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Quick Coherence®: 呼吸+情動=コヒーレンス↑

前回、規則的なゆっくりとした呼吸を行うことで、自律神経を調節し、心拍変動(HRV)、血圧などの生理学的指標を安定させることができることをご説明しました。

自律神経の調節を縦軸だとすると、横軸にあたる、もう一つ重要な指標として内分泌系が挙げられます。両者は関連しあっていますが、HeartMath®は情動にアプローチすることで内分泌系を有利な方向へスライドすることができると考えています。


HeartMath®資料より改変

といっても難しく考える必要はありません。ただ、ご自分がほっとできたりリラックスできて、体が緩み胸が広がるような、気分のよくなる記憶やイメージをするだけです。コツは、緊張が緩む感じ、暖かくなる感じなど、なるべく体感を伴うことです。温泉に入った時のような感じ、と表現する人もいます。

レモンをイメージするだけで唾液が出たり、嫌なことを考えるだけで胸が苦しくなったり、心拍が上がったりするように、私たちのイメージ力や情動はとてもパワフルです。

実際に何も起こっていないのに、悪いことを予想して自分にストレスを与えているのは、本当はエネルギーの無駄遣い以外の何者でもありません。
かといって、私たちには嫌なことが起こった時に気持ちを切り替えるのが難しいこともたくさんありますし、未来に備えて色々最悪な予想にとらわれてしまうことも少なくありません。

そこで、一旦、思考から離れ、呼吸と情動を用いて、能動的に自分の変化を起こしていくのがQuick Coherence®です。

まとめると、
1. 胸の辺りを意識して、5秒前後で吸って5秒前後で吐くような、ゆっくりとした規則的な呼吸を行います。
不安やパニック発作のある方は、頭から吸って、足の方へ吐き下ろすようにしたほうが安全です。

2. 規則的な呼吸を続けながら、ご自分がリラックスしたり、ハートが広がるような気持ちになれる記憶や情景を思い起こします。体や胸の辺りが緩んだり、暖かくなったりするような、体感をともなうことがポイントです。

特に決まりはありませんが、初めは3〜5分くらい続けられるとよいでしょう。
頑張って深呼吸すると胸が苦しくなりますので、ゆったりと無理のない呼吸をしてくださいね。

HeartMath®のテクニックや、レジリエンス・ビルディングのためのワークショップについては、私たちのウェブサイトでもご紹介しています。


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