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【観劇】デカローグ/プログラムC

デカローグ 1~10 | 新国立劇場 演劇 (jac.go.jp)
2024.5.18 東京都 新国立劇場 小劇場

もともとは観る予定がなかったんですが
(3月にハンサムとカレイベ×2でわりとバカの遠征をしてしまったので…)
5月の中旬にちょうど関東で法事があるのを出欠連絡が届いて思い出し、
日程確認して「行ける!!!」になって脊髄反射でチケット取った。
わたしの観劇、こんなんばっかり。

今回は福崎那由他くんを観に行ったといっても過言ではない。
配信オンリーになった青春㎡はともかく、オクスカもGOODBOYSも行けなかったので(㎡は円盤、GBは配信で観てる)生で観るのは初めてで…
多分傍から見ると近年の自分は「福崎/新原兼任オタク」だと思うので
(配信、サブスクこそ入れてないけどこの1年半くらいはほぼ皆勤賞)
新原オタクぶりについては言わずもがな
ようやく面目躍如です。ことばの使い方合ってんのかこれ。

なゆたくんのインストと同じ場所で写真を撮るオタク

※以下、核心にかかるネタバレの話しかしないので気を付けて※

「ヤツェクはそもそも何故あのタクシー運転手を殺したのか?」に観た直後は納得のいく答えが見つからなくて、ずっと考えてた。まあ身勝手でいけ好かない爺ではありましたが、それは殺す理由にはならないので。
ヤツェクのカバンにロープが入っていた以上、ある程度の計画性がある。もともと高所?から何かを落として事故を起こさせるような、ちょっと倫理的に外れた部分を持っている青年ではあるのかな…と初見の時は思っていたので、殺したくて殺した、みたいな本当に救えない人間なのかなあとも一瞬思った。

でも鼎談でなゆたくんはヤツェクを「後ろ向きだけど普通の人」と評していたので、たぶんそれは違うんだよな、で一日半くらい唸ってた。

で、もしかしたらヤツェクは妹を轢き殺したトラクターを運転していた友人ではなく、その時何の罪にも問われなかった自分こそが裁かれ罰を与えられる立場になるべきだ、と思っていた部分がゼロではないのかもかなぁ、とふと思い至った。自分が思うかたちで裁かれるため、罰せられるための罪があの殺人だった、というか。
裁かれて罪を償わないと家族と(大好きな妹と)同じ墓所には入ることができない(≒なんらかの罪で裁かれればトラクターの件も一緒に償うことになる?)って思い込みや強迫観念もあったのかもなあ…残りの一つはお母さんの場所だって言ってたから…(ヤツェクとお兄さんたちの分の墓は用意されてなかったんだよね…まだ若いし、なにより土地に縛られずに自由にやってくれって意味だったのかもしれないが)
とはいえ、その残りひとつの墓に君が入ったらお母さんはどこに?まで思い当たっていないかもしれないところが所詮ハタチの若造らしさなんだよなあ…

色々知りたくて検索しているうちに映画版のレビューサイトに行きあたって、そしたらカフェで手を振ったりアクションを起こしているシーン、あの相手って(舞台上には存在しなかったけど)「妹と同じ年頃の女の子」だったんですね!?それは…その…「後ろ向きだけど普通の人」だわ…

あと「執行」シーン。
ま~~~~じで息できませんでした。演出だし、安全装置も施されてるとはいえ、好きな役者が泣き喚いたのちに絞首刑になるさまをノーカットで見させられて…いや、苦しい、あれは……びっくりした……怖かったよ………
この感情こそが「死刑って正直どうなん?あなたはどう思う?」っていう問いかけのアンサーの種になるんだろうな、多分。

ところでこれまでの章のどこかで少年ヤツェクが出てるんですって?
それをまず追いたいな…どうにかして本探して読むしかないかな…

…で。
なゆたくんのここ数年の映像・舞台で得た役、陰か陽かで言うとわりと陰寄りなんだよな~と思いつつ、じゃあ陽の芝居が見たいか?って言うと実はそれも首を傾げてしまったりする。ずっと陰タイプの芝居をやっててくれって意味じゃなくて。
強いて誤解を恐れず言うなら「人間のどうしようもない部分を思い切り表現する姿」とか「人間のどうしようもなさに接して足掻くところ」を見ていたいなと思う。そういうのが上手な人だよな、とずっと思っているので…

それはそれとしてご本人はだいぶインターネットの申し子なオモロ兄ちゃんなのが本当におもろい、もとい、なんとも言えない魅力だよなと思う。
配信封印解除したらぜひラストシーンの安全対策の話が聞きたい。B席から観てたからハーネス丸見えで精神衛生上よかったけど(それでもすっげえ怖かった)、あれ、下で観てたら角度によっては何も見えなかったんじゃないか…?
あと公演が終わったらちゃんとした食事を食べて欲しい…ヤツェク、だいぶ頬がこけていたので…(役作りだと信じたい…)

ところで見出しサムネ画像、Canvaで「ポーランド」で検索したら出てきたのだいぶ神がかってない?あの日ヤツェクが蹴散らした鳩たち…

あっデカローグ6の話一切してないや。
人によって評価分かれるだろうな~とは思いながら(そもそも5もそうだよ)自分はすごく好きでした。人間のどうしようもなさを凝縮したら愛になることだってきっと、多分、あるんだよな…
そしてトメクとマグダってもしかして…と思ったけど、そこは語らぬが華なんだろうな…(でももしその読みが正解なら、マグダがトメクに触れた(婉曲)あれがだいぶヤバいぞではある)

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