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2021年8月の記事一覧

減薬をしたがらない人

減薬をしたがらない人

外来通院中の人の中にも多剤併用・大量投与の人たちがごくわずかにいる。基本的にゆっくりと時間をかけて減量しているものの、一部の人はどうしても減量に同意してくれない。

現在(2021.8) 抗精神病薬を3剤併用している人が1人いる。

ある人の言葉先生の話は良く分かりました。今 副作用が無くても、今後 長期間使い続けることで、副作用が出てしまう危険性があることも分かりました。でも私はこのままこの薬を

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CP換算値の意味 クロルプロマジン

CP換算値の意味 クロルプロマジン

【疑問】CP換算値(クロルプロマジン換算値)は何ですか?

【回答】

抗精神病薬の比較をしやすいように、クロルプロマジンという昔からある抗精神病薬に換算するとどれくらいになるかを示したものです。

本人や家族にとってはあまり意味はありません。抗精神病薬は原則的に1種類、多くても2種類までになるように主治医と相談しながら調整をしていくだけで十分です。

 

CP換算値CP換算値(クロルプロマジン

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クロザピンと言う選択肢の与える影響

クロザピンと言う選択肢の与える影響

クロザピン(クロザリル)は難治性の統合失調症の治療として極めて有効な選択肢である。

とはいえ難治性の統合失調症は薬だけではどうしても改善しないことも多くクロザピンでも改善しない人も多い。しかしクロザピンと言う選択肢があると言う事は、多くの人にとって良い効果を与える。

治療に対して希望が持てる効果がないまま抗精神病薬の変更3種類目になると、使っている医師の方も「効かないかもしれない」「回復までま

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多剤併用からの離脱には家族が重要

多剤併用からの離脱には家族が重要

他の病院から転院してきた人の話である。

他の病院で異常とも思える大量の薬を3年以上ずっと処方されていた。眠気・口喝・食欲亢進と過食による体重増加・一日中ボーとしているなどの副作用が極めて強く、何度も主治医に減薬をお願いしても、「飲みなさい。飲まないなら入院だ。」と言われるだけであった。

さすがに家族が見ていられず転院してきた。

家族に必要なこと受診したときには既に自分たちで勉強しゆっくりと時

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