九州寿司虎 by Tora。円安による経営圧迫から事業再生した回転寿司店の成長戦略とは/ supported by Stayway
「九州寿司虎 by Tora」は2019年9月にオープンした株式会社Aburi Tora Japanが運営する回転寿司寿司レストラン。
美味しいお寿司=高級の常識をテクノロジーで打ち砕く
「良質なホンモノのお寿司は高い」
この常識に疑問を呈し、人間とテクノロジーの力で変えることを目指して「九州寿司虎by Tora」はスタート。
お寿司の質の追求には最新技術を活用し、コストを抑え効率性を高めながらも、食体験の質の追求には技術では代用できない、人が持つホスピタリティを惜しまない。
そんな技術と人間が融合した新しい回転寿司レストランが「九州寿司虎 by Tora」。
しかし、コロナと円安により経営が悪化。
危機を乗り越えるための解決策として最新の冷蔵装置の購入を検討。
高価な導入コストから補助金の申請を考え、Staywayの補助金クラウドサービスを利用し、見事採択されました。
今回は、「九州寿司虎 by Tora」を経営する「九州寿司 寿司虎 Aburi Sushi TORA」の財務部長・上橋さんにインタビューし、補助金申請に至った経営の苦労と、経営危機を乗り越えた今後のビジョンをお伺いしました。
円安とコロナによる経営打撃
上橋さん:
2019年9月にオープンしてすぐ、「九州寿司虎by Tora」は経営危機に陥りました。
原因は、急激な円安と新型コロナウイルス感染拡大です。
急激な円安による単価と減価率の上昇
輸入食材が約50%を占める回転寿司業界において、昨今の急激な円安による仕入単価の上昇や廃棄ロスによる減価率が大きく上昇。
仕入れコストを抑えるため、卸売業者への価格交渉を行い、廃棄ロスを少なくするために売上に応じた仕入量の適正化を図ってきました。
人件費については、生産効率を上げるために作業マニュアルの見直しや、改善をおこなってきましたが、人的能力には限界があり安定生産が難しく、抜本的な機械化が必要でした。
原料費・人件費による経営圧迫
さらに2019年9月開業の翌年から新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、売上・営業利益ともに想定以上に苦戦、2020年、21年と大幅に赤字となりました。
2021年の終わり頃から、徐々に店舗のコンセプトが認知、ブランド化してきたことで、翌年2月には営業利益を約400万円確保。しかし、売上は上昇傾向ですが、最近の原料費や人件費等の上昇の影響を我がレストランも受け、同年9月には営業赤字が見込まれる経営状況でした。
この状況からいかに脱却するか。
より鮮度の高い商品の提供を実現し、売上の上昇に加え原価の安定を図ることも重要だと考えました。鮮度の高い商品を提供するには、さらにネタの品質を高めるため、賞味期限を長くする新たな生産方式が必要でした。そこで、思いついたのが冷蔵装置の導入です。
冷蔵装置が経営危機脱却の鍵。
弊社が導入したのは、食材の熟成に特化した「X -charge」という食品熱交換装置。
以前から、より鮮度が高く品質の良い商品を提供したいと考えていたため、最新の冷蔵装置は常に探し続けていましたが、これほど高性能な冷蔵装置を見つけたのは他になく、導入するなら「今だ!」と思いました。
しかし、費用は1500万円と高額。
そんな中、事業再構築補助金の申請をしていた知り合いの会社に金銭面の負担を相談したところ、補助金クラウドを紹介していただき、「ものづくり補助金」を申請することになりました。
補助金申請の課題
補助金申請にあたり、時間的に余裕がない中で、難易度の高い申請書類を作成することが大きなハードルでした。
ネットや友人の口コミによると「ものづくり補助金」は採択される難易度が高い補助金ということ。単なる設備の更新・追加では選ばれず、画期性、革新性が必要となります。
ものづくり補助金の申請に必要な事業計画書は書き方に指定がありません。その分、逆に裁量が申請する企業側に任せられているので、審査員に伝わりやすい書類を自力で作成しなければなりません。
しかし、ものづくり補助金に申請するのは初めてだし、どのように書けば審査員に伝わるか、どんな採択要件か分からない中、事業計画書の作成は非常に困難で、途方もない作業のように感じます。
さらに、冷蔵装置の導入に間に合わせて申請する時間的制約もあり、そのような理由でプロの力に頼ることにしました。
サポートを依頼したStaywayの補助金クラウドの3つの魅力
--補助金クラウドを選んだ理由はありますか。
上橋さん:多様な補助金申請サポート機関が存在するなか、Staywayの補助金クラウドを選んだ理由は3つの魅力。
サポート機関によっては「プロ」と謳いながら、多額な手数料で、期待する結果を得られない機関や十分なサポートを受けられない期間など悪質な機関もあります。
どの機関に頼るか慎重な中で、この3つのポイントからサービスの信頼性を感じ、依頼を決意しました。
担当者が随時連絡をとってくださり、時間的に余裕がなく自分ができないところをカバーしてくれたりと手厚いサポートがあり、スムーズに書類を作成、結果無事にものづくり補助金に採択されました。
新商品の研究・開発
--経営危機を乗り越えた今何に取り組んでいますか?
上橋さん:現在は最新の冷蔵装置を導入し、廃棄ロスを削減、オペレーションを効率化できただけでなく、新商品の研究・開発を試行錯誤しながら取り組んでいます。
最新の冷蔵装置を導入したことで、賞味期限の長い冷凍に近い新商品を開発でき、より鮮度の高い商品の提供ができるようになりました。これは売上の上昇だけじゃなく、原価の安定にもつながるのではと。
5,6月には大々的に店舗のタッチパネルやメニューを更新する予定です!(インタビューは4月)
お金のことを気にしなくて良くなったことで、お客さまに喜んでもらえる商品や食体験を提供することにフォーカスしてよりアグレッシブに業務に取り組むことができています。
編集後記
ものづくり補助金により最新冷蔵装置を導入し、経営赤字の原因を解決しただけでなく、より新しい商品の開発も実現した「九州寿司虎 by Tora」。
コロナ規制が緩和され、街中では外国人観光客も目立つようになりました。
日本食の代名詞とも言える「寿司」の人気は高まっています。
その中で高品質なお寿司を安く、またテクノロジーを活用した近未来的な雰囲気を漂う「九州寿司虎by Tora」の魅力はより一層増していくでしょう。
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