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バレーボールの新プロリーグ・LOVBとは

LOVB って何?

日本では来季から S-V.League が発足しますが、アメリカでも新リーグ発足に向けた動きがあるようです。その名も League One Volleyball (LOVB)。実は2年前から動いているようなのですが、全然知らなかった…あまり情報がないので調べてみることにしました。

読み方は「ラブ」

愛を意味する Love と同じ発音とのこと。

24-25シーズンから

パリオリンピック直後の2024年11月にプレシーズンマッチをスタートさせるようです。日本の S-V.League と全く同じタイミングです。

女子リーグのみ

女子アメリカ代表は東京オリンピックで金メダルを取りましたし、そこから国内を盛り上げようと準備して、ついに、という感じでしょうか。パリオリンピックの成績次第では一気に盛り上がるかもしれません。男子の方はというと、育成クラブのみ参加しているみたいです。競技人口は増えてきているとのことで、当面はなさそうですが、いずれは男子リーグもできたらいいな、という感じでしょうか。

完全プロチーム

日本の S-V.League では、結局完全プロ化を見送ることになりましたが、米国 LOVB は完全プロでスタートするようです。選手の年俸はどれくらいなんでしょうか?気になります。

フルシーズン開催

アメリカは大学バレーが人気ですがフルシーズン開催のプロリーグはなく、大学を卒業した選手は海外のリーグに行くしかない状況でした (既存のリーグは10-11月の2ヶ月(5週)の短期リーグ)。米国バレーボール協会会長の以下のコメントから、LOVB がアメリカ・バレーボール界の念願であったことがわかります。

Currently, most of the top U.S. players compete in leagues overseas for up to seven months a year; away from their families, friends and the American audience. We look forward to watching U.S. players compete with LOVB on their home turf and seeing the impact that this league will have on volleyball’s popularity.
(現在、アメリカのトップ選手のほとんどは、家族・友人・ファンと7ヶ月も離れ、海外のリーグに参戦している。LOVB では母国の選手たちの戦いを地元で見ることができる!これはアメリカバレーボール界に衝撃を与えるはずだ) 著者拙訳

Jamie Davis, USA Volleyball President and CEO

日本のVリーグでもアメリカ国籍の選手が多くプレーしていますが、もしこの完全プロリーグである LOVB が盛り上がってくると、良い選手が日本に来てくれなくなるかもしれません。また今いるアメリカ人選手は帰っちゃうかもしれません。特に S-V.League は外国人枠を撤廃したインターナショナルなリーグを目指しているので、影響は小さくなさそうです。むしろ日本の選手がアメリカに行く、なんてこともあるかもしれません。

実は競合も?

念願のアメリカ初のプロリーグ結成かと思いきや、Pro Volleyball Federation (PVF) というリーグが 2024年開幕とのこと。こちらちょっとわからないのでまた調べてみるかもです。

(2023/12/17 追記) 調べてみました

育成に注力

トップリーグと育成クラブを紐付け、選手と指導者を育てていくことを理念に掲げています。育成にも力を入れる点は S-V.League と同じですが、トップチーム直下の育成部門を重視する S-V とは異なり、こちらは各クラブというよりはリーグとして各地域の育成クラブと連携するという形のようです。すでに21州1100以上のチームを含む43のネットワークを構築したとのこと。トップリーグより先に育成クラブネットワークが動いているというのがユニークですね。

資金調達も順調

現在までに5200万ドル以上の資金を調達できているようです。元アスリートなどの個人投資家が多く、半数が女性とのこと。最近は女子スポーツがビジネスとして注目されるようになってきていていますが、今後どこまで大きくなるか注目ですね。

まずは6チームで開幕

まだ実体のないチームですが、24-25シーズンからの開始を目指して6チームが結成されています。他のリーグがシーズン中ですので完全にチームを組織することはできていませんが、各チームの顔となる選手が発表されています。

アトランタ

🇺🇸 ケルシー・ロビンソン

トヨタ車体でのプレーが記憶に新しいアメリカ代表OH。現在はイタリア・セリエAで首位を走るイモコ・コネリアーノに所属。

🇧🇷 ファビアナ・クラウジノ

こちらも日本(久光)でプレー経験のあるブラジル代表MB。現在はブラジルの強豪クラブ・オザスコに所属。

オースティン

🇺🇸 カーリー・ロイド

トルコやイタリアでプレー経験

ヒューストン

🇺🇸 ジョーダン・トンプソン

アメリカ代表OP。東京オリンピック金メダルメンバー。現所属はセリエA・モンツァ。

🇺🇸 マイカ・ハンコック

アメリカ代表セッター。東京オリンピック金メダルメンバー。現所属はセリエA・ノヴァーラ。

マディソン

🇺🇸 ローレン・カーリニ

元アメリカ代表セッター。現所属はトルコ・アイドゥン。

オマハ

🇺🇸 ジャスティン・ウォン=オランテス

アメリカ代表リベロ。東京オリンピック金メダルメンバー・大会ベストリベロ賞。現所属はドイツブンデスリーガ・ポツダム。

ソルトレイク

🇺🇸 ヘイリー・ワシントン

アメリカ代表MB。東京オリンピック金メダルメンバー・大会ベストMB賞。現所属はイタリアセリエA・スカンディッチ。

🇺🇸 ジョーディン・ポールター

アメリカ代表セッター。東京オリンピック金メダルメンバー・大会ベストセッター賞。現所属はイタリアセリエA・ノヴァーラ。

まとめ

とりあえずサラッと調べた範囲ではこんな感じでした。これからも注視していきたいと思っています。S-V.League と時期も理念も被るので、日本バレーボール界にとって無視できない存在だと思います。S-V とのビジネスモデルの違いにも注目ですね。新情報があればまた記事にするかもです。


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