言語聴覚士 たぼさん

小学校教諭を経験した後に言語聴覚士となりました。回復期病院で勤務しています。病院内だけ…

言語聴覚士 たぼさん

小学校教諭を経験した後に言語聴覚士となりました。回復期病院で勤務しています。病院内だけでなく病院外へ発信することが、自身に目標達成に近づくと考え、情報発信をしています。【記事を購入している方々へ】ご不明な点がありましたら、いつでもお問い合わせください。可能な限り対応します。

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脳画像の見方(嚥下障害)

今回は脳画像の読影方法を嚥下障害に絞って解説します。 私が思う、嚥下における脳画像を見るメリットは次の3つです。 ・「麻痺と廃用のどちらの影響で可動域制限や飲み込みづらさがあるのか」を把握できる。 ・廃用と分かれば、食べることでの改善が容易に可能のため、攻めの嚥下訓練の立案ができる。 ・病巣把握により、不顕性誤嚥の発生確率を知ることができる。 脳画像をみれば、上記のようなことが分かるようになります。それでは、具体的に説明していきますね。 簡単なまとめ①◆大脳よりも脳幹の

    • シュートが苦手な人は、何度試合に出てもシュートは上手くならない。嚥下も同じだ。

      前回は、誤嚥性肺炎を予防するために、嚥下の土台を作る方法 「起立ー着座訓練による全身の筋力向上」 「多職種連携によって実現する頻回な口腔ケア」 「栄養状態の評価」 について紹介しました。 土台の作り方が分かったら、次は嚥下訓練の方法です。5期モデルの評価から訓練方法を紹介していこうと思います。 そもそも、なぜ5期モデルの評価をしなければならないのでしょうか。 それは、筋力トレーニング三原則の中にある特異性が関わっています。 トレーニング効果はトレーニングした内容によって部

      • 嚥下障害が治せなくて、何が言語聴覚士だ!!

        強気なタイトルで申し訳ありません。半分は本音です。 2011年、日本人の死亡原因の第3位に肺炎が浮上しました。肺炎死亡者の9割以上が高齢者を占めており、これに加えて、加齢に伴って誤嚥性肺炎の発症率が上がるという報告もあります。これらのことから、今後もさらに高齢者の誤嚥性肺炎が増加することは容易に想像できます。そのため、誤嚥性肺炎の治療や予防のために嚥下リハビリの重要性が増してくるのも必然の状況といえます。 言語聴覚士は、嚥下のプロです。プロならば、知識をフル動員して評価し、

      脳画像の見方(嚥下障害)