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私の座標

あの外の世界と溶けあってしまって、もう一度わたしは私が何処にいるのかわからなくなった。どこを辿ってきたのか、どうやって息を続けているのか、それは誰であって、あれは何処なのか、知っては、いた。頭が空っぽで詰まっていたからこれ以上は何も入れられなかった。助けてと叫べば、私は居た。 遠くの近所では友達は犬を連れて散歩する。彼の座標がある格子点へ移動した軌跡をたどり、迷子の案内所を通り過ぎたあたりに目印として旗を立てておいた。これはわたしのため。正確には過去の私のため。ここ通った気

    • 知らない感情

      おじいちゃんさ、死んじゃったんだ。 2年前かな。自分が大学受験で根を詰めていたから母親が気を遣って彼が癌で、そろそろ危ないということを言わなかったらしい。 教えてもらったのは、自分が国立大の後期試験の合格発表の後だったと思う。あまりに急でいまいち母の言っていることが理解できなかった。 それから、あっという間の2ヶ月だった。 一度は退院できた。家にも帰ることは可能だった。ただもうこの時は延命治療だったらしい。もう 彼はもうほとんど昏睡状態だった。もう短いと。 特別に

      • 泣かないで星飴

        • 滴り

          自分の器が空になってはいけない 空っぽにならないように目を凝らしながら分け与える。 満杯になって溢れそうになったときに、それでも注がれて溢れた分だけを分け与えることができたらよかったのにね。理想でしかないのだけれど。 一滴も分け与えないことだってできる。でも分け与えないと生きていけない。そうすれば自分が空っぽだって気が付かなくて済むから。 でも空にはなってはい。空っぽになったら刹那、わたしがわたしでは無くなってしまいそうで、消えてしまいそうで只ひたすら怖い。 もし、

        私の座標

          最強でいてよ、僕のとくべつ。

          最強でいてよ、僕のとくべつ。

          レタッチとカラースキーム

          レタッチをする際、カラーパレットを横に置きながら作業をする事にした。 確かに仕上がり具合が良い。 何よりレタッチでありがちなゴールを見失うことがなくなると思う。「思う」と表現したのはまだ一回しかこの方法を試していないからだ。 私は基本補正で迷うことはだいぶ少なくなった。ただ、色はまだ迷子になりがちである。しかしカラーパレットを用いれば、自分が決めたカラーパレットにしたがってグレーディングすれば良いのだ。カラーパレットえらい。 カラーパレットを集めていけば、自分のカラー

          レタッチとカラースキーム

          わたしと自信

          みんなはただひたすら立派だった。そのとても立派な振る舞いには、刺激をただ受け止めることしかできなかった。この刺激は自分にとってプラスのものであるのかマイナスのものであるかどうか、今の私にはわからない。解釈次第だ。私はプラスになると信じている。いや、信じる努力を、解釈を良い方向へ持っていく努力をしている。でも簡単にはできない。できている自信はない。 無理をしている気がする。 「私は強いのだ、弱いわけがない」「他人の目を気にしない」  気にするに決まっている。なぜ自分を大き

          わたしと自信

          自分を嫌うこと

          自分が傷つかないように生きてる。自分で傷つかないように立ち振る舞う。その方法は知っているつもり。あくまでつもり。でもちょっと考えたら後々傷つくだろうと分かっていることを、してしまう事だってある。あぁ、何にも分かってないや。 ハタチになった。まだコドモなのに。なんでだろ、オトナになりたくない。コドモになりたいと思ったとき、はたして私はもうオトナになってしまったのか。自認はコドモなのに。 先輩の対応は、大人な対応だった。久々に私はこの種のダメージを受けた。厳密に言うと、そのダ

          自分を嫌うこと