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ドキドキ!プリキュア回顧録

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2014年11月の記事一覧

ドキドキ!プリキュアについて【8】

7話のプロットを提出したのは2012年10月9日です。
当初、真琴が仲間に加わるのはもう少し後でもいいんじゃないか、という案もあったのですが、映画NS2(2013年3月16日公開。7話の初回放送は翌3月17日)との関係上、現在の話数になったのでした。

改めてシナリオを読み返して見ると、この話がシリーズのキーポイントになっていることが判ります。
例えば、マナがベールを論破する下り。第二稿までは「あ

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ドキドキ!プリキュアについて【7】

5話以降のシリーズ構成案を提出したのは2012年10月2日です。
4話までは作品の雰囲気を構築するために一人で執筆しましたが、このお話から他のライターさんたちに入って貰うことになります。
5話担当の田中仁さんは、ドキプリのライター陣の中ではキャリアこそ一番浅いですが(って言うか他のメンバーが豪華すぎるんだ)実直なホンを書く方で、その実力は柴田Pのお墨付きです。この話も、マナが反省するくだりの描写を

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ドキドキ!プリキュアについて【6】



今回はちょっとオーディションのお話をします。
ドキプリのオーディションは(日付は明かせませんが)三日間に渡り、総勢72名で行われました。こちらの希望で、一人で何役か演じて貰う方もいますから、延べ人数で言うと膨大な数です。
ご存じのとおり、プリキュアはビッグタイトルです。週に一度の本編の収録以外に、玩具、各種イベント、CM(番組告知なども含む)、キャラソン、映画etc……と派生するお仕事がいっぱ

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ドキドキ!プリキュアについて【5】

 第四話はプロットが2012年8月20日に、第一稿が9月19日にあがっています。一話から三話の作業を優先して、一カ月ぐらい寝かせてあったんですね。そのせいか、プロットからお話がちょっと変わって……いや、なんだこれ……印象がかなり違うぞ。
 元々は、ありすがプリキュアの力をうまく使いこなせずに悩むけど、ディフェンスに特化することで活路を見いだす、比較的ストレートなお話だったんですね。それが「幼少の頃

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ドキドキ!プリキュアについて【3】

ドキドキ!プリキュアの第二話初稿は2012年8月8日にアップしています。第一話初稿から二日しか経っていませんが、これは一、二話が連続話だったため、ほとんど一気に書き上げたことを意味しています。

そんな短期間で執筆したということは、さぞかしスラスラ書けたのだろうなとお思いの方もいるかと思われますが、これがそうでもないのです。

先述の通り、第一話はプロットの段階から細かく決め込んで、手ごたえを感じ

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ドキドキ!プリキュアについて【2】

前回からの続きです。

ドキドキ!プリキュアの第一話初稿を書きあげたのが2012年8月6日。それから六回ほど書き直し、決定稿になったのが同年9月13日です。通常、アニメの脚本は三、四稿でフィニッシュですから、これはかなり丁寧な作業だったといえます。どうしてここまで時間をかけたかというと、監督もプロデューサーも皆、「このドキドキ!プリキュアという作品の出来不出来は、すべてこの相田マナにかかっているぞ

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ドキドキ!プリキュアについて【1】

いよいよ今日から、TOKYOMXでドキドキ!プリキュアの再放送が始まります。

そこで、作品の思い出をそこはかとなく書き綴ってみようと思います。

東映の柴田Pから話をいただいたのは2012年の春頃。一緒にデジモンセイバーズを作り上げた「仲間」だったので、喜んで参加させていただくことにしたのですが、その一方で、プリキュアという超人気ブランド、しかも10作めという節目の年を担当するのは、物凄いプレッ

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