Re: SaaSの沼にハマりました。
みなさん、こんにちは。金さん(旧名:金パパ)です。
改名しました!前回の記事書いてから思い立ちました。
前回記事はこちら
『営業が強いB2Bメーカーになりたい!』
そう願い、実際に創業75年の地方中小企業で営業DXしていく奮闘記的な記事にしていく予定です。
今回は、実際に整理するためのツールを選んでいくということで、いわゆるSaaSなるものに触れ、そこからどんなツールを選んだかまでを記載していきます。
もしも、「なんらかの業務効率ツール入れたい!」とか「実際、どうなの?」という方の参考になればと思います。
群雄割拠なSaaS時代
SasSとは?
SaaS って最近、よく聞きますが、自分もなんかぼんやりと分かったつもりだったけども、何の略?なの。
Software…なんちゃら、という漠然としたイメージを持ってました。
「いまさら聞けない」
そう思ったので、調べてみた。
言葉の意味として、少し抽象的な印象を受けたので、実際に身近なサービスとしては、どのようなものがあるんだろうか?
ちょうど自社がMicrosoft365を使っていたので、イメージができた。
サービス提供会社が提供しているサーバーを使うので、管理が不要だったり、既に作られたソフトウェアを使うので、導入コストやランニングコストも少なくて済みそう。
*他にも参考までに貼っておきます。
SaaS カオスマップ
どんな SaaSがあるんだろう?と調べてみたら、あるものを発見。
「SaaS カオスマップ」
カオスマップとは、「業界地図」のことで、特定の業界のプレイヤー、すなわち、企業や製品の関係性を示したもの。
このカオスマップはかなり参考になりました。
機能別やどの分野に使いたいか?でまとまっているので、その目当てなものに合わせて色々と調べられます。
前回記事でも伝えましたが、作りたい未来は、「営業が強いB2Bメーカー」であり、そのために「ウチ(社内)を理解する(社内情報を整理する」ことで、「今後の方向性や戦略を打ち立て、アクションをしていく」という流れで進めようと思っていました。
そのため、迷うことなく、「Sales」を選びました。
SFA、CRM、セールスイネーブルメント、など聞いたことのあるようなツールのカテゴリネームが出てきました。
SFA: Sales Force Automation(セールス・フォース・オートメーション)の略。営業支援システムと呼ばれるもの。自社の営業部門の活動の見える化、それによって営業活動の改善(効率化)や戦略立て、活動の標準化を行うもの。
CRM: Customer Relationship Managementの略。顧客管理システムと呼ばれるもの。各顧客の属性情報や顧客とのやり取り、既存顧客との関係性を強めるために使われるもの。
セールスイネーブルメント: Sales Enablement。営業組織の仕組み化、SFAが直接的な営業活動に関連するものに対して、こちらは組織づくり(営業社員の人材育成)に焦点を置いたもの。
参考記事はこちら
実際に資料請求なども行ったうえで、打ち合わせを行いました。以下、打ち合わせや資料請求などを行った企業で代表的なものを抜粋。MAにも関心があったので、少し見たりしました。
その他、実際の製品のデモ画面を見たり、毎回打ち合わせしてたら、とんでもなく時間がかかるため、SaaS 企業が集まる展示会に行ったりしました。
見れば見るほど、知れば知るほど、「わからん~」ってなりました。
どの企業にも特徴があるので、明確な意味で比較はできない、何を一体基準にして選んだらよいのか。。。
「カオスマップの数も多くね?」
「全部見てたら、日が暮れる。」
としばし、頭の中がSaaS だらけになる沼にハマりました。
ツールの選択基準
SaaS だらけになる沼にハマりました。
説明を聞いて、実際のデモを見て、少し期間限定で使わせてもらったり、試してみましたが、「これだ!」と思うところがなかったのが正直なところ。
これ以上見ても、更なる情報量に踊らされるだけだと思ったので、改めて何がしたいのか、その目的に立ち返りました。
営業が強いB2Bメーカーになるために、「ウチを理解する」のが最初の一歩。ウチを理解する際に、自社の社員が普段どういった人たちとやり取りしているか?が分かれば、その社員がどういった分野・業界に強いのか、分かるかもしれない。と思い始めました。
しかも、自社は創業75年の老舗企業でしたが、2016年に東京から金沢に本社を移転、新たにR&Dセンターを設立、新たな事業の開発投資を始めていました。
さらに、メインビジネスでも研究開発に力を入れ始めていました。
そのため、昔からの社員がいる一方で、中途で新たに入った人間、既に引退したものの業界で実績のある方々を外部顧問に迎え入れたり、様々なポジションの人が入り混じっていました。
「中小企業にしては拠点数も多く(8拠点)、互いがどのような人たちとやり取りをしていたのか、どのようなバックグラウンドを持つのか、必ずしもすべて把握していないでは?」
そのやり取りの中には、必ずしも「顧客」が含まれているとは限らない、技術パートナー、仕入先、顧客候補(過去やり取りした企業だけの企業)、単に名刺交換をしただけの緩い繋がりなどもあるはず。
「そういった人と人の繋がりを可視化出来たら?」
人脈を資産として可視化する、を最初の一歩としようと自分の中で腑に落ちました。
「その人脈とのやり取りをデータベース化、社内で共有出来たら、どうだろう?」、そこからヒントを得て、何かに活用、それが必ずしも営業だけではなく、技術同士で繋がるかもしれない。
背景には、弊社には、光コネクタ用部品を扱っている部門、雷防護装置、UPS(無停電電源装置)、加熱圧接機、異なる技術分野の製品を扱ってはいたものの、(部門は分かれているものの)一部業界・用途が重なる製品があるというのがありました。
であれば、やり取りする企業が一緒だったり、技術が応用できるのでは?と思っていました。
緩い繋がりも人脈だと捉えたときに、名刺を登録し、データベースにする「名刺管理システム」にフォーカスし始めました。
人脈という資産の可視化
名刺管理はCRM?
名刺管理を調べると、CRMの分類にされて、紹介されるケースがあります。ですが、厳密には、顧客になっていないだけの企業もある、その後やり取りはしていない企業もあるので、厳密にはCRMではないように思います。
一方で、名刺管理もその持っている機能は様々で、単に名刺を登録するためだけのツール、その名刺にタグという機能でカテゴリ分けて整理できる機能があるもの、名刺交換をした人とのやり取りを記録に残せるもの。
名刺管理という一括りにいっても、持っている機能を見たときに単純比較できないものがあるのが分かりました。
スモールスタート
僕が入っている企業も社員数138名程の企業なので、使ったこともないツールに巨額の金額を費やすということは、簡単に決断できるものではありません。
「名刺管理」なるものがどのようなものか、チームで使った際にどのような効果があるのか、それを実際に使ってみるために、あるツールをスモールスタートで運用し始めました。
それが、Sansan 株式会社が運営する「Eight」でした。
個人で使う人も圧倒的に多い名刺管理アプリで、中小企業向けに「Eight Team」という企業向けの名刺管理サービスも提供していました。
主な特徴としては、以下の通り。
基本料金 12,000円(税別)
アカウント料 400円/名(税別)
OCRデータ化+AIで名刺情報の登録可能
チーム(企業・部署・チーム)で名刺の共有可能
タグ機能あり
名刺データのCSVエクスポート可能
オンライン名刺交換可能
アーカイブ機能(別料金)
※退職した人の名刺もアーカイブに保存可能。
基本的な名刺管理の機能も備えつつ、チーム内共有ができる、タグ機能がある、のでまずはこれでやっていこうと思いました。
既に個人で数名使っているのは把握できていたので、ツールの認知度も高いから、抵抗感なくスタートできると判断しました。
タグ機能を使い、例えば、「〇〇展示会」や「〇〇年賀状」といった形で、タグで分ければ、案内メールや時候の挨拶には一斉メールを利用できる、オンラインでも名刺交換可能なので、既にMicrosoft 365を利用し、ウェブ会議ツール 「Teams」を多用していたので、オンラインでも名刺交換可能!
会社で導入するとはいえ、いきなり大きくは巻き込めなかったので、自分の所属する部署(研究開発&製品企画・マーケティング)、業務上関連する技術開発部署・営業部署(自分のマーケティング活動で扱っている製品を持つ部署)に呼び掛けを行い、この取り組みに乗るか、会議を行いました。
基本料金は、取り組みに賛同した部署で払うこととし、各部署で使う人数に応じて基本料金及びアカウント別の料金を振り分けることになりました。
会社に対しても、部署別の取り組みとはいえ、初めての取り組みだったので、企画書を作成し、提出はしておきました。
今、思えば、このスモールスタートが、今後に繋がる大きな布石となりました。
突如現れた大きな壁
「Eight Team」を導入し、それ以降に当社初となる全部門合同の展示会出展を行うこととなりました。(2022年6月時点)
展示会で得た名刺は、当日にデータ登録を行い、反映させる。
展示会の会期終了後に、名刺交換した人に一斉配信を行いました。
各部門別の資料URLをメールに盛り込み、そこからそれぞれの部門で商談へと繋げる流れとしました。
実際にそこから商談は生まれ、その後のサンプルなどのやり取りを経て、ビジネスが生まれるなど、一定の成果を得ることができました。
そういった意味で、名刺管理ツールを利用し、ビジネスを作るという流れはできるとは感じられました。
ただ、「人脈という資産の可視化」という目的が達成できたかと言われたら、それはできませんでした。
理由としては、
導入後の名刺取込はできたが、過去名刺はできていなかった。
(個人で利用していた社員は過去名刺も登録できていたが、それも一部で大量に交換していた過去名刺は取り込めていなかった。スキャナーもあったけども、取り込もうと思えば取り込めましたが、社員個人からしたら大きな負担であったため、そこは徹底できなかったです。)その人脈との普段のやり取りが見えなかった。
(あくまで、名刺交換のみでしたので、その人脈との会議記録やその他の普段のやり取りが見えなかったので、名刺を共有されたメンバーからどういった接点なのか、分からなかった。)
「Eight Team」を導入したお陰で、「人脈の可視化」を本当に達成するためには、以下の要素が必要だと感じることができました。
過去名刺の取込
※欲を言えば、それを自社ではなくサービス提供会社がやってほしい。人脈(名刺交換した人)との具体的なやり取り(議事録や案件情報)
名刺交換+CRMのような機能を持つようなツールが必要。
そのようなツールがあるのか、と思っていたところ、直ぐに発見できました。
それが、「Eight Teams」を運営するSansan 株式会社が提供する「sansan」でした。
みなさん、お馴染みの「それ、早く言ってよ~」ですね。
早速、「Eight Teams」の担当者に「Sansan」の担当者を紹介してもらい、話を伺いました。
が、そこで分かったのが、「全社員アカウント付与が原則」という条件でした。
なんというハードル。
「Eight Teams」で巻き込めていたのは、13名程度。全従業員で140名程だったので、一気に10倍の人を巻き込む必要があった。しかも、営業や開発部署だけではなく、製造部隊の方もいる、製造業、そして、人数も製造部隊のほうが多いのに。。。
ハードルどころではなく、大きな壁。
スモールスタート、からの、いきなりのビッグスタート。
…
…
…
さて、どうしたものか。
そこから、僕の社内調整ならぬ社内奮闘が始まるのでした。
続く。
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