エクスプローラーの論点(機械兵団の進軍:決戦の後に)
2週間ぶりです。5/12(日本だと5/13?)にMTGアリーナ実装※5/10MTGArena実装済み
の「機会兵団の進軍:決戦の後に」。もう今週末ですよね早いですね。つい先日機会兵団の進軍が出たばかりのように感じます。全50種類と数は少ないですが、エクスプローラーへの影響は如何ばかりか、確認しておこうと思います。
前回記事です。公開から日が浅いですが、まだの方も振り返りの方も併せてご覧下さいよろしくお願いします!!
今回は
4/24開催のThe Pizza Box Openで好成績を残したデッキリストと、試されそうな新カードを挙げていきます。そうです早い話が岩showさんのdailydeck形式でのレビューです。早速優勝アーキタイプから確認しましょう!
緑単信心
メイン60枚同じ緑単信心が別大会で優勝。新戦力として期待されたポルクラノスを筆頭に、前回記事にも登場した新ヴォリンクレックスや世界樹への貢納という相性の良いカードが追加。これまで見かけなかった信心深いゴリラや水晶壊しも採用されており、置物対策への意識が見て取れる。
一方、ポルクラノスの他にイクサランへの侵攻が新規採用されたのがこちらの優勝デッキ。他にウギンと地ならし屋がメインサイドに1枚ずつ取られており、序盤安定のカードと終盤強いカードで同型への意識が見受けられる。さて、ファイレクシアと決戦後の緑単信心は
サイド要員が登場。素のサイズは3/3/3と緑にしては控えめだが、アグロの他エニグマやアブパルに刺せそうな受けの広い能力が渋い。+1カウンターこそ乗らないものの敵対者サイクルのようにEtBでマナが無駄になりにくい。しかしモードは重複して選ぶことができず、3種の能力がどれも専門家に劣る性能なので器用貧乏な感が否めない。結局カーンのファクトボードのほうがユーティリティが高く重宝されると見ている。こういう色々できるけど重宝されないって人、しばしばリアルでもいる。そしてリアルで温厚な人は、決して怒らせてはならない。
グルール
次は赤を足してグルール機体をチェック。目新しいカードは無いがミグロズが居場所を見つけて定着してきたようだ。最多勢力だったラクドスに対し有利に戦えることから、上位入賞も頷ける。
もう1つ、惜しくもtop8を逃したこちらのグルールにも注目したい。
「グルール機体」ならぬ「グルールドラゴン」雷破の執政と栄光をもたらすものを4枚ずつ採用しており、タルキールへの侵攻による火力を表裏共に高めている。
ドラゴンシナジーと聞いてタルキール次元から駆け付けてきた。マナクリから2tコレが殴ってドラゴンサーチ、手札にドラゴンが増えれば後続の確保の他タルキールへの侵攻の火力が上がる。サーチは不確定な点に加え、エクスプローラーにおける赤の3マナは砕骨と寓話が鉄板中の鉄板だが、コイツが継続して殴れるマッチアップなら押しのけての抜擢はありえるかもしれない。ドラゴンを愛する諸兄にはぜひ彼を採用した「グルールドラゴン」を試してほしい。
独創力
パイオニアでは有名な独創力デッキが100人規模のエクスプローラー大会で準優勝、流石の一言。スタンダードを席巻しているアトラクサをフィニッシャーとして起用できることから、エクプロに輸入できるアーキタイプとなったのだろうか?その戦略の有効性は大会最多勢力に生じた突然変異からも感じ取れる。
ラクドス
大会最多勢力ラクドスの中で異彩を放つ「ラクドス独創力」がスイスラウンドを2位通過。イゼット同様の独創力に加えて異形化でライブラリーから、さらに死の権威リリアナで墓地からアトラクサを送り込む殺意が凄い。スタンダードのリアニ手段であるギックスの残虐は使い捨てだが、リリアナは場に残って異形化の種を生みつつ切削で2枚目のアトラクサを探しに行ける点が大きく異なる。ラクドスは、まだ先へ進もうというのか…
そしてサクリファイスもtop8入り。サイドボードに2枚控えているニクシリスだが、
新たにクリーチャーとして呼び声が掛かっている。昨今この手の能力にありがちな「毎ターン1回しか誘発しない」が付いておらず、1点ダメージを繰り返すこのデッキなら非常に強く使えるはず。なおダメランでも誘発する。ジャンドサクリファイスで腕を鳴らしたコルヴォルトがラクドス仕様で帰ってきたので、今後増えそうなアーキタイプとして注目したい。
グリースファング
これは仮説だが、4/5到達のポルクラノスが天使トークンを止められるため、パルヘリオンシュート1撃では沈まなくなった緑単信心はグリースファングとのダイヤグラム(相性差)が改善したのかもしれない。とはいえまだまだ墓地対策を怠れない時期が続きそうだ。
イニ影以降、リストが固定してきて新パーツが加わる余地は無さそうだ。
3ゲインが沁みるマッチアップはあるかもしれないが、脂牙を釣るだけなら未練残りに遠く及ばない。むしろ新しい別のデッキに居場所がありそうなカードな気がする。
人間
是非が問われたゴバカーンの侵攻が2枚採用されている。アグロの2マナ域は極めて重要かつ候補も数多ある中で、2マナのバトルについて乗り手は引き続き悩む必要がありそうだ。なぜならライバルが加わるからだ。
この新たなる熊。打点強化だけならサリアの副官が優先されるが、こちらは護法も付いてくる。サリアが3/1先制護法1になり、粗暴な聖戦士(表)に護法が付き、エーデリンのトークンが2/1になる、と聞くと強そうな気がしてくる。特にサリアと合わせて使われると単体除去で捌くデッキにとって厄介で、倒しても救出専門家で釣られるのがさらに面倒。本当にゴバカーン進行してる場合なのか?
多色の人間にも魅力的な逸材が。親父譲りの墓地対策に加えて、誰に似たのか無私の霊魂のように全体除去耐性が横並びの戦略と噛み合っている。親子で活躍させたいので構築力自慢のビルダー誰かオルゾフ人間とかアブザン人間とか作ってくれぇ!
セレズニア天使
1枚差しの領界渡りが特徴的なリスト。カンパニーやカイラの再建で出てこれる「天使」であり、ライブラリトップから唱えられればアドバンテージに繋げられる。
どのセットにも天使は収録されるので、都度アップデートの可能性が生まれるアーキタイプ。追加された天使は2体。まずは呪禁で有名なシガルダ、シャライと領界渡りを合わせた役割が持てるが、途轍もなく大きい3マナと4マナの壁を越えられるだろうか?
もう1人がこちら。こちらは逆に本体に呪禁を付けられる。3マナであり、ライフゲイン能力もデッキと噛み合っている。赤単を否定できそうな能力なのでBO1で検討できそう。絶望招来のようなカードが増えてくればBO3でもサイドに入れるか。
アゾリウスコントロール
他のデッキが大なり小なりアップデートを重ねても、直近のカードをほとんど使わず未だ現役で戦えるアゾコン。一度作るとずっと使い続けられる事もこのアーキが人気の理由かもしれない。
「テキストがシンプルなカードは強力」という金言に従えば強そうではあるが、正直誰相手に使うカードなのかイマイチ仮想敵を見つけらない。オーラや装備系デッキだろうか?そういったデッキが台頭した時思い出せるよう、ローグ等の他の青系デッキを使う人も頭の片隅に入れておきたい。
その他
大分弱くなったギャンブル。アーティファクトに限定された上でCMCは2倍に、それでいて得られた本体ダメージは雀の涙。グルールはわざわざ機体をサーチするようなコンボデッキではないし、手札を消費するデッキなので終盤引いても2マナ2点の本体火力に成り下がる。霊柩車とか墓地対策をサーチ出来るが、それならサーチ先を増やした方がいい。何か特定アーティファクトに依存するコンボデッキでなら出番あるかも?ナヒリさんありがとうございました。
最後に
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
執筆中の現在はプロツアーの真っ最中で、そちらが終わったら結果を踏まえてスタンダードの論点を書こうと思っています。今回順序が逆なのはそれが理由です。
本記事のヘッダーは新カード「道を開けよ」ですが、決戦後の大地を歩む二人がフォーマット(Explorer=探検者)を想起させる美しさがあり、公開日に一目見て「ここで使おう!」と決めていました。レアリティに相応しい、素晴らしいイラストですね。
エクスプローラー、いいフォーマットだと思うんです。流行ってほしいですし、私の記事が少しでもその一助になればとても幸いです。本当に大きな励みになりますので、良かったらスキ押したり、コメントやTwitter@steamgunnerovanへ感想頂けると嬉しいです。
それでは次回、スタンダードの論点(機械兵団の進軍:決戦の後に)でお会いしましょう!
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