見出し画像

タイムレスの論点(モダンホライゾン3)

先日40000Gぶっぱして対抗色フェッチランドを買い揃えた金欠、オーヴァンですよろしくお願いします!

普段はスタンダードエクスプローラー視点で新セットのレビュー記事(論点シリーズ)を書いています。興味のある方は是非フォローお願いします!

6/12(JST)、モダンホライゾン3(MH3)がMTGアリーナに実装されたことで、タイムレスの環境が大きく動きました!それに合わせて(大幅に出遅れてしまいましたが)今回初めてタイムレス記事を書き、私自身の知見を深めようと筆を執りました。どうぞ最後までお付き合いください!そしてタイムレスプレーヤーが増えれば嬉しいです!

まずはこれまでのタイムレス環境を振り返っていきましょう!


タイムレスの主要なデッキ

Omni-Tell

引用元

MH3前環境、タイムレスの頂点に君臨していたコンボデッキ。
《実物提示教育》(ショーテル)から《全知》を場に出し、以降すべての呪文を踏み倒す。その後「何やかんや色々して」《首謀者の収得》を探し出し、サイドボードから加えた《副陽の接近》を2回唱えてフィニッシュするので「3ターン目にショーテル通したらそのまま死んだ」が各地で頻発したものです。
スゥルタイ型が最もメジャー。「何やかんや色々して」の部分にはアリーナオリジナルカード《チーム結成》が採用されており、レガシーにさえ存在しない独自のデッキになっている。また《偉大なる統率者、アトラクサ》は首謀者の収得や副陽の接近を探す役割に加え、そのまま空から殴り倒すサブプランとしても優秀なカードのため4枚採用されます。

サイド後は打消しを《夏の帳》、ハンデスを《神聖な力線》、ラヴィニアや《乱動する渦》などの置物対策に《暗殺者の戦利品》、といった「対策の対策」で乗り越えてコンボ成立を目指します。

無警戒の相手にはほぼ勝つデッキのため、実物提示教育の禁止是非について運営は目を光らせていたようですが…

新たな対策カード

MH3から刺客が送られたようです。《攪乱のフルート》は《神髄の針》と同様の使い方ができるため、黒単(ネクロポーテンス)やYawg-Chord(ヨーグモス)相手に有効なサイドカードであると同時に、先置きすればOmni-Tellのコンボ始動を大幅に遅らせることができる「受け幅の広いサイドカード」。
一方《苛立たしいガラクタ》はドロー変換できるので無駄になりにくく、ルールスで使い回せるので惜しみなく4枚投入できるでしょう。後述するインカーネーションや《ミシュラのガラクタ》等、タイムレスの主要カードに良く刺さりそうです。

Domain Zoo

引用元

高打点生物・高火力効率を有するタイムレス最強のフェアデッキ。フェッチランドにより版図しやすく、《力線の束縛》や打消しもあるため見た目以上の器用さがあります。

動物園(zoo)の名に偽りなし

この動物園には猫が多いので、新戦力としてこの2枚に注目したい。オセロットは先手1ターン目に置かれて対処できなければ大変なことになる点でラガバンに匹敵する1マナクリーチャーになれるか。アジャニは《オークの弓使い》に耐えられるタフネス2で、相手としては除去をどこに当てるかが難しくなりそう。(裏面もデッキ戦略とよく噛み合うので、アジャニに除去を撃たざるを得ない気がする)
《虹色の収斂》もスペシャルゲスト枠で加わっているが《力線の束縛》と枠を争うことになりそう。

Titan Field

引用元

禁止実績のある《死者の原野》で大量のゾンビを並べるランプデッキ。土地故に対処が難しく、土地をサーチする《原始のタイタン》、タイタンをサーチする《自然の秩序》(オーダー)と、原野以外にも反則クラスの犯罪者たちがシナジーを形成している。オーダーやフェッチランド等のサーチカードが多いタイムレスでは《夢を引き裂く者、アショク》がサイドボードに取られやすい。

視野を広げる必要性、割と誰にでもある説

緑のピッチスペル《耕作の閃光》は《樹上の草食獣》《竹林の神》を餌にして早期に撃てる。オーダーにも餌が必要なのでバランスが難しいところでしょうか。
原野から無色マナが出ることを活かしてエルドラージを組み込む構成も考えられそうですが、欠色持ちはオーダーでサーチできない点に注意。そもそも原野が並んだらそれだけで勝ちうるのでエルドラージ達の恩恵はそれほどでもなさそう。

Grixis Shadow

引用元

サンダージャンクションの速報枠に《マナ吸収》が収録されたことで青が一気に強くなり、ルールスを相棒とした青黒コントロールが数を増やしました。グリクシス型はより早いクロックとして採用した《死の影》が、ライフが減りやすいタイムレス環境にマッチしています。

1マナのクロックに《ネザーゴイフ》を獲得。《ドラゴンの怒りの媒介者》(チャネラー)で墓地が肥えるので、タルモゴイフに劣らず中々のサイズに育つでしょう。脱出コストで墓地を追放するのがルールス戦略にどの程度影響するのか未知数ですが、ディグやトレクルの採用枚数もしっかり吟味する必要があるでしょう。他にも《超能力蛙》が採用候補にあがってきそうですね。
毒の濁流は《死儀礼のシャーマン》やオーク等、タイムレスを代表する1-2マナ生物をまとめて処理できる。タイムレスではあまり全体除去は採用されないが、欲しい場面は結構あります。全体除去の選択肢も多いので、メタをしっかり読んでいく必要があります。

その他

・Yawg-Chord(ヨーグモス医院):リアニ手段に《黄泉帰る悪夢》
・黒単:5枚目の《ネクロポーテンス》として《ネクロドミナンス》
・ベルチャー:モードを持つ両面カード(MDFC)各種
・マーフォーク:《海の先駆け》と《拒絶の閃光》
をそれぞれ獲得して強化されました。

長くなってしまいましたが、ここまでが今までのタイムレス環境のおさらいです。
本記事はここからが本番です、心の準備をお願いします。

新たに台頭するデッキ

タイムレス2.0 開幕!

BR Scam

引用元

《悲嘆》+《まだ死んでない》または《再活性》からから始まる悪夢のような1ターン目に耐えることがこれからのタイムレス環境です。慣れましょう、としか言えないのですが、暗黒の儀式からネクロポーテンスと言った動きにも慣れてきたのでおそらく大丈夫でしょう。
土地としてカウントできる《マラキールの再誕》や悲嘆のパワーが4になる(=5ターンクロック化する)《まだ死んでない》はリミテッドのように除去回避として使っても中々強い。腐る場面も相応にあるので、採用枚数はプレイヤーによって差が出そうな部分。
モダンを出禁になった《激情》はほぼ一方的な全体除去で、死儀礼のシャーマンやオークの弓使いは吹き飛ばされる。役割エンチャントが付いて4/4になろうものなら稲妻でも落とせなくなる上に戦闘でもまず死ななくなってしまう。スキャム側も息切れしやすいので、相手に解答をトップデックされる前に削り切れるか、蓋をするカードで固めたいところ。

オルゾフ型のスキャムデッキもある。こちらは《儚い存在》でブリンクするので、クロックのサイズは上がらない代わりに反復でおかわりが付いてきます。フィリアがオークや《巨大戦車の行商人》をブリンクするのは犯罪の臭いがします。そしてフィリア、ブリンクできる範囲が相当広く、相手ブロッカーを排除して殴られたりする。

Oko and Omnath

モダンではレンアンドオムナスと呼ばれるアーキタイプ。MH3では肝心のレンの方が来ませんでしたが、タイムレスでは《王冠泥棒、オーコ》が健在です。《孤独》や《激情》をキャストして《豆の木をのぼれ》ボーナスを頂くデッキ。《創造の座、オムナス》が想起コストとしても優秀。《虹色の収斂》はドメインよりコッチの方が入りそう。アンフェアなデッキの動きについて行けない、と言う意見もある

このパッケージよく見そう

むしろ荒野の再生みたいなデッキがやりそう。このパッケージ、青黒コントロールにいれても強そうだけどルールス相棒とどっちとるか難しそう。

Reanimate

財布に優しいアンコモンコンビ

《生き埋め》は《恐血鬼》や《孤光のフェニックス》を落とすデッキも作れそうです。MKMのスペシャルゲスト枠に収録された《犠牲》、こちらはアンコモンなので持ってない人は4枚作っておいて良さそう。オークのトークンを餌に《カザド・ドゥームのトロール》2体釣られたら吐きそう。
《外科的摘出》がクリティカルヒットするので、組むならサイドボードの動向に要注意ですね。

OTJ速報枠の《再活性》に続き、優秀な釣り竿がもう一本やってきました。
《黙示録、シェオルドレッド》のように立ってるだけのクリーチャーや《アスフォデルの灰色商人》のように出たら仕事をほぼ終えたクリーチャーなら-1カウンターも気になりませんね。
どこもかしこも《死儀礼のシャーマン》が跋扈している環境ですが、緑マナが揃わないタイミングは結構あります。釣りましょう。

Boros Energy

財布に優しいアンコモンコンビ2

MH3実装直後、モダンと同様に数を増やしたアーキタイプ。1ターン目に置きたい《魂の導き手》はオークで落とせない《魂の管理人》+《光輝王の野心家》と言っても過言ではなく、放置できない優秀なクリーチャー。エネルギーシナジーを活かすこのデッキなら《色めき立つ猛竜》は《荒々しい財宝略奪者》以上の働きができる。取り回しのいい軽量火力《電気放出》、意外と場持ちの良い追放除去《静牢》、全体除去に《空の怒り》まで揃っていて隙が無い。完成系では《不安定な護符》が抜けそうな気がする・・・

flame+rage

極めつけはこちらのフィニッシャー。ダメージもゲインも3点が大きく、一瞬でライフ差をひっくり返すパワーがあります。当然モダンで活躍していますが、タイムレスにおいても、ルールスを諦めてでも使う価値がありそうです。
ボロスエネルギーの対策カードとして《陽光浄化者》が注目されているあたり、このデッキのポテンシャルが伺えます。

最後に1枚

モダンではルビーストームを生み出している。アリーナに魔力変が無いので再現は難しそう。青赤にして「ラル&バラル」というデッキ名だけ考えてありますが、中身は何も思いつきません。。。

最後に

タイムレスの大会宣伝です。

迫真MTG部

いつもお世話になっているSB36さんが主宰するタイムレス大会、次回は6/28(金)に開催です。私はここでタイムレスの勉強をさせて頂いています。タイムレスに興味のある方、新しいデッキを作った方、ランク戦に飽きた腕自慢も大歓迎です!

第2回檸檬杯

商品のシーバスリーガル、お高いウィスキーだそうです

迫真MTG部の翌日土曜日は永廻檸檬さん主催の商品付きタイムレス大会が開催されます!今年1月、ジャンドが優勝した前回大会から数多くの犯罪者が新たに加わっていますので、見る方も出る方も楽しめる大会になるのは間違いないと思います。だったら出ないと損ですよね!?

最後に、本稿執筆にあたり参考にしたnoteのご紹介です。まだまだ拙い文章表現ですが、不明な点やご意見ご感想など、コメントやTwitter@steamgunnerovanまで頂けますと嬉しいです。本記事からタイムレスの情報がたくさんのプレイヤーに届くことを祈っています!

次回は来月7月、ブルームバロウでお会いしましょう!

[タイムレスの論点] はファンコンテンツ・ポリシーに沿った非公式のファンコンテンツです。ウィザーズ社の認可/許諾は得ていません。題材の一部に、ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社の財産を含んでいます。©Wizards of the Coast LLC.

出典

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?