自分に自信のない若者たちへ贈る言葉

自分に自信のない若者。

かつて私がそうだった。

人は１人として同じ人生を生きるわけではないので私が成功したからあなたも成功するとは言い切れない。

それでもそんな自信のない若者たちへ私が話せることがあるとしたら。

容姿がいいと本当に得なの？

顔が可愛くて声が可愛くてしぐさが可愛い子。

当然モテる。沢山異性が寄ってくる。

10代で騙されて幸せから遠のいた生活を送っている人。

ほぼ全員美人。

少し年上で包容力がありそうな男性に言い寄られて何だか分からないまま付き合ってあっという間に妊娠して子供が出来て捨てられる。

私の周りにはそんな美人たちが何人かいる。

活躍の場を間違えなければモデルにでもなれただろう子たち。

美人じゃないとまずその難から逃れられる。

許容のハードルが低くなる。

可愛い子は付き合う最初がそもそもMAX。

そこからはマイナス方式に切り替わる。

可愛いけどちょっとガサツだなとかワガママだなとか性格悪いなとか。

顔がイマイチで付き合う場合はもっと別の魅力を感じてもらえる場合が多い。

その魅力は見た目ではないので長続きする確率が高い。

私の場合は小悪魔タイプが好きな男性ばかりだった。

夫はよく言う。「お前みたいなヤツとずっと一緒にいられるのは俺だけだよ」

確かに！いや失礼だろ。

私の何がそんなに魅力的だったのだろう。

小悪魔タイプらしい。ツンデレとも言われる。

そんな気は全くなかったが持って生まれた性格がそうさせたようだ。

かつて職場で私を気に入ってくれた男性がいた。

お互い既婚なので付き合うとかいうことではなくご飯を食べに行ったりする程度。

夫には最初からその男性の存在は話していたし夫は自信家なので全く気にしていなかった

「メシ？おう行ってこい」程度。

男性の前で私は普通に夫の話をしていた。

ある日夫と男性が会う機会があった。

男性は後日私のことを「ツンデレ具合が絶妙」と評していた。

私が普段男性に接する態度と夫に接する態度が全く違ったらしい。

私は無意識だったがそういう風に私の内面を評価してくれる人しか私の周りには集まって来ない。

なぜなら美人ではないから。

美人は最初顔から入ってくるため内面を見てくれる人は集まりづらい。

結果「美人だから付き合ったのに…」などという不名誉な評価をされた挙句「思っていたのと違った」などと勝手に烙印を押され終了してしまうことが美人ではない人より格段に多い。

私の親友は超美人だ。

可愛いし甘え上手だし男性だったらイチコロだと私は思う。

でも夫はそうは見えないらしい。

確かに可愛いけれどとにかく重い。縋りつかれるのがうっとうしい。

もちろんそれは夫相手に重かったりうっとうしかったりすることではなく上手く行かなかった親友の恋愛を聞いた夫の感想だ。

実際親友は付き合うという最初の一歩には事欠かないけれどなんか上手く行かないことが私とは桁違いに多いのだった。

あーそうか。私は相手にアピールするのが苦手だし一匹狼を気取ってしまうため縋りつかれるという感覚を相手に与えることはない。

どちらかというと高飛車な態度を普段は取ってしまう。

でも実際は違う。ほんのたまに本当に一瞬だけ「あなたがいないと」という弱気を見せてしまうことがある。

夫にはそこがいいようだ。

可愛くていつもピッタリ寄り添ってくる子は自分とは合わないとのこと。

もっとも私は意識的に小悪魔を気取っている訳でもなければツンデレを計算している訳でもない。そこは私の生まれ持った気質ということになる。

そういう内面をちゃんと見てくれる男性に出会える確率は美人より不美人の方が圧倒的に多いという事実。

親友は何度も失敗を繰り返しつつ今やっと幸せを掴みかけている。まだ数年だからこれからどうなるか未知の部分も多いし子供も小さくて大変そうだ。

同い年の私は今年結婚して26年。子供も大学生で自分の時間をまた持てるようになった。

容姿では完全に不利だった私の方が結果的に近道が出来たというお話。

何か一つに的を絞る

友達沢山欲しい。幸せな結婚生活を送りたい。充実した仕事人生を手に入れたい。

願うことはもちろん自由だが自分に自信がない人はどれか一つに一生懸命になった方がいい。

私は「幸せな結婚生活を送りたい」が最優先だったため友達は少ないし仕事はお世辞にも充実しているとは言い難い。お給料だって少ない。

それでも自分が幸せに満足に暮らせているのは最優先事項が叶ったからだ。

私はコミュニケーション能力が低いので自分から友達を沢山作るのは不可能だった。

逆にコミュニケーション能力が低いが為に集まってくる人たちはコミュニケーション能力が高い人ばかり。

ふと見渡すと私の周りの友人はほぼ全員始まりが「友人の友人」

つまり自身の力で友達になった人はほとんどおらず親友なり元カレなり夫なりの周りにいた人がいつの間にか自分とも友人になっているという結果。

親友はそんな私が逆にうらやましかったらしい。

自分では何一つ努力もしていないのにいつの間にか友人が増えるという結果。

親友は親友で顔から入られることが多かった為始めはすぐに友達になれるのだがそこから距離が縮まることが少なく悩んでいたようだ。

いつの間にか親友の知らないところで私が親友の友達と仲良くしているという嫉妬もしていたと大人になってから話してくれた。

顔が良くて甘え上手な私にしてみたらパーフェクトに見える親友にも実は色んな悩みや葛藤があったのだなとその時初めて知ったっけ。

幸せな結婚生活と充実した仕事人生を両方手に入れるのは実は結構大変だ。

迫りくる色んな障害を乗り越える努力は一握りの人に与えられた特権で自分に自信がない人は双方を上手く操る力に欠けている場合が多い。

仕事に関しては私に助言できることは何もないが邁進していいポジションを勝ち取りお金に不自由なく過ごせるのであれば幸せな結婚生活がなくともある程度満ち足りた人生を送れるのではないかと想像する。

現在はSNSのみの付き合いをしている中学時代の同級生がいる。

最終学歴院卒。才色兼備。チャレンジ精神旺盛。

会社員だった時期もあったと思うが現在フリーランス。

彼女は独身だ。何度かチャンスはあったが気付いたら失っていたと。

それでも彼女はSNSの中で輝いている。多分実際会っても輝いていると思う。

結婚生活に興味がない人は仕事人生に賭けてみるのもよいかもしれない。

両方を一度に追い求めてどちらも手に入れることは無理でもどちらかが叶えばそれで満足と自身の満足度のハードルを下げる。

それが出来るのは自分に自信がない人の方が絶対に得意だ。

自信がある人はどれもこれも叶うはずと一度に沢山を追い求め気づくと二兎を追う者は一兎をも得ずになる可能性が私たちより格段に高い。

私はすごく狭いコミュニティの中で小さな人生を送って来たので様々な事象について語ることは出来ない。

でも少なくともこの2つについては私は成功したと言えると思う。

渦中にいる時は成功実感が少なくともある程度歳を重ねると分かる。

何十年か経ってふと振り返った時にあなたにも成功したという体験が出来てればよいなと願う。