初めて行ってみた治療院の良し悪しを一度の来院で判断するのは勿体無いかもしれないよという話

アスリートとの会話の中で出た話を少し深掘りしながら書いてみようと思います。

スポーツをしていて身体を痛めた時に、治療院に通うアスリートは多いと思います。

いきつけの治療院がある方も多いと思いますが、少し難渋してくると、一度別の治療院にも行ってみようかなとなるケースは少なくないと思います。

そうやって新しい治療院に行った時は、とりあえず3回くらいは行ってみても良いかもよ、1回で良い悪いを判断するのは勿体無いかもよ。という話をつらつら書きます。


まず大前提として、1回目行った時に「人として合わないな」「なんか雰囲気が嫌だな」と思った場合は、繰り返し行く必要はありません。
少なくともあなたには合っていない治療院です。

今回のケースは特別マイナスイメージを持つことはなかったけど「1回行ったけど思ったほど良くならなかった」というケースです。

(以下非医療関係者に向けた表現になりますので、同業類似業の方にとっては少しツッコミを入れたくなる書き方になる可能性もありますがある程度は多めにみてください)

治療家は医師とは違って、レントゲンも撮れませんし、MRIも撮れません。

ですので、基本的には患者さんから話を聞いたり、触ったり、動かしてみたり、などを駆使して、ここに問題があるのだろうと、身体の状況を推測します。

そして、少し難渋しているケースの場合、バシッと「これはこれが原因で痛みが出ているはずだ!」とはならず、いくつかの可能性・選択肢・仮説が出てくることが(少なくとも私の場合は)多いです。

その中で1番可能性のありそうなもの(仮説Aとします)から、対処していくケースが多いです。

触ったり動かしたりすることで、その場で痛みが再現できて、尚且つその場で痛みが取れるケースであれば、仮説Aを試して、確認してもらって、違えば次の仮説Bへ、と1回の治療の中で色々進めることも出来ますが、難渋しているケースの場合「今は痛くないんですけど…」のパターンも多いですし、「今この場では問題は消失したけれど競技動作を行うとどうなるかは分からないです」というパターンも多いです。

となると、1回の治療で試せるのは仮説Aのみとなるケースは多いです。

その後練習に戻ったり日常生活を過ごしてもらう中で「イマイチ良くなっていないかも…」となった場合、治療者側としては「仮説Aでは無かった」という結果が得られたことになります。

そうなった時に「イマイチ良くならなかったなぁ…」で通うことを辞める判断をすると、こちらとしては「まだやれることがあるのに…!」となるのです。

さらに勿体無いのがこれで「今回の治療院はイマイチ良くならなかったから、次の治療院を探して行ってみよう」となった時に、その治療院でもまた同じ仮説Aの治療が行われる可能性があるということです。

「色々なところに行っても良くならない」時、「色々なところで仮説Aに対する施術を受けているだけ」になっている可能性もあるのです。

なので、1回行っただけで判断することなく「前回の後、イマイチ良くなりませんでした」と報告し、治療者側に次の仮説Bを考えてもらうのが良いのではないか?というご提案になります。

「一発でズバッと答えを導き出してくれる凄い治療家の先生を探そう!」も悪くない選択ではありますが、そっちの方が意外と時間がかかるかもよ。と思うこともあります。

もちろん、これはそもそも治療家側が「今回はこういう仮説で、こういう施術をしたので、日常生活を過ごす中で動作を確認してみてください、もしあまり変化がないようであれば、次回は別のこういう可能性に対してアプローチしたいと思っています」というような事を事前に伝えておくべきことです。

そして仮説Aに対するで全く変化が出なかったと言っているのに、なんの説明もなく同じ事を繰り返されるようなところであれば、それは問題かなと思います。

自分で文章を書きながら、まだまだ自分にも伝え方を含め至らないところは沢山あるなと反省の日々です。

少しでも参考になりましたら幸いです。

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