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わたし、かべ倒立できるようになったよ!

タノ🦒です。
7月23日(水)、人生初の小学校体育講師の任用が終わりました。
今日はその最終日の思い出を話します。
「この瞬間のために生きる」というテーマです。


「先生、わたし、かべ倒立できるようになったよ!」


2021年7月23日。
小学校体育講師最終日でした。

五月末から週3日の体育講師。
人生初の講師でした。

教頭先生のお声かけをいただき、始まりました。

ハードル走、多様な動き、プール、マット運動。
たった3ヶ月の中で、たくさんのことを行いました。


初日のことを思い出します。
とにかく「楽しく」をテーマにしました。

初めから、「指導要領の目標に向かう」のではなく、
まずは、「楽しく」、「できる」を繰り返す。

管理型ではなく、「楽しい」を土台にしたゲームのような授業設計は果たして良いものになるのか?
退職を決めた頃から考えていたある意味その仮説検証でした。


ポイントは絞り、リズムとテンポ、
子どものアイデアと「やってみたい」で進む授業。
「やりなよ」「何やってるの?」みたいなことは決して言わない授業。

それで成立するかどうかは分かりませんし、
結局拡がりすぎて、収拾がつかないのではなか?
そんなことを考えたこともありました。

でも、結果から言うと、
「楽しかった、良かった、できた」という思い出が残る授業になりました。


最後にお別れをしました。

少しの話と、
「さよなら」を伝えて教室を出たのに、1人の女の子が追いかけてきました。


「あの後、家で練習して壁倒立ができるようになりました!」


その子は、ずっと倒立ができなかった子でした。

「できない!」と言って、だからできなかった子。

でも、一緒に楽しく
川跳びゲームやカエルの足うち、
補助をしてダンスのように遊びました。

楽しく笑いながら、動きに取り組みました。

マット運動最終回の授業が終わった日。
その子は1人残って、一緒に壁倒立を練習しました。

「できるようになりなよ!」
「やらなきゃだめだよ」
そんなことは一言も言いませんでした。

「残って練習しよう」などは私は言ってないし、
「残ってがんばる!」とも彼女は言っていません。

ただ、なんとなく残って、なんとなく練習しました。

ただ、「やってみたい」「やりたい」と思って、

そしてできたら「楽しい」と思えるから。

きっとそんな気持ちだったのだと思います。


そして、彼女は家で練習したそうです。
練習というより、壁倒立を「やってみた」。
遊びのような感覚で、きっとやったんだと思います。

テストがあるわけでもないし、別に約束もしてない。
「ただ、やった」のだと思います。
でも、きっとできたことは、楽しく、嬉しかったと思います。


壁倒立ができても、人生は変わらない?

受験には役に立たない?就職には関係ない?

別に成績アップでもないし、意味がない?


そんなことないです。
あの子が、自分でやりたいと思って、
やってみて、できたことは、

世界中のどの文献や知識を
宇宙まで積み上げても敵わない価値があります。


その心に宿った嬉しい光が、
教室を飛び出してまで私に伝える原動力になったのだと思います。

今この瞬間できなくても良い。
明日できなくても、一生できなくたって良い。

「できるようにする」ことが教育じゃない。
やりたいと思えるようにして、
やりたいと思えた時に全力でサポートして、
ちょっとでもできたことを一緒に喜ぶ。


その瞬間が、世界の何とも変えようがない価値のある時間です。

その瞬間を、何度も何度も実現するために、これからも頑張ります。


私は、ティーチャーズ アソシアというチームにいます。
NPO組織で、「先生支援」を理念としています。

その設立のきっかけは、
「忙しくい先生が、子どもと向き合う時間を作りたい」
だったそうです。

もし練習の日、
「この後予定があるからごめんね」と言って
練習を一緒にできなかったら、あの嬉しい瞬間はありませんでした。

あの女の子の成長はありませんでした。

私は先生の働く場を改善します。
学校も企業も起業も知って、
いろんな繋がりを持って、それでも公教育をど真ん中に据えて進みます。
7月23日、最終日のことは、忘れません。


そして、もう一つ。
昨日、講座を一つ、10人弱の方向けに行いました。


グラログ 講座。
イラストや記号で、思考や話し合いを見える化する技術。


その講座内容に迷っていました。
①手順に沿って、確実に技術が身に付く内容にする
②話しながら、参加者に合わせて進んでいく内容にする

どちらにしたらいいか。

でも答えはでました。


授業も講座も、
「技術を習得したくてくる」わけじゃありません。

本当の思いは
「自分の問題を解決して、自信をつけたい」から来るのです。

少なくても、私の講座にお金をかけて来る方は、
そのような気持ちをもっています。


その方々に、私が一方的な知識を伝えるのは多分違います。
それでも良いけれど、本質は違う。

それは、ガイドブックを見れば良いのです。
※先日全59ページのガイドブックが完成しました。

「苦手と思っていたことが、できて自信に変わった瞬間」

それは、たった1つのことでも、
人生が変わるくらい価値があることだと思います。


私はまだまだ未熟です。
でも、その瞬間を起こせたことが、今まで何度かありました。

それを、何度も何度も、実現していきます。



私の講座でイラストが描けて喜んでいた子。

苦手と思ったことができて喜んだ参加者。

小学校の先生時代に子ども達と創り上げた行事の数々。

壁倒立ができた女の子のように。


これからも、
「自信に変わる瞬間」を生み出していきます。

4連休くらい遊びに行っても良いのですが、
今はその方が楽しいです(*^▽^*)


明日は、基礎講座にNPO。
そんな瞬間を生み出せるように、魂をこめていきます。


タノ🦒でした!またね!







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