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最後に父親と会った時のことを思い出して吐き出してみる


なんか、少しは心が軽くなるといいなと思って。
わりと普段から軽めにネタにしてはいるんだけどね。笑い話になるような話し方で。


※かなり病んでた時期なので、大まかな年齢とかも正直自信が無い。
16〜18辺りの記憶は前後関係ごちゃ混ぜになってるけど、少なくとも実体験ではある。



1


両親が離婚したのは私が16歳の時の4月ごろ。
決定打は母の不倫。

父の借金・浮気・浪費の癖を長年我慢していた彼女だったが、魔が差したんだろう。一人の男性とそういう関係になった。ただ遊びでは無かったらしく、離婚後も付き合ってはいたらしいが、相手の方はもう亡くなった。

母の不倫を知った父は怒り狂い、母を殴り、犯し、相手の方も恫喝してお金を巻き上げた。そしてパチンコで全部使い果たした。

一度なんか、父が寝ている母の頭を踏みつけて、体重を掛けて殺そうとした。私が必死に庇って足を退かしたけど、それでも母を蹴ろうとする父の足から、必死に母を守った。

そうして両親はやっと離婚したのだが、私は人生のほとんどを過ごした家を離れたくなくて、母の戸籍には入ったけど、すぐには彼女について行かなかった。

正直父とも一緒に居たくなかったが、当時の母も私を罵るのが趣味になっていた。本当はどちらとも一緒に居たくなかった。


中途半端な親子生活をしばらく父と送ったが、家はずっと散らかってるし、私はほとんど家から出ない、父が適当に食材を買ってくるので飢えはしなかった。

いつからか、父は見たことない弁当箱を持ち帰ってくるようになって、それを私が洗っていた。
なんとなく、父が持ってくる食材は買ったのではなく、貰ってきたんだなって分かってた。

盗み見た父の携帯には、私の中学高校の制服を誰かに売り払った形跡があった。
離婚前から複数の女性とのやりとりや、夜の店へ女性を勧誘するメールもあった。
「娘が不登校」という設定で同情した何人もの女性と会っていた。

知らない男の子の写メが添付されたメールに、「今日は運動会だったよ」と書いてあった。
母ではない女との子供だった。


2


ある日、父と口喧嘩から取っ組み合いになり、当然体格差で私は負けた。
父が90キロの巨体で、対する私は42キロ。そりゃそうやろ。


父にのしかかられ、服を脱がされそうになったので、咄嗟に近くのテープカッターで殴った。
倒れた父を椅子で殴り、床に落ちてたハサミで刺しそうになったけど我慢した。もう父が動かなくなったので部屋に戻った。

翌日、父は帰宅しなくなった。
3日目で私は祖父母の家に電話し、父の行方を聞いた。

「『今はこの家にいるから』と、知らない女性の名前と住所を連絡されたので、そちらに野菜を送った」

と返ってきた。
泣きながら祖父に事情を話すと、「うちに来い」と言う。
母にも連絡して事情を話すと、1度祖父母の家に行って落ち着くといいと言われる。

※事情には殺しそうになった事までは入れてない。


そうして祖父母の家でしばらく過ごしたのだが、私は一日中部屋にこもっていた。ベッドからほとんど動かなかった。
祖父母は「農業の手伝いが増える」と思って私を招いたらしかったが、全く役には立てなかったな。


何度か知らないオッサンが私を見に来たりもしたが、鍵のかかる部屋に篭って徹底的に無視した。

祖父母(とくに祖母)は何度か私を説得しようとしたが、逆効果だった。

祖母の「お前の母親に今までいくら金を貸したと思ってるんだ。親の借金の責任は娘のお前にもあるんだからな」という言葉があったからな。

借金したのは私の母親ではなく父親、つまりお前らの息子じゃろがい、って言葉がどうしても言えなかった。
言ったら、彼らが傷つくかもしれないと思うと、言葉よりも涙が出た。


少しくらい、私を心配してくれと思った。
遠方に住む兄は「お前が母を支えろ」と言うし、祖父母は「親の借金の責任」だの「もう16歳なんだから、バイトくらいしろ」と言う。

まだ16歳だろと。
なんでみんな、まだ子供の私に大人の生き方をさせようとするんだって思った。
本当は学校に行きたかった。絵の勉強がしたかった。なんとか大学には行きたかった。
その学費も全部父が使い込んだのに。なんで私には誰も可哀想と思ってくれないんだって。

頑張れ頑張れって、頑張ろうとしたらことごとく父親の勝手で壊されてきたのに。

だから、少しくらい好きにさせてくれって思ってた。だから思う存分引きこもってた。


3


そんな感じで、1ヶ月くらい引きこもってた。

ある日、父が金ピカのバイクに乗ってやってきた。
知り合いか友人か、知らない人がトラックに私たちが住んでいた家の荷物を乗せて一緒に来てた。
私の本や服を全部下ろして、トラックはすぐにどこかに走っていった。

私は父に会いたくなかったので、家の奥の部屋に引きこもっていた。


居間の方から、父が祖父母と食事をしながら話している声が聞こえた。

悔しいけど、父親の声を聞けてその時は嬉しかった。父のことが大好きだった。色々嫌なことはあったけど、一緒に遊んでくれたりしてくれた思い出は大事だった。

出来ることなら、叶うことなら、家族に戻りたかった。父と母と、お兄ちゃんと私で、家族に戻りたかった。

でももう戻れないんだなと思うと、凄く苦しくて、息をするのが大変だった。泣きそうだったけど我慢した。
ベッドに寝転がって、膝を抱えてなるべく小さくなってた。

急に部屋のドアが開いた。私はドアに背を向けていたので見えなかったが、多分父だと分かった。
どんな顔をしたらいいのか分からなくて、寝たフリをした。
父がベッドに腰掛けた時に一瞬ギクリとしたせいで、私が起きてることはバレた。

父は私の右手を掴んで、無理やり引っ張って何かを握らせた。
そして「じいちゃんとばあちゃんをよろしくな」と行って、父は立ち去った。


起き上がって右手の中を見ると、くしゃくしゃの千円札が入ってた。
お前の両親は一人五百円の価値なのか、と呆れた。


その事があってから自傷癖が酷くなり、病院に入れられたり自殺未遂をしたりしてなんとか立ち直って今に至る。


うん、思い返せば思い返すほど私の父親はゴミクズだな。


結論
・だからそれなりに男性不信
・命の危険を感じたら躊躇わずに武器を使った方がいい
・ちゃんと立ち直ってそこそこ頑張れてる私えらい。誰か褒めてくれ。

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