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とあるコミュ障の話4。コミュ障社会人新卒VS百戦錬磨の営業マン

前回
https://note.com/starfalcon/n/n4eb94af2737f

コミュ障を治すための解決策を求め、とある東京の会社に訪問した
社会人新卒時代の私。

これまで自分を持ち上げてもらったことがないので
そのことで相手に対しての信頼感を持ったこと。

そこで安心したのも束の間でした。
ここから攻守交代。

若い頃の私が営業マンに丸め込まれるまでの一部始終。

逃げ手を封殺したクロージング

ここから先方の営業のターン。
「弊社にはコミュニケーション能力開発講座が1年コースである」

そんなかんじで、年謝25万程のスクールの入会を提案されたわけです。

ちょうど1ヶ月分くらいの給料で支払えるけど、やっぱり迷いました。

社会人新卒の私にとって、
1ヶ月分の給料クラスの金額を動かす経験は初めてだし
戸惑いしかありませんでした。

やらない理由をつらつら挙げて逃げ手を打つことにしました。
「家に持って帰って親に相談する」って言ったんだけど。

「それってあなたの人生ですよね。
 あなたが困っていることについて、親は関係ないじゃないですか。
 それとも、親が解決してくれるんですか?」

当時営業トークでやり込められた思い出が蘇りました。

彼らわかってたんでしょうね。
持って帰ったところで「やっぱやめます」って言われるの。
こういうのって悩む隙を与えずに攻めるもんだと。

クロージング提案したら、金額にビビるわけだから、
当然私が逃げ手を打つのは見越していただろう。

全て見越した上で、こちらの逃げ手を全部封鎖され、丸め込まれました。

こうして私はコミュニケーションスクールの契約に至りました。

完全にやられた。

私が無料相談を申し込んだ時点で、相手の勝ちは確定していたのだと。

自分の意志なのか、営業トークに丸め込まれたのか、どっちなのか

今振り返ると、無料相談で釣り出して、
相談で弱みを見せたら営業トーク畳み掛けるというのは
営業におけるクロージングの常套手段なのでしょう。

相手にクロージングするスキーム(仕組み)を作った上で
無料相談を投げかけてきたのだ。

行き当たりばったりでクロージングを仕掛けるわけがない。
全て舞台を整えた上でクロージングする。

当時私が知らないマーケティングとか、クロージングといった分野のこと。

自分がコミュ障なの知ってるし、
トークのプロである営業マンに太刀打ちできるわけがない。

ましてや社会人新卒が、百戦錬磨の営業相手にトークスキルで叶うのか??

勝てるわけがない。

畳み掛けられた私は負けを認め、契約を承諾しました。

何もなすすべなく一方的にやられてしまった私。
こちらの弱みを付け込まれたようでシャクだが
相手方の言ってることは至極真っ当なことだと思ったし、
じゃあ悩んでも、私の周りの誰かが解決策を持っているのか??

「周りの人間が解決策を持っていない」って判断したから、
わざわざ彼らのところに相談に行ったんじゃないか。

彼らの提案に仮に「ノー」と言ったところで
結局また絶望感に支配されて毎日が終わるだけ。

高額商品の提案をもらったけど誰かに相談するなんてできない。
また、自分でも「二十歳過ぎたら、もう親が何を言おうが関係ない。
自分のことは自分で決める」と思っていた。

こちらの弱みに漬け込んで攻め入れられたとしても、
「相手の提案を飲むしかない」状況に追い込まれることは確定だったんですね。

終わりに

営業も詐欺師もこのような感じで
ひたすら相手を追い込み、翻意させるのだろうと。

私にとってクロージングの先駆け的存在な出来事でした。

丸めこめられる経験がここで終わっとけばよかったのですが
そんなことはまったくありませんでした。

社会人新卒当時にクロージングで丸めこめられる経験したのにかかわらず、
後年にも同じような手法で攻められ陥落したことが
何度もありました。

苦悩の始まり始まり。


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