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#9 井の中の蛙では負の連鎖に気づくことさえできない

初めてのちゃんとした仕事で、派遣社員でありながらそれなりの実績を上げた私は、オープニングスタッフとして抜擢された店舗に意気揚々と異動しました。


スタッフ5名体制の、少し小さめの店舗でしたが、そこで待っていたのは力づくでスタッフを思い通りに動かす、戦略より感情で動くワンマン店長でした。

売上が取れないと不機嫌になり、「なんで売られへんの!?」と対策も無く怒り、言い訳しても「なんで!?」「なんで!?」「なんで!?」と詰問されました。
その挙句にスタッフに商品を買わせて売上を作ろうとする、そんな店長でした。

そこそこ売上を上げてはいましたが、そんな毎日が続くと、店長に怒られるのが怖くてどんどんと接客に行けなくなり、オープン2ヶ月と経たずに私は仕事に行きたくなくなってしまいました。




でもそれはその店長が悪いのではなく、店長への教育制度が悪かったのだと今では思います。

その店舗はフランチャイズだったため、国内でブランドを展開するジャパン社は別にあったのですが、そのジャパン社の営業部長のポジションにいる方が非常に高圧的な方でした。
とても頭のキレる部長で、英語は達者、10桁の四則計算は暗算で瞬時にする方でした。
精神論を熱く語る方で勢いもあり、どこまでもついて行く信者がとても多い方でした。

店長は通常の教育を受けずに、その方からマインドを叩き込まれたのでしょう。
成せばなる!を合言葉に精神論で突き進もうとしましたが、所詮真似事でしたので、その店長についていこうとする人は誰もいませんてした。
店長は虚勢を張るしかなかったのだと思います。

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