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「銀河英雄伝説」刊行40周年、リマスター!

こんにちは、雲州はとむです。「スラムダンク」と並ぶ私の青春! 田中芳樹原作の「銀河英雄伝説」の刊行40周年ということで、徳間書店版のアニメ映画が、4Kリマスター版になって2022年末に公開!

プロダクションIGリメイク版である「ジ・ノイエ・テーゼ」が季節ごとに三部作上映されていますが、結局ここにファンは帰ってしまうということなんだろうなあ。

民主主義とは何か、腐敗と理想を含めた教え。


私が高校生だった頃に、まさに田中芳樹先生はスペースオペラ小説の全盛期に「銀英伝」「創竜伝」「アルスラーン戦記」と次々と大ヒットを飛ばしていました。「創竜伝」や他にも、最終回を迎えることは絶望的と言われているタイトルもあるんですけど、日曜五時版「アルスラーン戦記」もラストは雑な駆け込み状態で終わり、ファンにはかなりガッカリした空気感だったんですよね……。

ちなみに、30年前かな? 作られたサンライズ社製の「アルスラーン戦記」OVA版は、原作の天野喜孝絵に近い作画で、とても美しかったです。声優陣は、山口勝平、井上和彦、塩沢兼人、矢尾一樹、佐々木望のメンバー。初日舞台挨拶では、私が偶然座った席が、和彦さんと塩沢さんの隣だったり……。強運の過去。


「銀河英雄伝説」がどんなストーリーか説明すると、簡潔に言うなら「民主主義においての理想と腐敗」を、当時の若かった私たちに教えてくれたものなんですよね。

ヤンが属する自由惑星同盟は、ライバルのラインハルトが独裁支配する銀河帝国から独立した民主制の国家。両陣営は150年以上も独立戦争を繰り広げ続けています。

一見すれば、ラインハルトが作ったローエングラム王朝が若手採用に意欲的で、国民の為に法律を制定し素晴らしい国に思えるんですよね。自由惑星同盟は腐敗し切った民主政治に汚濁しきって、一部の戦争推進政治家たちの利権で国民の人生が左右されている。

現代の日本でも政治家とカルト教団の癒着が話題ですが、この世界でも民主主義国のトップが、地球教という人殺しも厭わないカルトと長く共存しているんです。

しかしどんなに民主主義が汚れ切っていても落ちぶれていても、ヤンは「選んだのが国民ならば、仕方のないこと。自由に政治家を選び出す権利があるからこそ、民主政治は貫かねばならない」と、決意を揺らがせないままに戦死していく。


先日、冨樫義博先生が体調がかなり悪い中でもなんとか、四年振りに「HxH」の最新刊を出すとの告知がありましたが、私を含めて多くの人は「もうゴンやキルア達の最終回を見られることはない」と思っています。「創竜伝」や他田中芳樹作品もきっとエンドマークを迎える日は来ないでしょう。

田中芳樹作品で唯一、ファンの満足度が高くアニメ界の伝説ともなっている昭和の「銀英伝」OVA版は、当時は画期的なファンによるクラウドファンテイングで作られたものです。

ビデオテープ発売で全巻110本以上にも及ぶアニメは、1988年から深夜に放送され一世風靡を飾りました。また、「声優英雄伝説」とも謳われるキャスティングは100人を超える声優を起用することになり、足らない人数を舞台やテレビで活躍する俳優にも助けられている。

 


ヤン・ウェンリー役の富山敬さんをはじめ、多くのレジェンド声優が亡くなられてしまいましたが、まだ双璧の若本規夫さんと森功至さんや、ユリアン役の佐々木望さん、アッテンボロー役の井上和彦さんなど錚々たる面子が揃っています。

田中芳樹事務所のらいとすたっふは、ほとんど盛り上がらないノイエ版を必死に波に乗せたくて、宮野真守や梅原裕一郎などの若手人気声優を出演させるステージを開催予定です。しかしながら、旧版と比較すると明らかに新規ファンも取り込めていないように見えます。二十代から三十代の男女でディスクを購入するくらいノイエ版に熱狂している人は、ほとんどいないのでは。

最近、昭和や平成初期にブームを起こした「BLEACH」や「うる星やつら」がまたこの秋から放送されますが、Twitterでも「鬼滅の刃」「チェーンソーマン」に及ぶ程の熱が感じられず、出演声優も猛烈にアピールしているわけではない。



新作オリジナル脚本で売れる可能性が低いから、安易にリメイクとして焼き直すんでしょうが、古参ファンには失望しかないと思います。

時代を震わせた昔の声優陣が元気な今のうちに、超豪華なトークショーを大きな会場で開催してくれたら、必ず長い熱烈なファンが集まるのになあ。勿体ない。





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マダム、ムッシュ、貧しい哀れなガンダムオタクにお恵みを……。