが、仲良くデッキに入るか、場所を取り合うか…
自分のスペルを計画するなら緑か黒の徳目がお得。この場合も論点②の通り、テンポを犠牲に後でビッグターンを作る格好になる。
コスト増加は墓地も対象。デニックは降霊で出に...くくなるし、記憶の氾濫のフラッシュバックはすげー重たくなる(ただし見れる枚数が増える)
墓地と言えば・・・
強力なサイドボードカードがビッグスコア枠で採録されましたね。
論点④墓地の安全性
悪事を働くために未認可霊柩車が使われると予想するなら、なおさら墓地は対策されるでしょう。ラヴニカで頑張って証拠収集してたカードは大抵死んで、斧折りのフェロックスがほぼ呪禁になった。
そして世界魂ランプは墓地から土地を持ってこれなくなり、大量のライフゲインが困難になるはず(けどなんだかんだ土地伸びそう)。石の脳対策の削剥が毒を選べになってエンチャントとアーティファクト両方に対応できるようにするのかな?
ボロス召集は対抗色フェッチの採録で足回りが改善。ブン回りの期待値が上昇しそう。
それと同時にヘイトも上昇してました。コイツをサイドにとれるのはエスパーあるいはオルゾフ系のコントロールだが、前者は自身のコウモリなどを巻き込まないで相手の1マナ以下をトークン諸共吹き飛ばせる。後者はサイクリングが嬉しい。全員倒せるわけではないので過信は禁物。
2マナの計画がアゾリウスコントロールの2ターン目の動きとして有効。土地が良く並ぶので4/5飛行ライフリンクとして出しやすく、サブフィニッシャーとしての役割が持てそう。「2マナの標準サイズ2/3に飛行がついた」という点も見逃せず、黒幕を一方的に倒して序盤の空中戦を抑えて欲しい。
論点⑤新たなデッキの可能性
シミックカラーに「なんかやってくれそうなカード」も散見され、バントコントロールやミッドレンジのようなデッキが組めそうな機運が高まっている。注目されている再覚醒したジェイス+初めてのお使いコンボはもちろんのこと、この博士は白徳目のトークン等パワー2を止めつつ優秀な計画持ちや出来事、(見れる枚数は減るが)記憶の氾濫のコストが下がるのでメダリオン生物として十分な性能と言えるでしょう。
豆の木誘発で手札パンパンにできる。フィニッシャー引き込んだら運を掴みまくりですが、3枚めくって土地土地土地だったら流石にキレてしまうので、そういうの嫌な人には向いていない。そう私です。
あとがき
最後まで読んで頂きありがとうございました!
今回はめっちゃ難しくてなかなか纏められず、時間がかかってしまいました。ビッグスコアのイゼット系アーティファクト群は絶対デッキになるはずなので、作成は天才ビルダーである読者の皆様方に委ねます!
次回はエクスプローラーの論点(OTJ)でお会いしましょう!ノシ
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