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秒速5センチメートル
若い頃通った酒場には
いつもアーテスティックなにおいのする
若い人が集まった
よく互いにポリシーをぶつけ合い
論争となることもしばしばで
そんな場所で僕は音楽好きな仲間たちと
歌を歌ったり詩を描いたりした
今思えばあっという間の出来事のようで
あの時間が今愛おしく想う
ある日この映画知ってる?と
マスターの梅ちゃんが言った
知らないなら一度見てみて
きっと忘れかけたものを思い出すから
胸がキュンと痛くなると
映画を見てまた酒場で
どうだった?と聞かれ
梅ちゃんが言うように遠い昔の
締め付けられるような感覚を
感じたと話した
そんな時隣の女性が
あの映画、優しさが罪だと思う
そうつぶやいた
女性の立場と男性の立場で
感じ方が違うのだと
初めて気づく
今 この映画を見返しても
やはり胸の奥がどこかで痛む
でもきっとあのときの女性は
優しさが罪だって
今も多分言うに違いない
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