WEEK 27【アアルト大学】交換留学三行日記週間まとめ
2023年8月28日から1年間、アアルト大学への交換留学をしている、東北大学工学部3年の学生です。
トビタテ留学JAPAN15期イノベーターコースに採用されています。
専攻の宇宙工学を軸として、専門知識と社会を繋げるためのもう一つの軸を作るべく、起業文化も盛んな国フィンランドの中でもイノベーションが生まれるアアルト大学に留学することを決めました。
現在は、チームで取り組むプロジェクト型の授業を中心として、機械工学の授業では実際に手を動かして学んだ知識を実践したり、アントレプレナーシップの授業で学んだことは、僕がリーダーを務めるプロジェクト『LIFT』に活かしたりしています。
また、11/30-12/01の期間、ヘルシンキで開催されている、ヨーロッパ最大級のスタートアップイベント『SLUSH』のボランティアスタッフも務めました。SLUSHは学生によって運営されているのが特徴。今年のslushは13,000人の参加者、5,000社ものスタートアップ、3,000人の投資家、300社のメディアが集まり、1300人のボランティアがこれを支えます。
このnoteでは、instagramとFacebookで書いている毎日の三行日記の今週分をまとめています。少し付け足しているところもあります。インスタでは毎日の投稿に適当な曲をつけているので、そちらもよければフォローお願いします!
日記は、内容の充実度よりも、継続することのほうが重要だと考えています。写真も、いっぱい撮った日でも全然撮らなかった日でも載せる枚数は必ず3枚に絞ってみました。自分のアウトプットとしての目的が主ですが、興味があればご覧ください。
気力が出てきたら英語版にも挑戦してみるつもりです!
→2月20日から英語版も書き始めました!Noteには書かない予定ですが、先述のインスタやフェイスブックでは英語版も書いています。もし海外のnoteのようなプラットフォームをご存知の方がいたら教えてください!🙇♂️
【2024年の抱負🐲】
失敗を褒める。毎日どんなことでもいいから失敗する。
計画性をもって挑戦して失敗する。
現在受講中の授業・採択プロジェクト
【NEW!】 Advanced Manufacturing : 3Dプリンティングやレーザーカッティングの技術を学び、実践としてグループで何かを作る授業。3Dモデリングとかをやりたくて取った。親友と同じグループなので楽しい。
【NEW!】 Startup Experience :こちらもその名の通り、スタートアップの立ち上げから運営を経験する授業。シラバスによると、「起業の基本を学び、ユーザー中心のデザイン、ビジネス倫理、持続可能性、機会発見、ビジネスモデル構築、チームワーク、プレゼン、財務、マーケティングなどを習得」できるそう。9単位とかなり重いけれど、この授業も自分が学びたい内容だし楽しみなので頑張りたい!チームのリーダーにも立候補し、4人のチームを引っ張る役目になりました!ちなみにこれはアアルト大学のマイナー「Aalto Ventures Program minor」の一つです!インスタもやっているくらい、異色なマイナーです。
【NEW!】Starting Up:オンデマンド授業。KIUASというアクセラレータが一般向けにも公開しているオンラインの授業。起業に必要な要素を学べる授業。多分。東北大のMAKOTOラーニングに近いと思われる。
Product Development Project(PDP):企業が与える課題に対し、10名ほどのチームで取り組む1年間の授業。アアルト大学の授業の一番の目玉と言っていいぐらいの大規模な授業。各チームに€10,000 (約160万円) の予算が与えられ、終了後には10~15ETC(15~30単位!)を得ることができる。僕ののチームは、woamy というアアルト大学発スタートアップが開発している生分解性素材に反発力を持たせ、靴のインソールを開発して新たな販売経路を作ることである。
Design thinking and creativity for innovation:デザイン思考についての授業(おそらく)。オンデマンド授業なのでなかなか進んでいないのが現状。今期こそは定期的にやる。
【DONE】Mechatronics Basics:メカトロニクス(電子工学+機械工学:センサ・モータ、制御とか)の基礎知識を学ぶ授業。唯一のただ話を聞くだけの講義。週2回2時間の授業に加えて、シミュレーションソフトを用いた激重課題がある。僕が取っている授業の中で唯一の午前中の授業。最近出席者が減ってきた気がする。原理は理解できるけどシミュレーションを一から作るとなると難しい。初めての英語でのテストもこれだった。
【DONE】Product Analysis:一つの製品をいろんな角度から分析する授業。僕のチームではふれるところが布になっているマウスを分析している。パッケージを観察したり、ペルソナを設定してそれに合う人にインタビューしたり、分解して原価を調べてみたり、といろいろ。金曜日の最後の授業なので途中で抜ける人がいがち。
【DONE】Opportunity Prototyping:ViP(Vision in Product Design)アプローチという手法を用いて2030年の未来を予測・開拓する授業。ViP Approachとは、既存の製品を分析し、その製品がもたらす背景を読み取るところから始まる。今度新しいものを開発するときはその逆で、創り上げたい文化とか文脈から考えて、それをもたらす製品にする。なかなか面白かったが、教授の発音が自分にとっては聞き取りにくかった。
【DONE】 Prototyping for Innovation :その名の通り、プロトタイピングの手法を学ぶ授業。理論を学んでその後実践することまで含まれている。例えばそのプロダクトを使う課程を4コマ漫画見ないな感じで書いたり、レゴを使って試してみたりするのがプロトタイピング。個人的には、これが受けたかったんだ!!っていう内容の授業。授業中はグループワークがメインだけど、Assignmentは個人なのもありがたい。
【DONE】Aalto Digital Creatives program:授業ではなく、プレインキュベーションプログラムのようなもの。起業前・起業したての人が参加するプログラムで、2週間に1回ぐらい起業に必要な知識についてのレクチャーがある。また、ネットワーキングイベントや "クリエイティブ" に関わる講演も開催している。1on1ミーティングもあり、とても助かってます。
2/25(182日目)
・今日はブリュッセル市立博物館に行った!昨日の市庁舎の真向かい。ブリュッセルやベルギーの歴史は全然知らなかったので、昨日のツアーも合わせて勉強になった。そのあとは隣にあったGodiva やMary でチョコレートを買ったり食べたりした!
・またまたワッフルを食べ、ちょっと買い物をしてホステルをチェックアウト。早めに帰りのバス停に行った。帰りの便は行きの深夜のやつと違いちゃんとしたバスでちゃんとした運転手で安心。帰りに景色を見ながら一緒に旅行してきた先輩と話しながら3時間バスに揺られてアムステルダムに到着した。途中、ベルギーの中でも風力発電を見つけた。
・名残惜しくもアムステルダムの駅で先輩と別れ、空港に行き、スウェーデンの空港に到着。明日朝にヘルシンキに帰ります。この3日間、ヘルシンキでは良くも悪くも見れない景色や味わえない空気感にたくさん触れることができた。10月にパリとかに行った時もそうだけど、改めてフィンランドが好きになった気がする。
2/26(183日目)
・朝まで空港で過ごした。やっぱり夜は寒くなる。温まるために開店と同時にコーヒーを買った。
・無事にヘルシンキに着いた!やっぱり知ってる場所で知ってる乗り物だと安心する。なぜか食欲が出てチャイラテとシナモンパンを買ったけど、別に要らなかったかも
・帰ってきてホストファミリーにもお土産を渡した!ちょっとゆっくりしたあとミーティング。全然頭が回らなかった。そのあとはStartup Experience の話し合いをする予定だったが、流石に身体が無理だと言っていたのでオンラインにした。と言っても結局誰も協力してくれず、1人でやり切った。
2/27(184日目)
・新しい授業!3dプリンティングとレーザーカッティングの授業。友達と一緒に受けるので楽しみ!
・夜はAaltoesのイベント。いま走ってる起業支援の学生によるプロジェクトの紹介があった
・特に1年生とかで、つい先週始めたばかり、という人もいてびっくり!いろんな人にモチベをきいたんだけど、自分も学びたいから、自分がそういう機会があればいいなと思ったからプロジェクトを立てた、と言っていた。
2/28(185日目)
・Startup Experience の授業。チームごとの発表があった。ただチーム内の話し合い不足で各々で捉えている課題と解決策がバラバラだった。来週からちゃんとミーティングしてそろえよう
・PDPのワークでは、今までの実験の結果をもとに新しくプロトタイプを作る話し合いをした。
・そしていまはオウルに向けて電車に乗ってるところ。長い。
2/29(186日目)
・オウルに到着!オウルに来た目的は、Polar Bear Pitchingという、氷の張った海の中にいる間だけピッチができるというイベント。2014年から開催されており、コロナによる5年の休止期間ののち、久しぶりに再開された。オウルに到着後は散歩したりカフェ行ったりして時間を潰し、お部屋を貸してくれるじゅんさんとお話し、Ice Tech Summit の会場に昼ごはんを食べに行った。みんな初めましてだったんだけど、勇気を出して空いていた席に行った。そうしたらそのテーブルにいた方は投資家で、しかも第一回のPolar Bear Pitch でピッチをしたこのとある人だった!肝心の名前を聞き忘れてしまったが、お話しできてよかった。特に、行政や投資家によるお金の支援は必ずしも良いこととは限らず、ユーザーからお金を得るのが一番よい、という考えに納得した。
・その後ちょっとサミットのトークを聞いて、OuluES のイベントに参加。Polar Bear Pitchingのサイドイベントである。こっちも積極的に話しかけることを心がけた。イベントの前半は、このPBP(Polar Bear Pitching) の考案者かつ現役で携わってる方のお話を聞いた。とにかくやってみること、考えるんじゃなく、使える手段で試してみることが大事、という話だった。そもそものPBPの始まりは、オウルの冬に人を呼べないかと考えたこと。その後、人を集めることとどのくらいの人が来るのかを確かめるためにslushでホッキョクグマの着ぐるみを着て徘徊したそう(ブースを買う金もなかったため)。その後のイベントもまあまあって感じで、サンドイッチを何個も食べた。
・18時からがようやく本番。昼間は少し暖かかかったけど、夜になると寒くなってきた。氷水(海)の中に入ってる間だけピッチができる、というルール。短いところは1分半、長いところは3〜4分くらい話してた!そしてなんと10チーム中日本企業が2社、そのうちの一社は上位3社に選ばれてた!しかもその企業は、サテライトイベントの北海道で開催されたイベントの優勝者。どれだけ寒い場所でも滑舌良く英語を話せるか、スライドも使えないのでどれだけ簡潔な言葉で課題と解決策をイメージさせるかが勝負だと感じた。入賞した日本企業の方にお話を伺ったところ、何回も冷たい水に入って練習したそう。10チームの中でも特に、落ち着いて説明しており、発表もとても分かりやすかった。もう一つの日本企業も、ヌンチャクを使って日本のイメージをつけたり、被り物でアピールしていたりしていたのが好きだった。話題の間を空けることや、短い時間で伝える力が鍛えられるので、PBPでめちゃいいプレゼンができたらどんな環境でもうまい(効果的な)ピッチができそう。
3/1(187日目)
・今日はPBP の最後のサイドイベント、Japan Icebreaking Hoursに参加した!日本企業がヨーロッパ、特にフィンランドとの協働に向けてピッチをして、その後にネットワーキングをするという形。日本企業が海外に向けてピッチをするのを、海外で見るという機会はなかなかない。ピッチを聞いて、ターゲットに合わせて言いたいこと・見せるものを絞ること、ネットワーキングで繋がりたい人を絞ること、そしてつかみが大事だと感じた。一番印象に残っているつかみは、フィンランド語で自己紹介していた方だった。すごい。英語でピッチする機会をできるだけたくさん持つこと、そしてそれを自分で見返すことは僕がいまできることだ。
・その後は前にオウルに来た時にもお世話になった方とおしゃれカフェでお話しした!この前に来たのが10月末だったので、あれから4ヶ月ぐらい経って変わった考えとかを話せた。また今度オウルで面白いイベントに面白い形で関わるそうなので応援してます!
・夜には、この2日間部屋にも泊まらせてもらったり色んな人と繋いでもらったりしたじゅんさんたちとバーに行った!オウルで有名なクラフトビールバーでめっちゃオシャレだった。図々しくも飲み比べビールも奢ってもらった!頭が上がらない。こうやって遠くに来て会える人がいるのはとてもありがたい。また来ます!!
3/2(188日目)
・ただいまヘルシンキ!!列車は姿勢が決まらず全然寝れなかった
・ネコちゃんただいま!!今日から新しい部屋にお引越ししました。ちょっと広い部屋だし、夏はベランダにも出られそうなので心機一転頑張ります!!
・ヘルシンキでインターンをしていた方がそろそろ日本に帰ってしまうので、お下がりをいただいた!!米、パスタ、日本の調味料、ファブリーズ的なやつなど、本当にありがたいです!!
おわり
今週はブリュッセルから帰ってきて、ちょっと大学に戻ってきた後オウルに行った週でした。
Polar Bear Pitchingは、仙台のコワーキングスペースでインターンをしていた頃に、前回のイベントに出場した起業家の方から教えてもらい行きたいと思っていたイベントでした。フィンランドの冬の氷が張った海に入っている間だけピッチができる、というシステムがめっちゃ面白いと思いずっと来たかったです。普通のピッチは時間制限が決まっていて、その制限に納めないといけないけど、このイベントは逆。OuluESのイベントで考案者も言っていたけれど、SlushといいPBPといい、マイナスなことが多いフィンランドの冬の特徴を活かしたとてもクレイジーなイベントでした。
PBPのもう一つの特徴は、学生が比較的多かったことです。Slushと比べて規模が小さいからかもしれませんが、ボランティアや僕のような観覧者など、学生が思ったより多くいたのが印象的でした。だからこそ、学生の間で刺激を受け合ったり、情報交換をしあったりできたのがとても貴重な経験でした。
気づいたらもう3月になり、気温も上がり、日も長くなってました。授業も実践なものが多くなってきています。のこり半分を切った留学も、思い切り楽しみ学んでいきたいと思います。
ここまで読んでくださった方、ありがとうございました!Kiitos!
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