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劇団四季ライオンキングの劇場で感じた違和感

臥薪嘗胆(がしんしょうたん)
→ 目的を果たすために、あらゆる苦難に耐えること。

目的を果たすためには、ありとあらゆる手段を使う。

出し惜しみするのではなく、最初から全力で駆け抜ける。

そうでもしなければ、上手くいかなかったときに言い訳をするし後悔が残る。

そもそも、そんな余裕などない。

そう、これがスタートアップの根本にある。

もちろん、資本力や人員が潤沢なスタートアップという例外もあるだろうが、なかなか珍しい事例だ。

一方で、大企業や知名度がある企業には余裕がある。

とても大きく分けた考え方だが、当然両者の戦い方は変わってくる。

劇団四季という興行

ここ数年、誕生日に劇団四季のチケットをもらうことが私自身の楽しみの1つになっている。

劇団四季のようなミュージカル見たことがないような人間だったが、面白いから見た方がいいということで誕生日プレゼントとしてもらうようになったのがきっかけだ。

自分ではチケットを買うことはなくても、もらえるなら行かない理由はないといったところだろうか。

こういった感覚は多くの人が、それぞれに持っているように思う。

例えば、野球やサッカーというメジャースポーツからマイナースポーツ観戦、レジャーランド、ミュージカル、ライブ、映画などもそういった対象だろう。

そう、いわゆるエンターテイメント業界である。

そんなエンターテイメント業界の中で、劇団四季は有名だろう。

劇団四季の開催するミュージカルを見たことがないという人もいるかもしれないが、名前は聞いたことがある人は多いはずだ。

そして、私と同じように自分でチケットは買わなくても、もらえるならば是非観に行ってみたいという人も多いはずだ。

熱烈な劇団四季のファンがいることは私も知っているので、こういう書き方をすると失礼だと捉える人たちもいるだろうが、俯瞰で見たときにはそういう人の方が大多数なはずだ。

劇団四季の魅力

そんな私が劇団四季のミュージカルを見るようになってから数年しか経っていないが、劇団四季の魅力について書いてみようと思う。

まず、なによりも迫力があって圧倒される。

特に私がもらっているチケットはいい席をもらっていることもあり、よりステージに近いところから観るので、演者の表情や呼吸や汗のライブ感がスゴい。

どうしても個人的に演出する側の立場になってしまうのだが、衣装やメイクのクオリティも高い中で、1人何役もこなしている姿から相当な練習量だということは素人でもわかる。

そんなミュージカルに合わせたステージにも相当な予算を割いているのがわかる。

ステージ上には、いくつもの幕があり、それぞれのシーンごとに大掛かりな舞台が準備されていたりと、1つ1つの演出がとても細かい。

暗転するタイミングも絶妙で、次のステージに移るまでのスピードやステージ上でバタバタすることなど皆無なところも、とにかく完璧だ。

演者のみならず、裏方との息がピッタリという軽い言葉では表現できないほど、作り込まれていることが本当によくわかる。

そういったところまで含めて、観たことがないという人には、是非観に行くことをオススメする。

他のミュージカルを観たことがないので比較ができないけれども、劇団四季のミュージカルは間違いなく世界でもトップクラスのクオリティなのではないだろうか。

ライオンキングを観たときの違和感

とにかく、クオリティが高く熱狂的なファンがいることも十分に理解できる劇団四季のミュージカルは先述したとおりだ。

2021年はライオンキングを観させてもらった。

今更感は漂うかもしれないが、一度は観てみたかった作品である。

会場は、有明四季劇場

2020年に江東区有明に開業した商業施設である有明ガーデンの一角に位置していて、2021年9月よりディズニーミュージカルのライオンキングをロングラン上演している。

客席数は約1,200席あって、とてもキレイな会場だった。

私の観た回は、12時45分開場の13時30分開演のライオンキングだったのだが、ミュージカル以外のところで感じた違和感が多々あった。


まず、有明四季劇場はその名のとおり有明にあるのだが、場所は東京都心からも少々遠い場所にあるため、少々はやめに到着した。

それにも関わらず、すでに多くの人が劇場の付近にいたことにも驚いたが、修学旅行生がわからない若者たちも溢れていた。

入口らしきところ付近には、スタッフらしき人もいるのだが、溢れている人たちに対してなにも指示を出していない。

列もできているのかいないのかよくわからない状況だ。

そんな中、開場の時間少し前になってもなんの指示もないまま、勝手に扉が開くと人がなだれ込むという感じだった。

会場内にはペットボトルは持込可能となっているのに、新型コロナウイルスの感染予防の一環から一切の飲み物は売っていない。

トイレも1ヶ所しかなく、開始前や休憩の間には長蛇の列ができている。

極めつけは、劇が終わった後の対応だ。

こちらも新型コロナウイルス対策の一環ということで、4〜5グループくらいに分けて退場していくのだが、今回私がもらっていた席は最前列という絶好のポジションだったにも関わらず、最後だった。

最初のグループが出てから10分以上は待たされたと思う。

このあたりに多くの人は違和感を覚えないのだろうが、私には違和感だらけだった。

ライオンキングのミュージカルそのものは、とてもいいものだったが、その前後が本当に残念だった。

昨年観させてもらったアラジンのときには感じなかった違和感があった。

まとめ

私なら有明四季劇場というか、劇場をどうつくるかを考えてみた。

てっきり、最前列から5列目くらいまでが最もいい席だと思っていたのだが、サイトを見る限り、1階席の相当数が同じランクになっていた。

誰が考えたのかわからないが、これは本当によくわからない席の分け方だ。

劇場内の席のサイズが全て同じというのも平等主義の考え方そのものが反映されている証だ。

VIPビジネスが全く育っていないという日本のエンターテイメント業界の縮図だと心から感じた。

公演数を減らしてでも、席にもっと差別化を与えるべきだというのが私の主張だ。

勘違いしてもらいたくないが、別に私自身をVIPとして扱えなどと暴論を吐いているわけではない。

劇団四季のクオリティほどのコンテンツであれば、料金を倍にしても最前列付近で観たいというニーズは必ずある。

つまり、VIP席を設けるということなのだが、その席は他の席と比較したときにいいものにするのは当然、飲み物を置いたり荷物が置けるようにするといった配慮する。

劇場内に入るときも出るときも最優先させる。

他にも多々感じた細かい違和感はあるのだが、まずはこれだけは最低限導入するべきだと敢えて提言しよう。

こういったVIPビジネスが理解できていないと、世界からどんどん取り残されていく危機感が理解できる人が設計をしなければ、せっかくのコンテンツもVIP層には拡がらないということだ。

おそらく、来年も劇団四季のミュージカルのなにかしらを観させてもらうだろう。

ここ数年は私の中での楽しみの1つになっていることは間違いないので、心から楽しめるようにしたいという気持ちから、劇団四季へ向けて敢えて書かせてもらった。


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植田 振一郎 Twitter

株式会社stakは機能拡張・モジュール型IoTデバイス「stak(すたっく)」の企画開発・販売・運営をしている会社。 そのCEOである植田 振一郎のハッタリと嘘の狭間にある本音を届けます。