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想像力の拡張工事

先日、間借り書房 いりえさんで店主が作られたという短編「スイッチ」を購入し、さっそく読んだ。

読んだ最初の感想は「むき身だなぁオイ?!」だった。スーパーの冷凍あさりくらい、いりえさんのむき身だった。きっと本に書かれているような経験に近しいことを見聞き、あるいはご自身が受けられたのだろうなと感じられるリアリティがあった。

作者のいりえさんは、本に書かれていない物語の続きを「ハッピーエンド」だとおっしゃった。生きていれば、思わぬ傷をつけられたり、つけたりしてしまうことは避けられない。それでも人の善を信じるいりえさんの強さと、内にも外にも問い続けようとするいりえさんの覚悟を見たような気がした。

人は自分の目からしか物を見られない。自分の身に起きたことしか感じられない。だから、それがすべてで、間違いない事実のように捉えてしまう。他の人だって同じようにその人の目で物を見て、感じているのに。

自分のことしか分からないから、想像することをやめてはいけない。いろんな視点や感情を知って、自分の中に蓄えて、想像し続けなくてはいけない。
本は想像力を拡げるのにとても有用なツールだと、つくづく思う。

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