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教員を辞めます。「教育」がしたいから。【高校教員のひとりごと】

新卒から続けてきた学校教員を辞めることが決まった。
元々「教育」が非常に好きで、どう考えても教育の最前線である「学校」という現場を離れることは非常に葛藤もあったが、ここで一区切りである。

とはいえ、教員生活は非常に楽しいものであった。もちろん日々の関わりもそうだが、元々塾業界で働いていたこともあり、学校という教育システムは感動であった。

塾にいた頃は、やはりマネタイズが大きな壁として立ちはだかっていた。私がいた塾はかなり先進的であり、勉強だけでなくキャリア教育にも強く力を入れており、生徒のために熱い思いを持った講師が集まっていた。ただ、どうしても際限なくサービスを提供することは難しく、授業を受講してもらって費用を払ってもらわねば存続は難しかった。ちょっとした添削も費用設定をし、上限を設けざるを得ず、ある1人へのサービス過多は不平等を生み、崩壊を招いてしまう。当たり前といえば当たり前の話である。

しかし、その点学校は「教育」が無限にできるのである。授業を受けることができるのはもちろんのこと、授業のことも将来のことも教員へ質問をしてくれれば当然のように回答ができるのである。言うなれば「教育」のサブスクリプションである。
今まで自身もこのサブスクリプションの環境下にいたことを改めて感じ、学校の可能性を大きく感じることができた。

ではなぜそのような環境を辞めることになったかといえば、圧倒的な変化の速度の遅さである。AIを始めとして、環境の変化が目まぐるしい現在、変化の速度が遅いことは致命的である。上述のサブスクリプションの環境と表裏一体であるが競争が存在しない。生徒は所属している高校を辞めることは基本的にないため、より良い教育を作らなくても良いのである。

加えて、多くの生徒は学校の教育に見切りをつけ受験勉強や日々の学習も塾に委託をしている状況である。
本来、学校は勉強に限らず、多様な事柄を学び成長するための場所であるにも関わらず、勉強しかできない場所と見られ、その質も低い場所として見切られてしまっているのである。

自分自身も変化を続けなければ、変化の多い社会に生徒を送り出せるはずはない。これからの時代の教育をもっとしていくために、ここで一区切りである。

さてこれから頑張るぞ!

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