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【行政書士試験失敗記番外編】現在進行形の私の失敗。

 今回は番外編であり、私の受験生時代の失敗ではなく、現在進行形の失敗を綴ったものである。
 
 なんというか恥ずかしいが是非笑って欲しい。
 
 
 
 
 先日、私はとある決断をした。
 
 今、私が抱えている全ての広報活動を一週間ストップさせることである。
 
 私は現在、月・金でこのnoteにおいて記事を投稿し、水曜日にはポッドキャストでラジオ番組を自作し、投稿している。
 
 それもこれも、Stand up行政書士事務所の名を世間に広めるための広報活動の一環だ。効果があるかどうかはわからないが、だからといって何もやらないわけにはいかない。
 
 今回、その活動を全てストップさせた。
 理由は当事務所のHPの大改修を行うためである。

 これら全ての広報活動はStand up行政書士事務所を知ってもらって、HPに呼び込み、最終的に依頼につなげるという動線を引いているはずなのに、そのHPがいかんせんコンテンツとして弱い。弱すぎると自覚したからだ。
 
 せっかくわざわざ訪問してくれたとしても、そこにあったのは私のプロフィールと事務所の住所くらいなものではどうにもならない。そもそもお前はこのHPでなにがしたいのかと聞かれたら、目を逸らすしかない。そんな出来だったのである。
 
 そのことに遅まきながら気づいた私はHPの大改修という行動に出たわけだ。
 
 だが、そもそもの見通しが悪かった。
 
 私は別にHP開発のプロフェッショナルではない。
 素人が専門書を読み、ネットで情報を拾い、それでなんとか作り上げたのが以前のHPである。

 それを自分一人で改修するのだからその作業量と勉強量は膨大であった。
 
 まず、この表示されている謎の青い線を消すにはどうしたらいいんだ? なんてところから始まり、消すには現在どういう状態なのか、この線は何のためにあるのか、どこを触ればこの線は消えるのか。
 
 それら全てを理解するのに1、2時間掛かるなんてことはザラにある。
 
 作業を始める前から私には確信があった。
 
 これはとんでもなく時間が掛る作業だな、と。
 ひたすら自分の好きなように文章を打ち込むのとは一味も二味も違う作業であると。
 
 とにかく私には時間が必要であった。
 
 大改修にあたり、HP内を見直してみたところ、新たにコンテンツを20個程度用意しなければならないことが分かった。

 それらを作るのには私が持つ全てのリソースをHP作りに注がなければ、太刀打ちできないだろうと思い、一週間の活動停止を決断した次第である。
 
 それが失敗であることも気づかないまま、私は無謀な旅路へと漕ぎ出したのだった。
 
 早速私は、全ての広報活動を停止させ、全ての時間をHP作りに費やした。日常的に行っている筋トレもやめた。いつもは早めに寝て、早朝に作業を開始するが、それも逆転していった。とにかく全てをそこにつぎ込もうと必死になった。
 
 結果、どうなったか。
 
 3、4日で私は体調不良で布団から動けない状態になってしまっていた。
 
 全てのリソースをつぎ込んだはずのHP制作はトップページと少しの記事を書いただけで止まってしまっていたのだった。
 
 どうしてこうなった?
 
 ベッドで動けないでいる自分に絶望しながら、私は行政書士試験失敗記当初と全く同じ疑問が脳内を巡った。
 
 とにかく体がだるい。
 胃は常にムカムカしているし、そのせいでなにも手につかない。
 モチベーションはいつも低く、何をするにしても時間がかかる。
 思考はいつもよりネガティブになり、寝つきも寝起きも最悪の一言に尽きる。
 
 今まで築き上げてきたもの全てが、ガラガラと崩れる音を私は布団の上で聞く羽目になったのだった。
 
 体調が悪いのはきっと睡眠や休憩が足りないのだろうと思い、昼寝をしてみたりしたが全くダメ。むしろ体が起こせなくなって無意味な時間を過ごす始末。
 
 行政書士としてさらにステップアップするためにわざわざ一週間広報活動を止めたというのに、蓋を開けてみればただ少し前のダメな自分に戻っていっただけであった。
 
 
 とにかく体調が悪かった。少しも体を動かしたくなかった。そうなってしまう自分が心底嫌になった。
 
 
 このままではいけない。方針転換をする必要がある。そう思った私は本能的に部屋に転がるダンベルを手に取った。
 
 久々に筋トレをしようと思った。まずは体を動かさなければならない。
 
 1週間ぶりに運動すると、変化は如実に表れた。
 
 すぐに胃のムカつきが取れ、怠さが消えた。
 嘘みたいな話だが本当である。
 原理を考えると単純なのだが、要はデスクワークで身体的にエネルギーを消費しない状態で食事を摂取していたわけなので、常に胃になにかある状態で活動していた。しかもそれなりに満腹の状態で。気持ち悪くなるわけだ。
 
 体が疲れれば、眠くもなる。私はその日から眠れない夜を過ごすことが無くなっていった。早めに起きることになり、夜作業していた分を早朝に回すことになった。
 
 やはり筋肉、筋肉が全てを解決する……というのはあながち冗談では無いらしい。
 
 もちろん、全ての時間をHP作りに費やすことができなくなったので、長時間作業ができなくなった。しかし、それでも作業効率は落ちなかったと思う。むしろ上がった。なぜか。
 
 集中力を維持する時間には上限があるからだ。
 一般的な人間は、名画を書き上げる画家のように一昼夜、寝食を忘れて作業に没頭できるようにできていない。
 
 私が名匠や稀代の天才でないことを読者諸賢は百も承知だろう。しかしながら私は自分が名匠であると錯覚しているかのような作戦を立てて戦いに挑んでいた。
 
 作業時間を細かく区切り、進捗状況で管理するのではなく、時間で管理することによって、私の作業効率は上がった。
 
 しかも体が健康的な方向へ向かっていくのでさらに効率は上がっていく。
 
 まず、一週間で全部やろうという考えを捨てよう。

 それが最初の指針変更だった。一週間で全部やろうとする前に、その目標が自分に合ったものなのかどうか。何を優先すべきなのかどうかを考えなければならないのではないだろうか。
 
 そもそも私はどういう行政書士になりたかったのか、なにをやっていきたいのか、それがブレていなかっただろうか。
 
 もちろんできることなら行政書士として、行政書士ができる全ての仕事を立派にこなしたい。しかしながら、時間も資源も有限であるし、行政書士の仕事上、法律が制定されていけばどんどん仕事が増えていく。
 
 残念ながら全てをマスターすることはできないだろう。それと同じように一週間で全てをこなすことはできない。
 
 如何に継続的に、如何に有用なHPを作るか。
 
 今、自分にできることはなにか。今後の自分ができそうなことはなにか。最終的に自分はどうしたいのか。
 
 それを考えておかなければならない。作業の全容を知らないまま
 
 「とりあえず一週間後に立派なHPを作り直す!」
 
 では当然ダメなのである。
 
 そして私は生活習慣を見直し、必要最低限、自分の体を維持するための時間を設け、作業に充てられる時間を設定し、その時間内で如何にすれば成果物を作り上げることができるかを考え、行動した。

 今まで通り、週に2本記事を書き、週に1本ラジオ番組を制作するという生活にも戻した。
 
 その中で、やらなければならないものとできることをリスト化し、優先順位をつけて作業に当たる。こんな単純なことをなぜできなくなっていたのか、行政書士試験で学んだものはなんだったのかと呆れてしまう。
 
 そうして私のHPの改修が進んでいったというところである。
 実のところ、現在(2023年10月)もまだ細かい部分を改修中であるが、私なりにそれなりのものができたと考えている。もちろん、これからも継続的にブラッシュアップしていく予定だ。
 
 体調もすっかり良くなり、健康的な日々を過ごしている。
 
 あの一週間を振り返ってみると、結局、私が昔犯した失敗が形を変えてまた襲い掛かってきただけなのだ。
 
 同じ失敗を繰り返すな、この失敗記で何度も語ってきた内容である。それでも私は失敗を繰り返す。なんというか悲しくなってくる。
 
 ただ、失敗を繰り返す中でも
 
 「ああ、こんな失敗、前にもやったな」
 「じゃあ、こうやって対応すればいいんだな」

 
 と気づけることがある。今回の件がいい例だ。
 失敗は次の失敗を上手く、早く片付けることができるものだと私は思う。
 
 失敗の積み重ねで人は早く起き上がれるようになるし、早く次の行動に移せるようになるのだ。
 
 だからといってわざと失敗する必要などどこにもない。自分から転びに行って「次はもっと早く起き上がろう!」なんてことはしなくてもいい。
 
 読者諸賢におかれては、どうか私が盛大にすっころぶ様をこれからも見続けていただきたい。その後姿を見て、「ああはなるまい」と思いながら歩いて行って欲しい。

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